出発まであと15分!支度が進まない子どもに…人気ベビーシッターでんちゃん先生が声をかけてみた
出発の時間が近づいているのに、遊びに夢中で聞く耳を持ってくれない子ども。「まだ遊びたい」「もうちょっとだけ」という要求に困ってしまった経験はありませんか?
今回は、でんちゃん先生のInstagramでも人気のコンテンツ「ベビーシッターが声かけしてみたシリーズ」から、子どもが時間通りに行動できるようになる“魔法の声かけ”を教えもらいました!
<プロフィール>
でんちゃん先生
3児の保育士パパ&ベビーシッター
大学卒業後、保育職に就き、保育園・幼稚園・障害児支援施設にて10年間勤務。2021年4月より、ベビーシッター業を開始。同時期に始めた育児ノウハウを紹介する(@denchan_family_)では、フォロワー数3.7万人越えの人気インスタグラマーに。プライベートでは6歳の長女、4歳の長男、2歳の二男を育てる。
子どもの心を動かす「最速ルート」は大人が育児を楽しむこと!
自身のInstagramで、遊びに夢中な子どもの心を動かす声かけを披露してくれたでんちゃん先生。子どもの心を掴むポイントは、「大人も一緒に楽しむこと」だと説きます。
「時間通りにお出かけしたいときは、『今から冒険の旅に出かけるよ!』とRPGゲーム風の声かけで子どもの気持ちを盛り上げてみてください。洋服を『この伝説の鎧を身に付けて』、ズボンを『この勇者の袴を履くと防御力アップだ!』、カバンを『このアイテムを身に付けたら魔法を使えるぞ!』といった調子で。きっと目をキラキラさせながら、お出かけの準備を始めるはずです。また、外でも『電信柱のモンスターだ』『横断歩道で手を挙げたら体力回復だ』と声かけをすれば、ぐっと盛り上がりますよ!」(でんちゃん先生)。
パパやママが心の余裕をもって子どもと接することが大切です。制服で登園する「べき」と自分を追い込むよりも、園の先生に協力してもらい、制服を鞄に入れて登園するという方法もあります。部屋は綺麗にして出かける「べき」と散らかった部屋を見て嘆くよりも、「今日もいっぱい遊んだね」という言葉に変換できれば、気持ちもいくらか紛れるのではないでしょうか。
子どもにしわ寄せがいくような「〇〇べき」はちょっとお休みして、育児を楽しみながら子どもと向き合ってほしい、とでんちゃん先生は言います。
でんちゃん先生が実践する「魔法の育児」とは?
3人の子どもを育てるでんちゃん先生のご家庭では、子どもが遅刻しないように“魔法の育児”を実践しているそうです。
「想定外の状況になることも考えて、いつも出発の時間を30分早めています。そうすると、少しご飯が遅くても、靴をうまく履けなくても『本当はあと30分ある』と心に余裕をもって子どもと接することができますよ。もし30分早く出かけられた日は、たくさん道草をくってお出かけしてみてください。子どもがいなかったら絶対に見られなかった景色が、一生の思い出になるかもしれません」(でんちゃん先生)。
時計に興味を持ち始める3~4歳の子どもには、「3」の針にご飯のイラスト、「7」の針に服のイラスト、「10」の針に靴のイラストなどを貼って、今から何をするのかを視覚的に分かるようにすると朝の準備がスムーズに! 時計が読めない子どもには、実際に使う「洋服」や「荷物」を見せながら「今から〇〇を身に付けようね」と声かけをすると効果的だと教えてくれました。
「出かける準備を始めない」子どもに対して避けたい親の言動
出発の時間になっても、なかなか準備を始めない子どもに対して言葉をかけるとき、でんちゃん先生は「子どもに嘘をつくことだけは避けて欲しい」と話します。
「子どもがのんびり身支度をしていると、『置いてっちゃうよ』と叱ってしまうことも。その気持ちはよく分かります。でも、本当に置いては行きませんよね。子どもはパパやママが嘘をついているのを見ると、『本当のことを言わなくてもいいんだ』と学んでしまいます」(でんちゃん先生)。
お出かけの準備が進まなくて困ったときは、「ママ(パパ)のお手伝いをして!」と声をかけてみてください。子どもはパパやママのお手伝いが大好き。そのたった一言をきっかけに、いつもより穏やかな気持ちでお出かけが楽しめるかもしれません。
身支度をスムーズに進めるポイントは、「大人主導の頭ごなしな声かけではなく、子どもの気持ちを最優先に考えた声かけ」だとでんちゃん先生。なかなか準備が進まない子どもにイラっとしたときは、でんちゃん先生の言葉を思い出してみてくださいね。
取材・文/佐藤 文子