わざわざ離乳食を作らなくていい!9カ月からは“取り分け離乳食”がラクチン&経済的&時短でいいことづくし【管理栄養士】
ウィズコロナの生活が続く中、リモートワークが進んだり増えたりして、自宅で大人と赤ちゃんが一緒に食事をする機会も増えているのではないでしょうか。そんな中、取り入れたいのが離乳食と大人の食事を同時に作る“取り分け離乳食”。とくに離乳食が1日3回になる離乳後期にはおすすめです。どんなふうに作ればいいのか、調理のポイントを管理栄養士の太田百合子先生に聞きました。
“取り分け離乳食”はメリットがいっぱい!
大人料理の調理中に、赤ちゃん用に、赤ちゃんが食べられる食材を取り出し、赤ちゃんが食べやすいように調節するのが“取り分け離乳食”の考え方です。わざわざ離乳食だけ作らなくていいので、ラクチン♪ ママ・パパにうれしい、メリットがいっぱいです。
【メリット1】赤ちゃんがよく食べる
普段は離乳食をあまり食べない小食の赤ちゃんも、ママやパパと同じようなメニューだと楽しかったり、安心したりして、いつもよりよく食べることがあるようです。
【メリット2】調理が時短になる
大人の食事とは別に、わざわざ離乳食を作らなくてもOKです。大人分と赤ちゃん分が同時に作れるので、調理の時間や手間が省けます。おなかが空いた赤ちゃんを待たせることも減りますし、赤ちゃんと遊ぶ時間やママの時間が増えることにも。
【メリット3】経済的
わざわざ離乳食用の食材を用意しなくてもいいので、家計的にもいい面があります。買い物もラクになります。
これだけ覚えておけばOK!“取り分け離乳食”作りのポイント
“取り分け離乳食”を作るときに、おさえておきたいポイントを紹介します。これだけマスターすれば、ほとんどの大人ごはんから“取り分け離乳食”を作れます。
【ポイント1】赤ちゃんが食べられる食材で大人ごはんを作る
じゃがいもやにんじん、ほうれん草など、赤ちゃんが食べられる食材を使って、大人ごはんを作りましょう。魚・肉類は脂肪分が少ない部位を選んで。
【ポイント2】取り分ける前は、油の使用は控えめに
油脂類は8カ月ごろから使えますが、使用するのは少量が基本です。たとえば、炒めものは、油は少量にして蒸し煮に。大人用に油分が足りないと思ったら、赤ちゃん分を取り出してからプラスしましょう。
【ポイント3】大人用の味つけをする前に赤ちゃん用を取り分ける
離乳食は薄味が基本です。大人用の味つけをする前に赤ちゃん用の食材を取り分けるか、味がしみ込む前に取り出します。
【ポイント4】取り分けた食材を赤ちゃんが食べやすく調節
大人の食事の食材は、赤ちゃんには大きすぎたり、かたすぎたりします。取り分けたら、食べやすく調節しましょう。
【ポイント5】1才ごろからは、大人用と同時調理も可能
大人の食事に近づいてくる1才ごろからは、薄味で小さめに作った赤ちゃん用のフライやハンバーグなどを、大人用と一緒に調理することも可能です。
【ポイント6】大人が生ものを食べるときは、赤ちゃん用は加熱する
3才になるまでは、生ものはNG。たとえば大人の食事が刺し身のときは、赤ちゃん用はソテーするなど、加熱をしましょう。
監修/太田百合子先生 撮影/アベユキヘ、武井メグミ、矢作常明 取材・文/ひよこクラブ編集部
リモートワークで、離乳食だけでなく大人の料理を作る回数が増えて大変!という家庭はとくに、大人の食事と離乳食を同時に作れると断然ラク!ぜひ“取り分け離乳食”を取り入れて、離乳食の時期をラクに乗りきりましょう!
参考/『後期のひよこクラブ』2022年春夏号別冊第一付録「9カ月からの離乳食 進め方&レシピBOOK」
※掲載している情報は2022年4月現在のものです。
『後期のひよこクラブ』2022年春夏号には、離乳後期・離乳完了期のレシピがたくさん載っている別冊第一付録「9カ月からの離乳食 進め方&レシピBOOK」があります。