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年に1度の健康診断、おざなりになってない?もう一度見直してみて【専門医に聞く】

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血の引き出しのために女性を準備する経験豊富なフレボトミスト
Svitlana Hulko/gettyimages

会社勤務であれば、毎年受ける健康診断。でも、国民健康保険加入で自ら予約して受けるとなると、おざなりになっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、口コミサイト「ウィメンズパーク」のママたちの声を紹介するとともに、家庭医療専門医である岡田唯男さんに健康診断の受け方についてアドバイスいただきました。

自分で手続きが必要な場合は、積極的に受けない人もチラホラ…

まずは、ママたちの健康診断事情を紹介します。

■ 健診、10年以上受けていないです…
「健康診断、一切やってないです。35歳のときに夫に言われて渋々やったのが最後で、かれこれ10年経ちます。
一昨年、パートを始めたけど、職場での健診はないし、そろそろ一度くらいは受けとかないと、と思いながらも面倒で。ネットでサクッと予約取れればやるかもだけど、調べるのすら面倒で。年齢的にもいろいろと不調は出てきてるので、受けてスッキリしたいところではあります」

■ 下手に病気を知りたくないと母は受けてませんでした
「実母が全然受けてないと言っていました。下手に病気を知りたくない、と。
気付いたときには手遅れでポックリ逝きたいらしいです。私もそうなんですけど、なかなかそうさせてもらえないですよね…」

■ 39歳まで、一度も受けたことなかったです!
「39歳まで一度も健康診断を受けたことありませんでした。そのときに受けた理由も、単純に夫の会社が35歳以上の配偶者も受けられるような制度に変わったからです。変わらなければ今でも受けていません。専業主婦やパートナーの扶養の方は、そんな傾向が多い印象です」

■ 一度受け損なってから、ズルズルと行きそびれて
「婦人科系は数年前までは検診受けていましたが、義両親の葬儀があって忙しくて行きそびれ、その後にコロナが流行し、ここ数年受けていません。
血縁者にがんになった人がいないので、それほど深刻に思っていないということも」

■ 年に一度、最低限度の健康診断しか受けていません
「アラフィフ専業主婦です。年に1回、夫の扶養で受けられる健康診断を受けてるだけです。胃カメラやバリウムはしたことないです。マンモや子宮頚がんは何らかの症状があったときに受けたことはありますが、ここ数年は受けてません。キライなんですよね、病院とか検査とか…。今は夫の扶養で健診を受けてるけど、定年退職したらどうするかなー。母がやっぱり最低限しか受けない人で、『検査してがんとか見つかったら怖いじゃない!』と言います。私もその血をひいています(笑)」

■ 会社の健診はないけど、40歳以上なら自治体のものが受けられるらしい
「知らない方も多いと思いますが、40歳以上なら、社会保険でも市の健診の一部分は受けられることが多いです。
私の住んでいる自治体では検便、胸部レントゲン、胃カメラ、子宮頸がん、乳がん検診は自己負担がありますけど受けられます。かかりつけ医を作るという意味でも、年に一度の健診は受けたほうが良いですけど、受けない方も多いんでしょうね」

■ 50歳前後から夫の会社で人間ドックが受けられるように
「私もそうでしたよ。ずっとパートだったので定期健康診断の機会もなかったです。
でも、50歳前から夫の福利厚生を利用して人間ドックを利用するようになりました。女性は閉経が近くなると体調が大きく変わります。がんなどの不安要素も増えてくるし…。なんか若い頃の不摂生が一気に吹き出したように、BやCの判定が増えてきています。
人間ドックまではいかなくても、お住まいの市町村で年齢ごとの定期健診をやっていますよね。まずはそこから受けてみるのも良いと思います」

健診・検診とは症状のない段階で病気を見つけるために行うもの

勤務先などでの定期的な健診がないと、なかなかコンスタントに受けるのは面倒さが先に立つようですね。
健康診断との向き合い方について、家庭医療専門医である岡田唯男さんに聞きました。

「健診・検診とは症状のない段階で病気を見つけるために行うもので、症状があるときに調べるのは診断のための精査と呼びます。ですから、症状がないから健診・検診はいらないというのはそもそも矛盾しています。

