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オーストラリアで例年より早くインフルエンザが流行。日本でも季節外れのインフルエンザは流行る!? 乳幼児は特に注意を【専門家】

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病気の娘の体温をデジタル体温計で口の中でチェックする母の親
●写真はイメージです
Sorapop/gettyimages

日本では新型コロナウイルス感染症(以下新型コロナ)の流行が始まってから2シーズン、季節性インフルエンザ(以下インフルエンザ)の大きな流行はありません。しかし海外では、インフルエンザの流行が起きています。今年は日本でもインフルエンザが流行するのでしょうか。長崎大学大学院 小児科学教授 森内浩幸先生にインフルエンザの流行について聞きました。森内先生は、日本小児感染症学会理事長を務めています。

オーストラリアでは、例年より早くインフルエンザが流行。日本は!?

日本とは季節が逆の南半球にあるオーストラリアでは、例年よりやや早くインフルエンザの流行が始まり、2022年5月に入ると感染者は1週間当たり約5000人を超え、5月末には約2万5000人に急増。6月に感染のピークを迎えました。

「一般的に南半球でインフルエンザが流行すると、日本を含む北半球でもインフルエンザが流行するといわれています。
日本ではインフルエンザは、2シーズン大きな流行がないので、専門家の間では、今期は流行するのではないかと考えられています。
また入国制限が緩和されたことも、インフルエンザが流行する要因の1つになります。

しかしウイルスには「ウイルス干渉」といわれるしくみがあって、あるウイルスが流行するとほかのウイルスが流行しない現象があります。そのため新型コロナの今後の流行によっては、日本でインフルエンザが流行しない可能性もありますが、安心はできません」(森内先生)

季節外れのインフルエンザが流行したら、新型コロナと同様の対策を

日本ワクチン学会では、2022年6月23日に「2022-23 シーズンの季節性インフルエンザワクチンの接種に関する日本ワクチン学会の見解」を発表しています。それによると2022-23 シーズンのインフルエンザワクチン接種について、強く推奨し、とくに接種が推奨される人に、確実にインフルエンザワクチンが接種可能な体制を、早期に準備しておくことが重要としています。インフルエンザの予防接種開始時期は、例年よりも早まるのでしょうか。

「オーストラリアのインフルエンザは、例年より2カ月ほど早く流行しました。
そのため日本でも例年より早く、インフルエンザが流行するのではないかともいわれています。
しかしインフルエンザのワクチンは、早めの流行が予測されたからといって、製造を早めることはできません。ワクチンは、発育鶏卵(有精卵)の中に、ワクチン株のインフルエンザウイルスを注入してウイルスを増やし、卵の成分を取り除き、ウイルスを精製して作ります。手間と時間がかかります。たとえ夏に季節外れのインフルエンザが流行しそうでも、インフルエンザの予防接種が始まるのは例年通り10月からでしょう。

インフルエンザの予防接種が始まる前に、もし季節外れのインフルエンザが流行した場合は、大人も子どもも次のことに注意して、予防を心がけてください。インフルエンザの予防は新型コロナの予防と同じです。アルコール消毒も有効です」(森内先生)

【予防接種以外でのインフルエンザ予防ポイント】
①地域や保育園、幼稚園などでのインフルエンザの流行にアンテナを張る
②人ごみは避ける
③人がいる場所ではマスクをする
④外出先で手洗いができないときは、アルコールによる手指消毒をする
⑤外から帰ってきたら、石けんと流水でよく手洗いをする。うがいをする
⑥換気をする
⑦風邪の症状がある時は登園・登校・外出をしない


③のマスクについては、基本的には2歳未満や2歳以上でも自分で着け外しできない場合は危険なので着けません。多くの子どもたちを預かる保育現場では、マスクのために子どもの表情や顔色の変化に気づきにくくなることにも注意が必要です。

「家族にインフルエンザの感染者がいるけれど隔離が難しい場合、同じ部屋で過ごす時は必ずマスクを着けてください。子どもにもマスクを着用させる場合、窒息などをしないようにママ、パパがしっかり見守ってください」(森内先生)

インフルエンザが流行したら乳幼児は要注意! インフルエンザは、子どもの死因5位

もしインフルエンザの予防接種が始まる前に、インフルエンザが流行した場合、森内先生はとくに乳幼児の間で感染拡大を起こしかねないと言います。

「日本では2シーズン、インフルエンザの大きな流行がなかったので、乳幼児の中には、インフルエンザの予防接種を1回も受けたことがない子もいるでしょうし、インフルエンザに感染したことがない子も多いでしょう。免疫がない子どもたちの間でインフルエンザが流行り出すと、瞬く間に感染が広がります。
そのためママやパパには、インフルエンザの流行にアンテナを張ってほしいと思います。厚生労働省の人口動態調査では、2019年の子どもの死因順位は、1~4歳、5~9歳ともにインフルエンザが5位です。これは生まれつきの異常、悪性新生物(がんなど)、不慮の事故、心疾患に次ぐものです」(森内先生)

インフルエンザの予防接種が始まったら、6カ月以上の赤ちゃんは受けたほうがいいのでしょうか。

「3歳未満のインフルエンザ予防接種の発病予防効果は42〜62%ですので、他のワクチンと比べると予防効果はそんなに高くありません。しかし、非常に安全なワクチンです。そしてインフルエンザに感染すると、基礎疾患がない健康な子でも亡くなることがあります。また肺炎や脳症などを起こし、重い後遺症を残す子もいます。そうしたリスクもあるために、6カ月からインフルエンザの予防接種は推奨されています」(森内先生)

お話・監修/森内浩幸先生 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

森内先生は「ここ2年、毎年のように季節性インフルエンザの流行が予測されて来ましたが、これまで大きな流行はありませんでした。しかし“だから今年も大丈夫!”とは安易に考えないでください。インフルエンザの流行は、時期は不明ですが必ず来ます。免疫がない乳幼児は、かなり注意が必要」と言います。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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