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【まんが・はたらく細胞BABY】1才までに赤ちゃんの半数が感染する!高い感染力をもつ「RSウイルス」って?

更新

小さな赤ちゃんの健康を守るためにも、24時間体制で細胞がはたらき続けていることを知っていますか?赤ちゃんの体内にいる細胞たちを擬人化したまんが『はたらく細胞BABY』では、赤ちゃんが病気やけがなどをしたとき、細胞たちがどのように活躍するかを学ぶことができます!今回は、約半数の赤ちゃんが0才代に1回は感染するといわれる「RSウイルス」について取り上げます。解説は、『はたらく細胞BABY』の医療監修をつとめ、5才と3才の男の子のママでもある小児科医の白井沙良子先生です。

「RSウイルス」の症状は風邪に似ている!?

RSウイルスに感染した様子。

RSウイルスは、生後1才までに約半数の赤ちゃんが感染するといわれているウイルス。鼻水やせきなど、風邪によく似た症状が出ることが多いのが特徴です。発症までの潜伏期間は4〜6日と長めです。

6カ月未満は重症化のリスクも

とくに6カ月未満の赤ちゃんが感染した場合には注意が必要です。細気管支炎や肺炎などを起こして重症化しやすいリスクがあります。

悪さをしているウイルス「RSウイルス」とは

RSウイルスのイメージ。

RSウイルスは風邪症候群のウイルスの一つ。細気管支の細胞に取りついて空気の通り道を狭め、汚れや異物を洗い流す役割を妨げてしまいます。

キラーT細胞がウイルスと格闘することで症状を緩和する!

キラーT細胞がRSウイルスに立ち向かう様子。

ヘルパーT細胞の命令によって、キラーT細胞が出動し、RSウイルスを破壊しようと格闘します。赤血球も酸素を体内に運ぶために必死で活動を続けます。

【はたらく細胞たち】体内の殺し屋「キラーT細胞」

擬人化したキラーT細胞。

ウイルス感染細胞、がん細胞などの異物を認識し、破壊する体内の殺し屋。

【はたらく細胞たち】酸素の運び屋「赤血球」

擬人化した赤血球。

ヘモグロビンを含む血液細胞。血液循環によって、酸素を運び届けます。

せきや鼻水が出るのは防御反応

体がウイルスとたたかう様子。

せきや鼻水が出るのは、RSウイルスが侵入したことで起こる体の防御反応。せきは肺や気管などにある異物を外に出し、呼吸器を守ろうとします。鼻水は鼻やのどに付着した病原菌を、体の外に出すために分泌されます。RSウイルスにかかると、鼻水が大量に出るのはこのためです。

吸入で呼吸状態が回復

吸入によって症状が回復していく様子。

吸入とは、薬品を気体または霧状にして吸い込むこと。RSウイルスによる細気管支炎の場合、エピネフリンや生理食塩水の吸入により、細気管支のむくみが改善し、呼吸状態が回復することがあります。

赤ちゃんが「RSウイルス」に感染しやすい理由は?

RSウイルスの感染力はとても高く、ドアノブやベビーベッドのさく、おもちゃなどにウイルスがつくと、長時間感染力を持ったまま残ります。感染を防ぐためには、手を洗うことはもちろん、子どもたちがよく触れるものをアルコール消毒することが重要です。

心配な赤ちゃんのせき、お世話のポイントは?

赤ちゃんがせきをしているときは、どんなお世話をするといいのでしょうか?ママ・パパが知っておきたいお世話のポイントを紹介します。

【せきが出たらすること・その1】体温を測る

赤ちゃんがせきをしていたら体温を測り、発熱しているか確認しましょう。

【せきが出たらすること・その2】せきの様子を確認

せきの音や呼吸の速さ、赤ちゃんが苦しそうにしていないか、せき込んで目を覚ますことがないかを確認します。また、せき以外の症状が出ていないかも注意しましょう。

【せきが出たらすること・その3】水分量や食事量のチェック

普段通りに飲んだり食べたりができているかをチェックします。

せきが長引く、呼吸が苦しそうなときは受診して

せきが出ていても、元気で水分がとれているのであればおうちで様子を見ていてもいいでしょう。しかし、せきが長引いていて元気がない、呼吸が苦しそう、激しくせき込んでいるといったときは受診しましょう。

【小児科医白井先生より】長男は生後4カ月で感染しました

ニュースで「子どもは重症化しやすい」などと聞くと、不安になりますよね。0才から保育園生活の長男は、生後4カ月でRSウイルス感染症になり、哺乳できないほどの鼻水の量を見てオドオドしました。でも「何度もかかるほど、症状がどんどん軽くなる」のも、RSウイルスの特徴です。これを乗り越えたら、必ず強くなるんだ!と信じて、ケアしてあげたいですね。

監修/白井沙良子先生

取材・文/高本亜紀、たまひよONLINE編集部
©︎福田泰宏・清水 茜/講談社

風邪とよく似た症状が出ますが、RSウイルスは感染後3〜5日が症状のピーク。3才までにはほぼ100%が、少なくとも1度は感染するといわれるウイルスです。冬季のほか夏季に感染が増加するケースもありますので、夏でも手洗い・消毒などの感染対策をしっかり行いましょう。
まんが『はたらく細胞BABY』では、RSウイルス以外の乳幼児期に起こりやすい病気やトラブルなどをわかりやすく紹介しています。家事や育児に毎日忙しい日々を送っているママ・パパにおすすめの一冊です!

●記事の内容は2023年3月の情報であり、現在と異なる場合があります。

『はたらく細胞BABY』

「RSウイルス」のエピソードはコミックス第2巻に収録されています。

小さな赤ちゃんの体内で、懸命にはたらく細胞たちから目が離せない! 話題の『はたらく細胞』シリーズの一つ。全4巻。 著者/福田泰宏 監修/清水 茜/1〜2巻704円、3巻715円、4巻726円(講談社)

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