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女優・加藤貴子が専門家に直撃!親子の「アタッチメント」で育まれる子どものチカラとは?

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一生懸命子育てしていても「愛情不足なのかな…」「愛情をどう伝えればいい?」と気になってしまうことありませんか。2人の男の子のママである女優・加藤貴子さんも「愛情の伝え方がわからなくなってしまうときがある」と言います。
育児関連の悩みや気がかりについて加藤さんが専門家に聞く連載は今回3回目。今回は、親子関係の築き方 “アタッチメント” について、発達心理学・感情心理学が専門の東京大学大学院教育学研究科 遠藤利彦先生に聞きました。

特定のだれかにくっつく「アタッチメント」が乳幼児の発達に大切なワケ

加藤さん(以下敬称略) 私は子どもを注意したりほめたりするときなどに、愛情をきちんと伝えてあげられているのかと不安になることがあります。親子のかかわりの中で愛着はどんなふうに形成されるのでしょうか。

遠藤先生(以下敬称略) 日本語では「愛着」といわれることが多いですが、発達心理学では正確には「アタッチメント」と表現します。アタッチメントは、恐れや不安を感じたときに、特定の信頼できる人にくっついて、もう大丈夫だという安心感を得ることをいいます。
幼い子どもであれば日に何度も見せるごく自然な行動ですが、幼少期に自然に安定してアタッチメントを経験することが、人間の一生涯にわたる体と心の健康や幸せの形成に対してとても大きい影響力を持っていると、たくさんの研究からわかってきています。

加藤 子どもが不安なときなどにくっついて、安心させてあげることが大事なんですね。そのアタッチメントの形成でとくに大事な時期というのはありますか?

遠藤 本来、アタッチメントは子ども限定の考え方ではなくて、人間の一生涯にわたってずっと大切なものです。私たち大人でも、ときどきストレスで感情が不安定になったとき、パートナーや友人と一緒に過ごして心が落ち着くことがありますよね。身体的なくっつきだけではなく、気持ちの面で安心感を得て元気を取り戻すこともアタッチメントです。

ただ、乳幼児期のアタッチメントはとりわけ重要です。赤ちゃんは歩けるようになるまでに1年ほどはかかりますから、自分から動けないぶん、泣いたり求めたりすればだれかが応えてくれ、近づいてきてくっついてくれて安心感を得る経験が大事なのです。
応えてもらっていつだって自分はほうっておかれないで受け入れてもらえる、愛してもらえる、という感覚を持つことができる。そして、それだけ自分には価値があるんだという感覚を身につけるのが乳幼児の時期だといわれています。

親子のアタッチメントではぐくまれる子どもの力とは?

加藤 では、子どもとのアタッチメントを形成するのに、親が気をつけるべきはどんなことでしょうか?

遠藤 親子のアタッチメントには「安全な避難所」と「安心の基地」という役割があります。
「安全な避難所」とは、文字通り、子どもが怖くて不安なときに逃げ込むところです。怖くてもそこに行けば絶対大丈夫、抱っこして慰めてもらえる、という安心感を与えてあげるのが「安全な避難所」の役割です。
そして、アタッチメントにはさらに「安心の基地」という役割もあります。避難所で安心感を得た子どもが1人で遊ぶことができるように背中を押してあげる、1人で何かに取り組んでいたら、そっと見守ってあげる、それが「安心の基地」の役割です。親がこの2つの役割をバランスよく果たせているときに、子どもはすごく健全に育つと考えます。

加藤 そのような親子のアタッチメントによって、子どものどんな力がはぐくまれるのでしょうか。

遠藤 「安全な避難所」によって守ってもらえる見通しを持つことができます。怖いことがあっても守ってもらえる見通しがあると、怖くても勇気を出して1歩踏み出したり踏み込んだりすることができます。そうして子どもは冒険や探索や挑戦を少しずつ繰り返して、行動範囲が広がり、1人でいられる力を身につけていくんですね。
もう1つは「安全な避難所」があることでの絶対的信頼感です。人への信頼感と同時に、人から愛してもらえる、自分は愛される価値があるという感覚を得ることができます。それがまさに、人間の心のいちばんの土台になるのです。

さらに「安心の基地」によって、応援されている、見守られている感覚に支えられ、子どもは思いきり遊ぶことができます。子どもの活動の中でもっとも大切なことは遊びです。自発的な遊びによって、子どもはいろんなものを探し出し、作り出し、ものごとに柔軟に対応する力を身につけるといわれます。親子のアタッチメントによって、子どもは人生における成長のいちばん大切な部分を身につけているんですね。

加藤 先生のお話を聞いて、私は子どもを見守る、というのができていなかったなあと感じます。子どもを心配する気持ち、安全で健全な環境で成長してもらいたいという思いばかりが先行して、先走った注意や指導ばかりが増えて「見守る」ことを勘違いしていたように思います。
きっと愛情の伝え方、表し方の不安から「あなたをかまっています」アピールが強くなってしまって、かえって、子どもの成長の伸びしろを狭めてしまったように思います。親が自信を持ってどっしりと構えて見守ることが大事なんですね。

遠藤 親はできるだけ子どもにいいことをしてあげたいと思うものですが、それ以上に重要なことは避難所や基地であり続けること。そこが親子関係の基本だと理解してもらうといいかなと思います。もし関係がうまくいっていないと気づいたのなら、何才からでもアタッチメントは作り直せます。子どもの発達や年齢に応じて、その子の気持ちを受け止めて応えてあげることが大切です。

お話/加藤貴子さん、遠藤利彦先生 撮影/アベユキヘ 取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

子どものくっつきたいという欲求にできるだけ応えて、安心を与えてあげることが、子どもの成長の土台になります。特別なことをしなくても、泣いたらくっついてあげる、遊びを見守ってあげる、そんな親子の当たり前のかかわりこそが大切です。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

監修/遠藤利彦(えんどうとしひこ)先生

加藤貴子さん(かとうたかこ)

PROFILE
1970年生まれ。1990年に芸能界デビューして以降、数々の作品に出演。代表作として『温泉へ行こう』シリーズ(TBS系)、『新・科捜研の女』シリーズ(テレビ朝日系)、『花より男子』(TBS系)などがある。

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