「寝たくない」と駄々をこねていた子が自ら布団へ入りたくなる?! でんちゃん先生が教える「寝ない子」にかける“魔法の声かけ”
そろそろ寝る時間なのに「まだ寝ない」「もっと遊びたい」と駄々をこねる子どもに、思わずイラッとした経験はありませんか? 遊びに夢中になるのは悪いことではないけれど、明日の予定もあるし……。
今回は、でんちゃん先生のInstagramでも人気のコンテンツ「ベビーシッターが声かけしてみたシリーズ」から、寝ない子が自分から布団に入りたくなる“魔法のような声かけ”を教えてもらいました。
<プロフィール>
でんちゃん先生
3児の保育士パパ&ベビーシッター
大学卒業後、保育職に就き、保育園・幼稚園・障害児支援施設にて10年間勤務。今年4月より、ベビーシッター業を開始。同時期に始めた育児ノウハウを紹介する(denchan_family_)では、フォロワー数2.6万人越えの人気インスタグラマーに。プライベートでは6歳の長女、4歳の長男、1歳の二男を育てる。
「年齢別」声かけで就寝前が“世界で1番幸せな時間”に変わる!
でんちゃん先生のInstagramでは、「まだ遊びたい」と駄々をこねる子どもに対して、「このおもちゃ、どうやって片付けるの?」と“教えて作戦”を紹介していますが、このほかにも年齢別に効果的な声かけがあると言います。
1~2歳は、ママのそばにいることが大好きな時期。「『ママ先に寝るね』と電気を薄暗くして、先にベッドへ行っちゃいましょう。きっと自分からベッドに来てくれますよ!」。
3~4歳は、イメージの世界が強くなります。「『おもちゃさんにおやすみしよう』と言って、子どもと一緒におもちゃにお布団をかけてあげてください。そうすると『今からおもちゃも寝るから自分も寝る時間』ということが視覚的にわかり、寝る雰囲気になってくれます」。
5~6歳は、布団の中で「嬉しかったこと発表会」をするのがおすすめ。「その日あった嬉しかったことや、その子のいいところを話してあげると、自己肯定感が上がって楽しい気分で眠りにつけますよ」(でんちゃん先生)。
嬉しかったこと発表会の内容は「今日○○くんがお友だちにブランコ代わってくれて、ママ嬉しかったなぁ」「今日公園まで手を繋いでくれて嬉しかったなぁ」など、日常のちょっとした出来事でOK。「子どもは暖かい布団の中で、世界で1番大好きなパパやママに褒めてもらうと最高に幸せな気分になります」とでんちゃん先生。嫌だったはずの就寝前の時間が、世界で1番幸せな時間に早変わりすると話します。
親として避けたい「寝ない子」にかける言葉とは?
「そろそろ寝るよ」の声かけが上手くいかないとき、「オバケが来るよ」「鬼が来るよ」と子どもを脅かすような言葉を使っていませんか? そのときは子どもが動いてくれるかもしれませんが、長い目で見ると逆効果だとでんちゃん先生は説きます。
「子どもは想像力がとても強いです。早く寝かしつけたい大人にとって、こういった言葉を使うと楽かもしれませんが、子どもは『いつ鬼やおばけが出てくるかわからない』ストレスを感じてしまいます。結果、親を信用できず問題行動を起こしたり、大きくなったとき余計に言うことを聞いてくれなくなったりする恐れがあります」(でんちゃん先生)。
寝る前は絵本を読んだり、肌と肌が触れ合うふれあい遊びを取り入れたりするのがベスト。「特にスキンシップは愛情が伝わりやすいので、子どものメンタル安定や親子の信頼関係の構築、自己肯定感を上げるなど“いいことづくめ”です!」とでんちゃん先生は教えてくれました。
でんちゃん先生が「就寝前の子ども」に必ず伝える魔法の言葉
子どもがスムーズに眠りにつくためには、安心感を与えることが大切です。でんちゃん先生は、子どもたちが布団に入るとき必ずかけている“魔法の言葉”があると言います。
それは、「生まれてきてくれてありがとう」という言葉です。「寝る前は脳がリラックスしている状態なので、起きている時よりも言葉がよく伝わります。そんな時にこう伝えることで、『自分はここにいていい存在なんだ』と子どもが自分の価値に気がついてくれますよ」(ででんちゃん先生)。
それと同時に、伝える親の方も、「子どもが生まれて、今ここに存在することは当たり前ではない」と再確認するきっかけになるともいいます。
また、正しい生活リズムと成長のためにも早寝早起きは心がけたいところですが、日によってはどうしても寝てくれないこともあるでしょう。そんな日は、「まぁ、いっか」と切り替えることも大事だとでんちゃん先生。「だってパパやママは、今日まで子どもの命を繋ぐという大役を果たしているんですから。力尽きるまで遊べるなんて、今しかできない貴重な体験だと思い過ごせば特別なハッピータイムに変わるはずです」と笑顔で語ってくれました。
でんちゃん先生の願いは、すべてのパパやママに、今のご自分の子育てに誇りを持ってもらうことだと言います。子どもを寝かしつけられないから「ダメ親」なんてことは決してありません。ちょっと角度を変えて子どもと向き合えば、子育ての楽しさがぐっと広がるでしょう。
取材・文/佐藤 文子