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スムーズな母乳育児のキーワード「ラッチオン」って知ってる?

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初めから上手にできなくても大丈夫

 母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく含まれています。母乳は消化・吸収がよく、ママの産後の体の回復を早め、親子の絆を深め、赤ちゃんの情緒が安定するなど、メリットがいっぱい。
母乳で育てたいと望んでいるママも多いのではないでしょうか。

 その一方、母乳がちゃんと出るかしら?赤ちゃんが上手に飲んでくれるかしら?と、不安を感じる人も少なくありません。そんなママに言ってあげたいのは、「初めから上手にできなくても大丈夫」ということです。

 母乳が出るのが早い人もいれば遅い人もいます。また、母乳の出方は、生まれてきた赤ちゃんの状態によっても異なります。授乳はママと赤ちゃんとの協同作業。根気よくやっていけば、少しずつ軌道に乗っていきます。時には専門家の助けも借りて、母乳育児をぜひ楽しんでほしいと思います。

 産後の授乳に向けて、乳房は妊娠中から発達していきます。妊娠28週ぐらいで乳汁が出始め、妊娠30週ぐらいから乳房が大きくなってきます。妊娠中のお手入れについて知りたい、乳頭の形状などが心配なときは、健診のときに助産師に診てもらいましょう。

 出産後に初めておっぱいをあげるのはドキドキするかもしれません。でも、ご安心を。どんなママも出産直後から母乳がたっぷり出るわけではありません。赤ちゃんも最初から上手に吸いつけるわけではありません。基本は最初によく吸わせることです。

ゴックンゴックンと飲む「ラッチオン」を意識して

 産後まもなくは、赤ちゃんはすぐに母乳を欲しがるため、ママは「母乳が足りてないのかしら?」と不安になることもあります。でも、この頻回な授乳によって母乳を分泌させるホルモンが刺激されますから、赤ちゃんが欲しがったら、おっぱいを飲ませましょう。

 母乳の分泌が増えておっぱいが張り、赤ちゃんがうまく吸えなかったり、しこりや傷ができることがあれば、赤ちゃんが飲みやすいように搾乳や乳房の手当てをします。

 また、おっぱいが張らなくても、赤ちゃんが吸えば、母乳が出る時期に入っています。このように親子のペースがそろうまでには「波」のようなものがあります。

 初めは助産師にサポートしてもらうとよいでしょう。1人で悩まず、母乳外来や助産師外来、地域の助産院などで相談にのってもらいましょう。

 「ラッチオン」という言葉を聞いたことがありますか?ラッチオンは、赤ちゃんがママの乳首に吸いつこうとするタイミングに合わせ、ママが乳首を赤ちゃんの口に深く含ませ、授乳がスムースに開始されることです。

 飲み方が浅いときは「チュパチュパ」。それが「ゴックンゴックン」となったら、「ラッチオン」成功です。吸盤みたいに完全に密着した感じで下あごがおっぱいにつき、赤ちゃんがしっかり吸いついて「ゴックンゴックン」と飲む感覚を意識して、繰り返し練習していきましょう。2、3カ月ころには、自分たちに合った授乳スタイルがきっと見つかるはずですよ。


市川香織 先生
文京学院大学保健医療技術学部看護学科准教授 一般社団法人産前産後ケア推進協会 代表理事 日本助産師会出版 取締役、助産師

大学病院、助産師学校教員、厚生労働省、日本助産師会事務局長等を経て、2014年4月より現職。大学での教育・研究活動のほか、産前・産後の女性のケアをはじめとした、女性の生涯の健康を支援する活動を行っています。

※この記事は「たまひよコラム」で過去に公開されたものです。

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