1歳でつかまり立ちをしないとリハビリ通いも!? 運動発達が遅いわが子がつかまり立ちできるまで【体験談】
はいはい、つかまり立ち、ひとり立ち、ひとり歩き……周りと比べて「うちの子はちょっと遅い気がする……」と悩んだことがある人は少なくないのではないでしょうか。1歳の子どもを育てているAさんも子どもの運動発達に悩んだひとり。わが子の「運動発達が遅い」「1歳になってもつかまり立ちができない」と心配するAさんのリアルな声をお聞きしました。
周りの子と比べて運動発達が遅いわが子
子育てをしているといろんな悩みが多くなりますが、なかでも一番気がかりだったのが娘の運動発達です。
わが子はずりばいをするようになったのも11カ月と遅く「ほかの子と比べてうちの子は遅い……」と悩んでいました。保育園では娘より年下の子がひとりでたっちをしているのに、うちの子は保育園の床や園庭をずりずりと這うだけ……。これ以上周りと成長がズレてしまうと、本人が保育園でもついていけなくなるのではと心配していました。
すりばいをするようになった頃の娘(11ケ月頃)
また、同じ時期に産んだ友だちの子どもが、たっちや歩いているのを見て切ない気持ちになったこともあります。もちろんその友だちや子どもたちは何も悪くないですし、楽しく一緒に過ごすのですが、ふとした瞬間にわが子の発達の遅れが見えてしまうときがあり、私が一人で勝手に傷ついてしまいます。気にしすぎは良くないと思いつつも「何か障害があるのかもしれない」「自分の育て方が悪いのかも」と、本やネットの情報ばかり見て悩みがどんどん膨らんでいきました。
つかまり立ちができなかったらリハビリ通い…?
1歳の誕生日が近くになったときに9~10ヶ月健診に行きました。そのとき11ヶ月(早産だったので修正10ヶ月)だったのですが、先生から「つかまり立ちはできますか?」と問いかけがありました。内心ドキッとしながら「まだ全然できません……」と素直に話したら先生は「月齢もじゅうぶんなので、そろそろできる頃なんだけどねぇ……」と首を傾げながら「次回の健診まで様子をみましょう」と言われました。
すぐにつかまり立ちができるような雰囲気ではなかったので、「もしこのままつかまり立ちができなければどうするのでしょうか?」と恐る恐る聞いたら「リハビリに通ってもらうこともあります」と先生。それを聞いて、赤ちゃんが立つためにリハビリ通いをする場合があるということに驚きました。そして、リハビリ施設はどこでもあるわけではなく車で1時間ぐらいかかるような遠い施設に通わなくてはならないそう。
周りの子が当たり前のようにできることを、娘はリハビリをして克服しなければならなくなるのでは……と、そのときはとても不安に駆られました。
高いところにおもちゃを置いて気を引く
健診のあと、娘は1歳になってもつかまり立ちをしませんでした。「この子にはこの子のペースがある」と言い聞かせながら、できることはやらなければと思い、娘が好きなおもちゃを少し高いところに置いて、少しでも目線が上に行くように気を引いたりしていました。しかし、娘が高いところにあるおもちゃに興味を持っても、すぐに諦めて近くにあるおもちゃで遊んでしまいます。
それでも、下ばかり見ていた娘にとっては上を向くこと自体が大きな進歩だと思い、根気よく続けていました。
1歳1カ月頃「ひざ立ち」から「つかまり立ち」に
1歳1カ月を過ぎた頃、ずりばいの姿勢から一生懸命高いところに手を伸ばそうとする姿が目立ち始めました。娘はそれまでヤル気を見せることがほとんどなかったので大きな変化を感じました。最初は高いところにつかまろうとしても体が起こせずにズルズルと下に落ちていきましたが、大人の手を貸しながら徐々にひざまでは立つことができるように。
そしてひざ立ちから2週間ほど練習し、ついにつかまりながら立ち上がることに成功!! 足はぐらぐらプルプルしていますが自分の足で立つことができました。ちょっと前までは床に寝転がっていた娘が、自分の足で立っている姿に大きな成長を感じました。つかまり立ちができるようになった娘は“立つことが楽しい”と感じているように見えました。
ソファの上のチラシをGET!(1歳1ケ月頃)
現在1歳2カ月になった娘は、保育園や家の中でいろんなところで積極的につかまり立ちをするようになりました。結局は何がきっかけだったのかわかりませんでしたが、自ら興味を持ち高い目線を楽しむようになった気がします。
“できるようになったこと”を一緒に喜びたい
それでもひとりで立っちしたり、歩いたりする同月齢の子どもたちに比べたら、うちはまだゆっくりさん。運動発達だけでなく「ごはんを自分で食べようとしない」「指差ししない」「簡単な言葉を理解していない」など発達に対して気かがりなことは山ほどあります。
どうしても周りと比べてしまって焦ってしまうこともたくさんありますが、他の子と比べることは成長のバロメーターにもなるので周囲と絶対に比べないというのもなかなか難しいこと……。
つかまり立ちに慣れてきた娘(1歳2ケ月頃)
育児をはじめた頃は「このぐらいの月齢になるとこんなことができるんだ!」と育児書通りの発達を想像していたので、思い通りの時期に思い通りの成長が感じられないと不安になってしまうこともよくありました。
けれども「つかまり立ちができた」「ストロー飲みができた」「パチパチ、バイバイができた」子どもが“できるようになったこと”もたくさんあります。些細なことでも“できるようになったこと”をしっかり見つめてあげると、ママも「この間までできなかったのに、できるようになったんだね」と気持ちにゆとりができますし、褒められると子どもも嬉しそう。成長するたびにまた次の不安が出てくるのが育児ですが、できるようになったことを子どもと一緒にたくさん喜んで、次の成長はなるべく焦らず気長に見守っていこうと思いました。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。