ただし、症状のない段階で見つけることのメリットがある病気と、症状のある段階で見つけても心配や負担だけが増えてしまいメリットの少ない病気があり、一般に行われている健診・検診にはその両方が混じり合っています。

症状がなくても見つけたほうがメリットが大きいものの代表に高血圧、子宮頸がん、乳がん、大腸がん、肺がん、胃がんがあります。だたし、がん検診についても、子宮頸がん検診を除いては、40代、50代までは有効性が明らかでなかったり不利益(偽陽性:本当はがんでないのに異常が出て精密検査が必要と判断されてしまう。過剰診断:見つけて治療しても寿命には影響のないがんを見つけてしまうなど)に伴う心理的、肉体的、金銭的負担のほうが大きい場合もあるので、下記を参考にしてください(あくまで参考です)。

[大腸がん検診] 45歳~75歳(便潜血毎年[2回法]か、大腸内視鏡3~10年毎)家族歴がある方は要相談
[胃がん検診] 50歳以上(胃バリウム検査を1~3年毎か、上部消化管内視鏡を2~3年毎)
[乳がん検診] 50歳[もしくは40歳]~75歳(マンモグラフィーを2年に1回)家族歴がある方は要相談
[子宮頸がん検診] 性交開始後21歳~65歳[70歳](子宮頸部細胞診を3年[2年]に1回またはHPV検査5年毎±細胞診)
[肺がん検診] 50歳~80歳、喫煙歴(1日1箱x20年相当)があり、禁煙15年未満の方のみ(低線量肺CTを毎年)

一方、血液検査や尿検査、特殊な画像検査で拾い上げる病気の多くは、実は早期発見のメリットは証明されていないもののほうが多いのです。ただし、その方の家族歴(家族に多い病気)や職業、生活習慣などによって、特定の病気については症状がなくても検査、検診を行った方が良い場合もありますので、一般論だけで安易に『メリットがないなら受けない』と決めつけずに、個人としてのあなた自身に最適化された健診・検診の項目を提案してくれる医師に相談するのが良いでしょう。

20代、30代の方で『どんな検査を受ければよいの?』とわからない場合は、血圧の測定、子宮頸がん検診だけはしっかり受けていただきたいです。

それ以上の年齢で必要な検診の詳細は、なんでも相談できるプライマリ・ケア機能を提供している医師と相談するのが良いです(いわゆる予防医療クリニックやドックなどへの相談は、医学的根拠のない項目を含めてビジネスを成り立たせていることがあるため、誠実な回答が得られない可能性があります)。

健診・検診は受けておしまいではなく、受けて異常が出たら適切に対応する(精密検査や治療を受ける)からこそ、健康のメリットが得られます。
健診・ドックなどの判定区分のB,C,Dについては結果についてくる判定区分の説明通りの対応をされるのが良いと思います(特にDはなるべく早いタイミングでの受診が良いでしょう)。

健康な人生を達成したいという場合の方法としては健診・検診はその一部でしかなく、禁煙、飲酒や食事、運動習慣などの見直しと改善、必要な予防接種(成人に必要な予防接種もあります)を受けることとセットで、そのメリットが最大となりますので、上手に組み合わせて幸せな人生を目指しましょう。
また、具体的な予防医療、がん検診の各項目については、以下のサイトが詳しいので参考にしてください。

予防医療の薦め 亀田クリニック総合内科・家庭医診療科

日本医師会 知っておきたいがん検診のサイト

(お話/岡田唯男さん)

健診・検診は受けっぱなしにせず、結果に応じて対処することが大切なようです。自分の年齢や習慣、環境、家族歴などにあった目安はぜひ参考にしたいと思いました。(取材/文・橋本真理子)


※文中のコメントは「ウィメンズパーク」(2022年1月末まで)の投稿を再編集したものです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

岡田唯男さん

PROFILE
鉄蕉会 亀田ファミリークリニック館山 院長。在沖縄米海軍病院、京都大学医学部付属病院、米ピッツバーグ大学メディカルセンター付属シェイディサイド病院を経て2006年6月より現職。専門分野は家庭医療学(日米の家庭医療専門医)、公衆衛生学、予防医学、総合診療など。

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