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増える携帯電話トラブル!携帯デビューする子どもとのルール作り【専門家に聞く】

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アジアの親と娘
miya227/gettyimages

4月になり、入学を機に携帯デビューするお子さんも多いのではないでしょうか。初めて携帯を子どもに持たせる際の家庭でのルール作りや不安について、口コミサイト「ウィメンズパーク」のママの声を紹介するとともに、小学校教諭の景山功一さんと、堀川紘子のアドバイスをお届けします。

携帯デビューする時の我が家のルール

――まずは、携帯デビューした時のルールにルール作りについてママたちの声を紹介します。

■携帯は親のもの。貸しているスタンス
「うちは家族全員iPhoneで、キッズ携帯ではありません。ルールはまず安心フィルターをかけて、スクリーンタイムで時間を制限。携帯は親が子どもに貸しているというスタンスで、いつでも親は見る権利があることと、約束が守れなかったら取り上げること、寝る時はリビングに置いて寝る…と言うルールです」

■学校への持ち込み禁止
「うちの中学は携帯持ち込み禁止、部活動も一切禁止なので、外に持ち出すことがないので家のWi-Fiで使うだけです。また、コロナで外出もしないので外で使うことが無くなりました。スマホには一応フィルタリングアプリを入れています。あとは使いすぎないように、自分で考えて使ってもらっています」

■SNSは連絡用のLINEのみ
「我が家は5年生ですが、小学生の間は、携帯は親のお下がり。格安SIMだけ契約して、1GB/500円のプランにしていました。中学入学後、2GB/800円で、機種はセールで500円のAndroid。部活の連絡が全てLINEでくるので、LINEだけは連絡手段として必要ですが、InstagramやTwitterは使わせていません。寝る時はリビングに置くという条件です」

■子どもと契約書を結びました
「中学生は1GBと決めています。今後部活などで持参することもあるなら3GBに。もし、それ以上は、1GB超えたら超えた分の1000円は本人から徴収する約束です。スマホを持たせる親子向けのサイトに契約書があったので、子どもにプリントアウトしてサインさせました。ただフィルターかけていても、LINEの中身のフィルタリングはできなくて、とても心配しています」

■コロナ禍で必要に迫られ携帯を中2で購入
「中2になる時コロナの休校でオンライン授業が始まり、家の古いスマホやタブレットを使っていましたがやはり無理があり、契約しました。友達のなかには、タブレットの子もいますし、部活の連絡は、親の携帯のLINEを使っていた子もいましたよ」

携帯を購入する前に親子で話し合っておくべきポイント

子どもが初めて携帯電話を持った時に多いトラブルには、どんなことがあるのか、どういったことを親子で決めるのがよいのかを、小学校教諭でネット教育にも詳しい、景山功一さんと、堀川紘子さんにアドバイスいただきました。

「自分の携帯電話などの端末を持つことは、友だちのおすすめの動画を視聴して、友だちとの会話のきっかけを見つけたり、放課後も友だちとおしゃべりしたりと、子どもたちにとっては、大切なコミュニケーションツールになっています。

携帯を持ちはじめた時に起こりやすいトラブルとして以下のようなことが考えられます。

使いすぎ
1回で使っている時間は短くても、数分が積み重なって、何時間も使っていることがあります。熱中していると自分で使うのを止めることができなくなることもあります。ゲームへの課金トラブルも考えられます。

コミュニケーショントラブル
通信手段として使用する場合、日常の会話以上に単語や短文になり、意思疎通がスムーズにできないことも。その結果、故意ではない勘違いが起き、友だちとのトラブルに発展してしまうことがあるようです。また、日常の様子を発信する場合、許可なく友だちを含めた写真や、動画を使用してしまうことがあります。その結果、大きなトラブルに発展してしまうこともあります。

会話の「終わり」を見出しにくい
対面ではなく、オンライン上でやりとりをしている時、相手の顔や状況がわかりにくいため、どのタイミングで会話を終わらせればいいか、会話から抜けるタイミングが見出せないことがあります。そのため、ずるずると会話が長引き、睡眠時間を削ることにつながってしまうこともあります。

セキュリティトラブル
迷惑メールのリンクを押してしまった(ワンクリック詐欺)、自分のアカウントを他人に教えてしまいアカウントが乗っ取られてしまった、SNSに個人情報がわかる写真・動画をアップしてしまったなどが考えられます。親に話してしまうと、携帯を取り上げられてしまうかもという気持ちから、相談せずに自分で判断してしまうことも考えられます。


