ママ同士の「頼りたい・支えたい」をつなぐ[子育てシェア]サービスって?
「ひよこクラブ」2017年11月号より ©Peri Mizutama
『ひよこクラブ』にて、育児まんが「高齢母さん、年中無給」を連載中の漫画家・水玉ペリさんが、仕事中、子どもを見てくれる預かり先を探しているときに活用した「子育てシェア」サービス。実はこれ、『AsMama』が運営する「子育てシェア」というサービスなんです。
水玉さんの場合、「子育てシェア」のイベントに行って2人の「ママサポ」とつながり、アプリに登録。仕事が大変なときにお子さんを見てもらい、たいへん助かったそうです。
「忙しいときに『助けて!』を発信したら、すぐに返事が来て、自宅で子どもを見ていただき、たいへん助かりました」と水玉さん。
「会員登録した人同士で、送迎や託児を手ごろな料金で助け合う」というこのしくみ。いったいどんなサービスなのでしょうか? AsMamaの川上舞子さん、前薗りちえさんにお話を伺いました。
「子育てシェア」は、現代版「ご近所同士の頼り合い」
子育てしていると、「ちょっとだけ、だれかにこの子を見ていてもらえたらな…」と思うことがありますよね。まわりの人に頼りたいけれど、自分からは言い出せない…そんなママの背中をそっと後押ししてくれるのが「子育てシェア」という取り組みです。
「困った!」や「支えるよ!」をアプリで「見える化」
「『子育てシェア』は、ご近所さんや、ママ友・パパ友、親せき、同じ保育園・幼稚園や学校、習いごとの仲間など、リアルの顔見知り同士をアプリでつなぎ、子どもの送迎や託児の助け合いをサポートするしくみ。いわば、昔ながらの『ご近所同士の頼り合い』の現代版です。
アプリで一斉に『困った!』を発信でき、助けられる人が『私が支えるよ!』を気軽に応答。お返事のやり取りもリアルタイムなので、急な『困った! 』にも対応可能です。
2017年8月現在、登録会員数は全国で5万人超。対象とする子どもは、1~12才。1才未満は突然死のリスクなどを考慮して、対象外となっています」
どうやって使うの?
「使い方は簡単です。
①会員登録をする
↓
②知り合いと『シェア友』になる。
↓
③『困った!』のメッセージを複数のシェア友あてにアプリで発信
↓
④シェア友から『支えるよ!』のお返事がきたら、アプリで利用申請
という4ステップ。すべて無料で利用できます。
登録後に同じ地域のシェア友を探すこともできますが、友人・知人と一緒に登録するのがおすすめ。実際に預けたり預かったりする前に、親だけでなく、子どもも相手のことをよく知って信頼を深めておくことがとても大切で、知り合いじゃないとつながれないパスワードを設けているんです。アプリでつながるというと現代風ですが、そこがSNSとは違うところです」
「頼りたい・支えてあげる」を安心&気がねなく
でも、友だち同士で助け合っているママもたくさんいるはず。それらと何が違うのでしょうか?
1 何かあったときの保険つき
「『子育てシェア』には、送迎・託児中に起こった不慮の事故などをカバーする損害賠償保険が完備されています。保険料はAsMamaが負担。すでに、『友だち同士で預け合いしてるよ!』なんていう場合でも、一緒に登録して子育てシェアを利用していつもの預け合いを行うと、『保険』という安心がプラスされます。こちらも無料です」
2 一斉に「助けて!」が言える
「リアルな友だちに頼る場合、1人1人に聞いてまわって時間がかかる場合が。でも、このアプリを使えば、一斉に何人にもお願いできて、一斉に返事が返ってくるから、解決までの道のりが早いんです。『1時間だけ在宅で仕事がしたい』『美容院に行きたい』など、ちょっとしたお願いでもしやすくなるのもポイントです」
3 1コインの“お礼”を推奨
「支えてもらった方への謝礼として、1時間当たり500円~をその場でお渡しするのが基本のルール。『お礼をどうしよう?』と悩んだり、『うちが頼んでばかり…』と気がねをしたりしなくても済むように、無償ではなく1コインを推奨ルールとしています」
「シェア友」がいなくても大丈夫なしくみも!
とはいえ、「引っ越してきたばかりで近所に知り合いなんていないし…」とか、「頼みベタの私には無理!」と思ったママもいるのでは? でも、大丈夫。いざというときに頼れるAsMama認定サポーター「ママサポ」たちが全国で活動しているんです。
「ママサポ」ってどんな人?
「『子育てシェア』に賛同して、つながり作りのお手伝いをしたい!と手を挙げた人が『ママサポ』です。託児のための研修や救命救急講習、お預かりの実践研修などを修了し、AsMamaから認定された頼もしい方々。
会員登録したけれど、頼める相手がいない、という場合は、近くのママサポが託児などを引き受けてくれたり、シェア友の輪を広げる手助けも。水玉さんもこのパターンですね」
実際に地域のママサポに相談して、お互いをよく知り合った上で、託児や送迎をお願いしたケースも多いのだそう。ママサポさんは公式サイトやアプリで紹介しているので、お近くのママサポを探してみてもいいですね。
★ママサポは随時募集しています。ホームページから応募できるので、興味のある方はぜひ!
ママサポ募集サイト
みんなはどんなふうに使っているの?
「個人での会員登録のほか、保育園や幼稚園、マンションぐるみで利用するケースも。送迎・託児を利用する理由もさまざまです」
利用後に寄せられたアンケートでは、「上の子と外で思いっきり遊んでもらった」という2人目育児中のママや、「趣味を生かしてプチ起業。スポット的に子どもを預かってもらえて助かる」などの声、会員になって初めてお友だちのお子さんを預かったママからは、「やってみるまでドキドキでしたが、うちの子も一緒に遊べて、とっても楽しかったみたい!」など、反響も上々のようです。
「つながり作りや顔見知りを増やすって、自分1人の力ではしんどいですが、『子育てシェア』のような新しいシステムに乗っかってみると、気軽に小さな一歩から始めることができます」と前薗さん。水玉さんも「私が助けてもらった分、今度は私がだれかを助けたいな!」と意欲的。子育てシェアは、「子育てを支援したい!」と考えるさまざまな企業と協業することで運営しています。協定を結んでいる自治体もあります。「子育てシェア」を紹介するイベントも各地で随時行われているので、一度出かけてみては?(取材・文/四辻深雪、ひよこクラブ編集部)
※水玉ペリさんの『高齢母さん、年中無給』は、「ひよこクラブ」で好評連載中! 現在発売中『ひよこクラブ』2017年12月号のテーマは「高齢母さんと年末年始」です。
■AsMama公式サイト
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