2歳・3歳は「言葉」と「知りたい気持ち」の爆発期! 自分から学ぶ力を育てよう

2歳・3歳の時期に、自分から学ぶことを楽しいと感じる体験ができるかどうかは、小学校以降の学習意欲や態度にも影響を及ぼします。この時期だからこそ大切にしたい体験を、日々の生活の中に取り入れていきましょう。
「言葉」と「知りたい気持ち」の爆発期のサインを知ろう
2歳・3歳は、「言葉」と「知りたい気持ち」が爆発的に伸びる時期です。子どもの成長に合わせたサポートをするために、まずはそれぞれの爆発期のサインを知っておきましょう。
言葉の爆発期のサインは?
昨日まで知らなかった言葉を急に話し出すなど、2歳・3歳は目覚ましいスピードで言葉が発達します。次のような様子は、言葉が急激に発達しているサインです。
□急に言葉が増えてきた
□「ワンワン、かわいいね」など、文章でおしゃべりができるようになった
□「どうぞ」「ちょっとまってて」など、覚えたての言葉を繰り返し言いたがる
こうしたサインに気づいたら、おうちの方は主語と述語がある文章で話しかけたり、絵本の読み聞かせをしたりして、子どもがたくさんの言葉にふれられるようにしましょう。
知りたい気持ちが爆発するサインは?
身の回りのものや図鑑・映像などで見たものについて、次のような反応を示し始めたら、知りたい気持ちが芽生えているサインです。
□「これは? これは?」が止まらない
□「なんで?」と疑問が増えてきた
□「どうして?」と質問するようになった
このような発言が増えるのは、脳が発達して、外部からの情報を取り込もうとしているためです。おうちの方も「なんでだろうね?」と子どもの疑問に共感したり、無理のない範囲で子どもと一緒に調べたりすると、親子のコミュニケーションがより豊かなものになっていきます。
2歳・3歳の爆発期に大切にしたい2つの体験とは?
このようなサインが見られるようになってきたら、次の2つの体験を大切にしていきましょう。
1.知識と言葉を増やす
まずは、日常生活の中で五感を通じてさまざまなことを感じ取る機会をつくりましょう。語りかけや読み聞かせで語彙を増やしたり、絵本や映像・音楽などを通じて新しい物事に出合えるようにしたりするのもおすすめです。
2.「自分で!」という気持ちを大切にしながら楽しく学ぶ
人間の脳は、「楽しい」と感じているときに活性化されるため、楽しみながら学んだことは身につきやすいといわれています。2歳・3歳のこの時期に「知らなかったことを知るのって楽しい!」と実感できる体験をたくさんしておくと、小学校以降も自分から机に向かったり、分からないことを自分で調べたりといった、意欲的に学習に取り組む力を伸ばしていくことができます。
子どもの「なんで?」「どうして?」にはどう答える?
おうちの方にしてみると、子どもの「なんで?」「どうして?」にいちいち対応するのは大変だと感じるかもしれませんが、難しく考える必要はありません。まずは、「『なんで?』っていうことが気になるようになってきたんだね」と、さまざまなことに疑問を抱けるようになった子どもの成長を認め、その疑問をそのまま受け止めましょう。自分の疑問をおうちの方に受け止めてもらえたと実感できれば、子どもは自己肯定感が持てるようになります。
疑問の内容に関しては、答えられるものはその場で答えてもよいですし、即答するのが難しい場合は子どもと一緒に調べてみると、「分からないことがあったときは自分で調べてみる」という姿勢のお手本を子どもに示すことができます。子どもが難しいことを聞いてきたときや、おうちの方に対応する余裕がないときは、「なんでだろうね。お母さんも不思議に思うな」というように、「知りたい!」という子どもの気持ちに共感を示すだけでもかまいません。
2歳・3歳の今の時期の「知りたい!」という気持ちを否定せず、おうちの方がしっかり受け止めることが、将来の自主的な学びにつながっていきます。無理のない範囲で、子どもの疑問と向き合うプロセスでの新たな発見をおうちの方自身も楽しみながら、親子の時間を充実させていけるといいですね。
取材・文/安永美穂 取材協力/こどもちゃれんじ