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私、毒親予備軍になっているかも!? 叱り方だけでなくほめ方にもNGがある!【小児脳科学者に聞く】

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家族の問題のための悲しい少女。
※写真はイメージです
Moostocker/gettyimages

子どもを支配しすぎる親のことを「毒親」ということがあります。また、子どもの心を傷つける心理的虐待を行うことも、毒親の1つです。小児脳科学者 成田奈緒子先生に、毒親の行動・言動が子どもに与える影響や、今から意識したい毒親にならないポイントについて話を聞きました。成田先生は、自身も子ども時代に心理的虐待を受けた経験があると言います。

成田先生自身、母親からずっと認めてもらえなかった経験が

厚生労働省が発表した、令和2年度の児童相談所での虐待相談の内容別件数によると、心理的虐待は59.2%と最も多く、2位の身体的虐待(24.4%)の倍以上でした。令和元年度の心理的虐待の相談件数と比較しても、1万2000件以上も増えています。

――心理的虐待は多いのでしょうか。

成田先生(以下敬称略) 心理的虐待は、家庭環境によって起こりやすいです。
私自身、母親によって心理的虐待を受けてきました。母親は教育ママで、私は母親に、ほめてもらったり、認めてもらったりしたことがなく育ちました。母の望む、子ども像に私は当てはまっていなかったようです。

――ベネッセの口コミサイトにも、次のよう体験談が寄せられています。

【体験談1】ほかの子と比べると、上手にできないことが多い息子が情けない!
幼稚園・年少の息子がいます。幼稚園の制作発表会では、息子の絵がとにかく下手で…。お遊戯会でも、踊れずに棒立ちなのは息子だけ。私はそんな息子が情けなくて、お遊戯会のあと、つい感情的に怒ってしまいました。私がイライラする原因の1つには、同居する義母に何かあると「ママのしつけが悪い」と嫌みを言われるのも大きいです。息子は、義母と私のやりとりを見て、ニヤニヤ笑っています。

【体験談2】思い通りにならない娘にイライラして、どなりつけてばかり
娘は3歳。とにかく私の思い通りにならず、いつも「ママ、ママ」とくっついてばかりです。3歳だし、そんなことは当たり前とわかってはいるのですが、泣き声にイライラして怒鳴りつけてしまうことはしばしば。手は上げないけれど、わざと大きい声でしかって、おどすこともあります。でも怒ったあとに、いつも自己嫌悪に陥ります。

成田 体験談1にあるように、子どもが義母とママのやりとりを見て、ニヤニヤするというのはどうしていいかわからなくて、子どもなりに一生懸命、気持ちを取りつくろっているのでしょう。体験談2の子が、「ママ、ママ」とくっついてくるのは、親に見捨てられたくないからです。子どもたちは不安を抱えながら、傷ついています。

――こうした親子関係が続くと、子どもの心にはどんな影響を与えるのでしょうか。

成田 私が行っている個別相談でも、心理的虐待をしている親は、子どもを傷つけたり、追い込んだりしている自覚がなかったり、時間がたつと忘れている人もいます。しかし子どもは何年たっても覚えていて、深く傷ついています。心理的虐待が子どもの心に与える影響は、計り知れません。

見えすいたウソをつくと、子どもは親を信頼しなくなる

成田先生によると、毒親にならないにはしかり方はもちろん、ほめ方にも注意が必要と言います。

――子どもの心を傷つけたり、子どもの心を支配するというと、暴言を吐いたり、威圧的な態度でしかることをイメージするママやパパは多いと思うのですが…。

成田 子どもの心を傷つけるのは、しかったときだけではありません。たとえば子どもが幼稚園などで絵を描いて下手だったとき「〇〇くん、上手だね!」とウソをついてほめられるのも、子どもは傷つきます。最近、この手の親は多いのですが、幼児でも「自分は絵が下手だ」「絵が苦手だ」ということはわかっています。見えすいたウソをついて、子どもをおだててばかりいると、子どもは親を信用しなくなり、親子関係にひずみが生じていきます。
こういう場合、いちばんいいのは「下手だけど、ママ、この絵好きだな~」と明るくほめてあげることです。しかったり、変におだてる必要はありません。

親が「ええかっこしい」だと、子どもも人に弱みを見せたり、SOSを出せないように

成田先生は、「ええかっこしい」をやめることが、子育てでは大切と言っています。

――「ええかっこしい」とは具体的には、どういうことでしょうか。

成田 幼児期の例としては、たとえば電車の中などで子どもが泣いたり、騒いだとき、おやつを与えたり、動画を見せたりして、子どもを静かにさせようとしたりしませんか。これは、まわりの目を気にした親の「ええかっこしい」です。

本来、子どもは原始的な生き物です。泣きたいときに泣いて、動きたいと思ったらまわりの状況なんて関係なく、動き回ります。喜怒哀楽の感情のままに生きるのが子どもです。脳の発達的に、状況に合わせて行動したりはできません。しかしママやパパの中には、それを子どもに求める人もいます。親がええかっこしいだと、子どももええかっこしいに育って、いざ困ったときに、まわりにSOSを出せなかったり、人に弱みを見せられなくなりやすいです。それだと自分で自分の首を絞めてしまいます。

ママやパパが、まわりに迷惑をかけたと思ったときは「すみません! うるさくて」と明るく謝れば、それでいいです。

――あやまるよりも、その場を収めることをつい考えてしまうママやパパは多いかも知れません。

成田 個別相談をしていると、ママやパパから「うちの子あやまったり、お礼を言ったりできないんです」という相談をよく受けるのですが、親自身があやまったり、お礼を言ったりする姿を、子どもに見せていないと、子どもはできません。

脳には「ミラーニューロン」といわれる働きがあり、人は新しいことを身につけるとき、人の動きを自分の“脳の鏡”に映し出して、脳の中で体験して覚えていきます。
そのため親が普段から、まわりの人にあやまったり、お礼を言ったりしていれば、子どもも自然とそうした親の姿を見て、あやまったり、お礼を言ったりできるようになります。

――先ほどの話にもありましたが、電車の中などで周囲に迷惑をかけたときは、親が明るくあやまるなど、そうした姿を子どもに見せることが大切ということでしょうか。

成田 そうです。ただし親の中にはあやまるポイントが間違っている人もいます。たとえば「今日の卵焼き、上手にできなくてごめんね」と、子どもにあやまっているママやパパもいますが、これはあやまらなくていいことです。食事を作ったのですから十分です。上手にできなかったからといって、子どもにあやまる必要はありません。
人に迷惑をかけたときや間違ったことをしてしまったときなどに「ごめんなさい」ときっちりあやまれる子にしましょう。

取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

お話・監修/成田奈緒子(なりたなおこ)先生

成田先生によると、「ええかっこしい」をやめるのは、価値観を変えることなのでかなり大変だと言います。しかしええかっこしいをやめると、心がおおらかになり、まず子どもへの言葉のかけ方が変わっていくそうです。

大学の同級生である成田先生とノーベル生理学・医学賞を受賞した山中先生が、自身の生い立ちや子育てで大切なことを語り合った1冊。(講談社+α新書/900円・税別)

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。


*文中のコメントは口コミサイト「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋です。

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