大人の当たり前は子どもの当たり前じゃない…!靴を履くのを嫌がる子どもに3児の保育士パパでんちゃん先生がかけた魔法の言葉とは?
理由もなく子どもが靴を履くのを嫌がる、うまく靴が履けなくて癇癪を起こす…といったシーンは、育児のあるあるではないでしょうか。
今回は、でんちゃん先生のInstagramでも人気のコンテンツ「ベビーシッターが声かけしてみたシリーズ」から、子どもが靴を履きたがらなくて困ったときに効果的な声かけのポイントを教えてもらいました。でんちゃん先生の子どもたちが喜んで靴を履いた“魔法の言葉”とは……!?
<プロフィール>
でんちゃん先生
3児の保育士パパ&ベビーシッター
大学卒業後、保育職に就き、保育園・幼稚園・障害児支援施設にて10年間勤務。2021年4月より、ベビーシッター業を開始。同時期に始めた育児ノウハウを紹介する(@denchan_family_)では、フォロワー数3.7万人越えの人気インスタグラマーに。プライベートでは6歳の長女、4歳の長男、2歳の二男を育てる。
靴を履かせるポイントは子どもの“好奇心”をくすぐる声かけ!
自身のInstagramで、子どもが楽しみながら靴を履ける素敵な歌を披露してくれたでんちゃん先生。実はまだ言葉が未熟な小さな子どもにも効果的な声かけがあるそうです。
「小さな子どもが靴を履きたがらないときは、靴の中に手を入れて『プゥ~』と声を出してみてください。『あれ? なんか面白い音がしたね』『〇〇くん/ちゃんが足を入れたら、どんな音がするんだろう?』と語りかけながら効果音を取り入れると、楽しみながら靴を履けるはずです」(でんちゃん先生)。
靴を履きたがらない子どもを上手に誘導するポイントは、好奇心をくすぐる声かけです。歌っても効果がないときは、子どもの身長よりも少し高い場所で靴を持って、「届くかな~?」と聞いてください、とでんちゃん先生。頑張ってジャンプをして靴が取れたら、絶好のチャンス! できるモードになっている間に、「すごい! じゃぁ履くのはできるかな?」と声をかければ、得意げな表情で靴を履き始めますよ。
親として控えたい「靴を履きたがらない子ども」に対する言動
靴を履きたがらない子どもに対し、「お靴いらないのね。捨てちゃうよ!」といった声かけをしていませんか? 大人の言葉を信用している子どもに「恐怖を与えるような声かけは避けてほしい」とでんちゃん先生は言います。
「『靴履かないなら捨てちゃうよ』は、『本当に捨てられてしまう』と子どもに恐怖を与えてしまうだけ。そのとき履いてくれたとしても、大人の言葉をだんだん信用しなくなってしまいます。『なぜ靴を履かなければならないのか』を理解してもらうためにも、子どもを脅かすような声かけは避けてほしいですね」(でんちゃん先生)。
子どもが納得するまでは多少の時間がかかるかもしれませんが、「危ないものが落ちていたとき、〇〇くん/ちゃんの足を守ってくれるよ」「靴を履くと、走りやすいよ」など、靴を履いてほしい理由をきちんと子どもには伝えましょう。
でんちゃん先生が実践している「当たり前」を押し付けない育児法とは?
大人にとって「当たり前」のルールも、子どもには理解しがたいことも……。でんちゃん先生のご家庭では、大人の「当たり前」を押し付けない育児を心がけていると言います。
「年齢が低いほど靴を履く機会が少ないので、『靴を履くのは当たり前』という考えを理解できなくて当然です。大人が靴を履くことを前提に話をしても、なかなか聞く耳を持ってくれません。だから、我が家では靴を履く前提で話をするのではなく、『なぜ履きたくないのか』『どうしたいのか』を大切にする声かけをしています」(でんちゃん先生)。
実のところ、裸足もいい経験と考えるでんちゃん先生は、安全を確認したうえで、時には子どもと一緒に裸足で歩くことがあるそうです。無理に靴を履かせるよりも、自信持って裸足OKにしてあげたほうが、子どもらしく素敵な経験ができるからだとでんちゃん先生は続けます。
すなわち、子どもの意見を否定するのではなく、子どもの気持ちを第一に考えた声かけが重要だとでんちゃん先生。もしこの先、子どもが靴を履いてくれなくて困ったときは、今回のでんちゃん先生の魔法の声かけを一つずつ実践してみてはいかがでしょうか。
取材・文/佐藤 文子