携帯を持つことで、子どもたちのネットワークは広がり、人間関係を築くことにもつながっていきます。けれども、直接、顔を合わせないオンライン上のやりとりだからこそ起こるトラブルもあります。オンラインのコミュニケーションは、相手の表情が見えないから、相手の感情や状況が読み取れずに勘違いが起こりやすくなるようです。

SNS上でトラブルが起こった時に、オンライン上ですぐに解決しようとするのではなく、次の日に学校で直接あって話をしてみる、学校の先生に相談するといった、解決のための道筋をいくつか子どもたちに示していただきたいです。
また、親自身も、携帯を持たせることで、トラブルが生じたり、ルールが守れなかったりすることが起きてしまうことが多少なりともあることは覚悟を持っておくべきですね。『どうして?』とショックを受けることがあっても、その都度、問題を共に解決していくというスタンスでいてほしいと思います。

学習や部活動、進路など、親子で話し合っていくといった状況をお互いに共有することと同じように、携帯についても知り合える親子関係であれるように心がけることが大切だと思います」

(お話/景山功一さん、堀川紘子さん)

携帯を持たせる前のルール作りと親の関わりポイント

子どもと事前に話ておくべき7つのポイントについて紹介します。

携帯電話を持つことの目的を明確に

部活の連絡や、授業での活用、友だちとのコミュニケーションツールとしてなど、まずは、なぜ携帯を持つことが必要なのか、携帯で何をしたいのか親子で話し合いましょう。

ルール作りは、親主導ではなく子どもの考えも取り入れて

ルール作りは、子どもの思いや考えを取り入れるように、共に相談してルールを作っていく形式が望ましいです。また、ルールは使いながら状況に合わせてアップデートしていくものと考え、互いに話し合える環境づくりも重要です。ルール作りは子どもも、親もお互いが気持ちよく携帯を利用するために、必要なことだということをしっかり伝えましょう。

携帯は親が契約したもので、貸しているというスタンス

子どもに携帯電話を持たせる時の契約者は親です。親が契約した携帯を子どもに貸しているという認識を子どもたちに持たせることが大事。使いすぎている時や、友だちとのトラブルがある時は、親が端末を見て必要な対応や、場合によっては学校に相談することを伝えてみて。

使用時間や使用場所

使用時間や使用場所のルールのほか、契約するGB数の確認をしましょう。使用料がどれくらいかかっているかについて、見える化しておくことも大切です。

アプリ等のダウンロードをする時のルール

アプリなどダウンロードをする場合の手順もルール作りに盛りこみましょう。例えば、パスワードは親のみが知っている状態にする、もしくはダウンロードする際は親の承認を得るといったルールについても話し合いを。

ルールを破った時は、購入した目的を再度意識させて

ルールを守らなかった時にまず確認することは、「携帯を購入する際に話し合ったこと」です。どのような目的で携帯を購入したのかということの再度意識を持たせることが大事。次に、携帯の利用について、親が利用時間を制限するなど、管理して、時間制限やプランの見直しを。ただし、目標としたいのは、子どもと話し合ってルールを決め、実践し、見直し、再度実践することを続けることです。子どもが携帯とうまく付き合えるように、親も根気強いサポートを。

子どもを責める言い方には注意

ルールを守れなかった時に、子ども自身の人格を否定するような言動をとられるケースも。否定するような言動は、次回、何かあったら、「バレなければいいか」「隠してしまおう」と、親に隠して伝わらないことに。それが原因で関係性が悪化したり、金銭トラブルに発展したりすることにもつながるので注意しましょう。

ルールを守っていることを褒め、意欲づけることも大事

持ち始めた当初は、「この1週間(1か月)、しっかりルールが守れて偉かったね」と、スクリーンタイムを活用して利用時間を確かめるなど、適切に使用できたことをお互い確認することも大事です。子どもは認められる、ほめられると嬉しいものです。また、「次の1か月も守れそう?」といった意欲づけや、「何か困ったことはなかった?」などと、ルール変更の意思や、困りごとの相談があるかどうかを定期的に聞くなどの親の見守りも重要です。

携帯電話のトラブルが増えている昨今、ルール作りだけでなく、トラブルがあった時に相談できる体制を親と一緒に作っておくことも大切ですね。
(文/酒井範子)


※文中のコメントは「ウィメンズパーク」(2022年1月末まで)の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

景山功一さん

PROFILE
教師歴23年。L D等通級指導教室担当。子どもや保護者の悩みにターゲットをあてた、「どうすればできるか」「自信ややる気につながるか」を追求している。

堀川紘子さん

PROFILE
教師歴11年。特別支援教育デザイン研究会・委員。情報モラル教育の研究が専門。「ネット社会の歩き方」の教材開発やテキスト作成,実践発表などを行なっている。

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