うちの子「はいはいしない」「言葉が遅いかも…」赤ちゃんの発達の気がかり Q& A【医師監修】
赤ちゃんが寝返りをしたり、あんよをしたり、言葉を発したりするようになる時期には、さまざまな個性が出るもの。それはわかっていても、つい、まわりの子と比べて、遅いように感じたり、逆に早すぎると感じたりして、「このままで大丈夫なのかな?」と不安になってしまうことが…。そんなママ・パパから「ひよこクラブ」に寄せられた、赤ちゃんの発達についての気がかりや疑問(※)に、たくさんの子どもたちの発達・成長を見つめてきた小児科医の若江恵利子先生に答えてもらいました。
※0カ月~3才の赤ちゃんを持つ読者エディター93人のアンケート結果(2021年11月実施)からまとめたものです。
はいはいをしないうちに、つかまり立ち⁉はいはいはしなくてもいいの?(5カ月 早め男の子のママ)
まだはいはいをしていないのに、いきなりつかまり立ちをするようになりました。このままはいはいをしないままでいいのでしょうか? はいはいの練習をさせた方がいい?
正常な発達なので問題なし。はいはいは無理にさせないで
はいはいをせずに、つかまり立ちに進む赤ちゃんはいます。これも正常な発達で問題ありません。足腰が丈夫だからこそ、つかまり立ちができるのです。もしかしたら、はいはいが好きではないお子さんなのかも。はいはいをしたがらないなら、無理にさせる必要はありません。(若江先生)
寝返りをなかなかしません。親が手助けしてもいい?(6カ月 ゆっくりめ男の子のママ)
寝返りをなかなかしようとせず、だんだん心配になってきました。親が体を横向きにするなど、手助けをしてもいいでしょうか?
寝返りを促してもいいですが、しなくても心配ありません
体の準備ができていても、気が向かなくて寝返りをしない子もいます。また、寝返りをしないまま、おすわりやつかまり立ちが先に進むケースもあります。運動発達にはいろいろなパターンがあるので、心配しなくても大丈夫です。8カ月ごろになっても寝返りをしないようなら、体を横向きにするなど、寝返りを促してみてもいいでしょう。(若江先生)
2才近くになって、やっと「ママ」「パパ」と言うように…(1才10カ月 ゆっくりめ女の子のママ)
2才近くになって、やっと「ママ」「パパ」というようになってきましたが、ほかの単語はまだ全然出てきていないので不安になります。
単語は1才6カ月~2才ごろが目安。まだ心配はいりません
一般的には、1才6カ月ごろに単語、2才ごろに二語文を話すとされますが、発達がゆっくりな場合は、2才ごろに単語、2才6カ月ごろに二語文となります。ですので、まだ心配する必要はありません。これから発達していくおしゃべりを楽しみに待ちましょう。また、このころの言葉の発達スピードと将来の語学力に関係はありません。(若江先生)
監修/若江恵利子先生 取材・文/ひよこクラブ編集部
赤ちゃんの運動面や心の発達のしかたは十人十色で、必ずしも育児書に書かれているように進むものではありません。みんなそれぞれ、その個性を見守っていきませんか。
『ひよこクラブ」2022年4月号には、本誌連載の「すくすく成長日記」に登場してもらった赤ちゃんたちの成長の様子を振り返り、さらに現在の様子までを追いかけた「赤ちゃんの成長 ゆっくりめ・早め・小さめ・大きめ」特集があります。
参考/『ひよこクラブ』2022年4月号「赤ちゃんの成長 ゆっくりめ・早め・小さめ・大きめ」
※掲載している情報は2022年3月現在のものです。