31歳でADHDと診断された、3児の保育士パパ&ベビーシッターでんちゃん先生が教える「発達障害の子どもとの向き合い方」
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
幼稚園や保育園などの集団行動がはじまると、「落ち着きがない」「まだ〇〇ができない」など、ほかの子どもと比較してしまいがち。もしかすると、「うちの子はうちの子、大丈夫かな……」と、不安に思っているママやパパもいるのではないでしょうか?
今回は、大人になってからADHD(注意欠如・多動症)と診断され、3児の保育士パパとして活躍するでんちゃん先生に、「発達障害との向き合い方」を教えてもらいました。
<プロフィール>
でんちゃん先生
3児の保育士パパ&ベビーシッター
大学卒業後、保育職に就き、保育園・幼稚園・障害児支援施設にて10年間勤務。2021年4月より、ベビーシッター業を開始。同時期に始めた育児ノウハウを紹介するインスタグラム(インスタグラム(@denchan_family_))で は、フォロワー数3.9万人越えの人気インスタグラマーに。プライベートで7歳の長女、5歳の長男、2歳の二男を育てる。
発達障害の子どもをもつ、ママ・パパが抱える悩みとは?
まずは、子どもの発達が気になるというママやパパの声を聞いてみました。
「発達障害には、さまざまなタイプがあると聞きました。できるだけまわりの子と比べないように注意していますが、なかなかうまくいきません。家庭でも実践できる、おすすめの育児法はありますか?」
「同じ幼稚園(保育園)に通う、ママやパパからの視線が痛くて辛いです。子どもが発達障害であることを、ママ友に打ち明けるべきか悩みます」
「声の大きさや癇癪(かんしゃく)を起こす頻度など、子どもの育てにくさを感じています。今までグレーゾーンだからと様子を見てきましたが、小学校へ入学する前に、しっかり検査した方が子どものためにもなるのかも……」
自治体の乳幼児健診などで「もう少し様子を見ましょう」と言われて、まだはっきりと診断がつかない“グレーゾーン”の子どもと、真剣に向き合うママやパパ。気持ちが軽くなり、前向きになれるような心の持ち方はあるのでしょうか。
「発達障害かも…」と不安に思ったら実践してほしいこと
31歳の時に「ADHD」と診断されたでんちゃん先生は、「子どもの頃は自分のことを理解できなくてつらかった」と言います。「ママやパパもまわりの人に理解されなくて苦しむことがあるかもしれません。しかし、一番苦しいのは子ども自身です」。だからこそ、子どもの発達に関して不安があるときは、早めに検査してほしいと話します。
「僕の経験上、検査は早ければ早いほどいいと思っています。今の時点で何か感じていることがある場合、大きくなってから“障害”として発覚する可能性もあります。子どもの発達について不安に思ったときは、病院の先生や市町村の子育てサポートの方に相談してみてください。障害ではないこともわかります。検査は強制ではないので、まずは幼稚園や保育園、小学校の先生に相談するのもいいかもしれませんね」(でんちゃん先生)。
でんちゃん先生は「同時に2つのことができない」「忘れることが多い」など、自分の特性をまわりにきちんと伝えることで、生きづらさを解消しているそうです。子どもの将来のためにも、いま“困っていること”を明らかにしてみてはいかがでしょうか。
ここからは、発達障害を抱える子どもへの対応の仕方について、でんちゃん先生に聞いてみました。
0~3歳は「困っていること」に目を向ける!
病院で検査を受けても「発達障害」の判断が難しい年齢ですが、低年齢の子どもでも効果的な対応の仕方があると言います。
「子どもがどんなことに困っているのかに目を向けてみましょう。たとえば『座っていられない』『言葉が通じにくい』など、苦手なことや困っていることがわかると、それを改善するような関わり方ができます」(でんちゃん先生)。
じっと座っているのが苦手な子どもには、干渉せずに自由な時間を作ってあげることが大切だそう。耳から情報を入れるのが苦手な子どもには、イラストや写真を使って「〇〇してほしい!」と伝えるなど、子どもの“困っていること”に合わせた育児を心がけるのがいいとでんちゃん先生は言います。子どもが困っていることをサポートする、そんなママやパパの心持ちが子どもの笑顔を引き出すことにつながりそうです。
4~6歳は「一人で悩まず相談」してサポートを求める!
発達障害があることは、決して悪いことではありませんが、幼稚園や保育園のママ友からの視線が気になることも。そんなとき、子どもやママ/パパ自身を否定しないでほしいとでんちゃん先生は話します。
「落ち着きがなくて言うことを聞かないのは、ママやパパのせいではありません。その子にしかない“才能”です。そっと受け止めて、信頼できる人に相談しましょう。病院の先生や市町村の子育てサポートのほか、幼稚園や保育園の先生、ママ友にも打ち明けた方がいいですね。『何が苦手』『どんな行動をとる』のかを理解して、サポートしてくれるママ友は必ずいます」(でんちゃん先生)。
子どもが「できないこと」や「苦手なこと」を無理やりやらせるのではなく、「できていること」に目を向けると、才能が開花するチャンスがぐっと高まりそうですね。
でんちゃん先生の格言
取材・文/佐藤 文子