月齢別で見る、赤ちゃんの夜の寝かしつけ「働いているので就寝時間が遅くなる」赤ちゃんの睡眠に関するお悩みにベテラン助産師がお答えします!
生後9カ月、1歳3カ月、1歳9カ月ころの赤ちゃんがいるママ・パパに「夜の寝かしつけ、何時ごろにしてる?」と、スマホアプリ「まいにちのたまひよ」の情報交換コーナー(※ルーム)で聞いてみました。赤ちゃんの睡眠に関するお悩みも寄せられ、助産師の浜脇文子先生に回答していただきます。
※出産月が同じママが集まるコミュニティ。同じ状況のママ同士で情報交換やお悩み相談ができるコーナーです。
成長するほどに早寝遅寝が減って20時台が増加傾向に
どの週の赤ちゃんも最も多いのが20台の就寝です。そして、赤ちゃんが成長していくと、「~18時台」「19時台」が減少傾向に。一方で、赤ちゃんの成長とともに、20時台での就寝が増加傾向となっています。これは、赤ちゃんに体力がついたこと、そして、ママが職場復帰をして、夕ご飯&お風呂の時間が遅くなる家庭が増えているということが要因のようです。
そして、調査結果には、赤ちゃんの睡眠に関するお悩みも届きました。助産師の浜脇文子先生から、お悩みについてアドバイスをいただきました。
お悩み①「赤ちゃんがなかなか寝てくれない」「働いているので就寝時間が遅くなる」
「就寝が23~深夜0時です。早く寝かせるために朝8時に起こしたこともありますが、変わりませんでした」(9カ月のママ)
「保育園のお迎えが18時過ぎで、そこから夕飯を作ってバタバタながら21時台にお布団に入るよう努力してますが、子どもがかまってモードで興奮し、気がつけば23時という毎日です」(9カ月のママ)
「20時台にお布団に入っても時には22時をこえることも。昼はいっぱい歩かせているし、お昼寝も1時間で切り上げているので、眠そうなのに寝られなくて苦しそう。どうしたらよいのか」(1歳3カ月のママ)
A. 「徐々に朝型に切り替えを」浜脇先生からのアドバイス
「呪文を唱えて、さっとひと振りしたら赤ちゃんが寝てくれる魔法の杖が欲しい。そんなママたちの声が聞こえてきそうです。
ただ、助産師の立場で言うならば『就寝は遅くとも21時台』が理想です。
赤ちゃんがなかなか寝てくれない場合は、就寝時間を早めるよりも早く起こす習慣をつけましょう。
赤ちゃんは生後2カ月から『メラトニン』という、ホルモンが分泌されるようになります。
メラトニンは催眠作用があるホルモンで、朝や日中は分泌量が低く、夜になると大量に分泌されることで生活リズムが整っていきます。
しかし、夜にメラトニンを大量に分泌させるには、朝しっかりと光を浴びることが大切なのです。ただ、個人差はありますので毎日、いや毎週10分ずつ起床を早めるなど、徐々に身体を慣らしていきましょう。ママが寝不足でフラフラな場合は、パパに先に就寝してもらって早起きを担当してもらうなど、役割分担することも手段のひとつです。
そして、共働きの場合は、夜型から朝型への変換をおすすめします。夜は夕ご飯とお風呂のみ。夕ご飯の片付けも保育園の準備は朝にする、という方法もアリです。
今の生活は永遠に続くわけではありません。
『今までこうだったから』『他の家庭はやっているから』という考えは切り捨てて、赤ちゃんの成長と共に臨機応援に対応することが大切と言えるでしょう」
お悩み②「ネントレってするべき?」
「ネントレを取り入れていますが、なかなかうまくいきません」(9カ月のママ)
※ネントレ=ネンネトレーニングの略。決まった時間に赤ちゃんがひとりで眠れるよう、習慣づけるトレーニングのこと
A.「ネントレは参考程度に」浜脇先生からのアドバイス
「ネントレは“赤ちゃんの生活リズムを整える”という意味では良い習慣だと思います。
けれども一口にネンネトレーニングと言ってもいろんな方法があり、さらに赤ちゃんのいる家庭の生活スタイルも千差万別です。また、ママにとって理想のネントレであっても、赤ちゃんにとっては相性が悪いこともあります。
何が言いたいかと言うと『ネントレは参考程度で、うまくいったらラッキー』程度と考えましょう。
新米ママ、パパはどうしても『大人の生活を崩さないで、赤ちゃんと生活したい』と、考えがち。すると、だいたい挫折します(笑)
そんな時は一回、その考えを捨てて『子どもにとって大切なものは何か』を、考えてみてください。
日本の子育ては欧米と比べて子ども中心すぎで、大人が犠牲になりすぎと言われることがよくあります。けれども良い面もいっぱいあると、私は考えています。
赤ちゃんの寝かしつけや睡眠で困ったことがあったら、ネントレではなくパパに助けを求めてはいかがでしょう。私は常々、日本のママは『自分で何とかしなきゃ』と、考える人が多いなぁと感じています。でも、赤ちゃんの親はママとパパなのです。
子育てを一緒に悩み、考えることは、親として夫婦として成長できるのではないでしょうか」
監修/浜脇文子 文/和兎尊美
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※文中のコメントはアプリ「まいにちのたまひよ」内、同じ出産月のママ・妊婦さん同士で情報交換できるコーナー(ルーム)に寄せられた投稿を再編集したものです。
※アンケートの結果は「ルーム」にて以下の期間で実施した回答結果を合算したものです。
9カ月:2020年7月生まれルーム~2021年8月生まれルーム、2021年10月生まれルーム/2021年3月29日~2022年6月27日までの各月1週間実施(有効回答数20,145人)
1歳3カ月:2020年7月生まれルーム~2021年5月生まれルーム/2021年9月13日~2022年7月11日までの各月1週間実施(有効回答数8,688人)
1歳9カ月:2020年8月生まれルーム~2020年11月生まれルーム/2022年3月21日~2022年7月25日までの各月1週間実施(有効回答数1,967人)
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