むすめとザ・サメ映画【御手洗直子のコマダム日記 #165】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#165
今回はサメ映画にまつわるお話です。
ウワサに聞く『サメ映画』というカテゴリー
最近長女(小4)がサメ映画にハマッている。去年USJに行った時にジョーズのアトラクションがすごくおもしろかった!と言っていたのだが、その後ネットフリックスでジョーズの映画を見たらしく、それでどうやらサメ映画にハマッたらしい。
すでに4作品ほど見ており、本家ジョーズとディープ・ブルーしか見ていない私より着々とサメ映画をこなし始めている。アニメ映画以外の実写映画を見るのはおそらくこのサメ映画が初だと思うのだが、『全部サメの殺し方が違うんだよ…!』などむすめなりにエンジョイポイントを力説してて笑ってしまった。ボンベで爆発させたり、陸に吊り上げたり、あの手この手を使ってサメを退治するらしいが、サメの殺し方にバラエティがあってエンタメのお仕事ってすごいなあと思ってしまう。最終的にサメが嵐とともに空から降ってきて人間と地上戦にもつれ込む『シャークネード(2013)』とか、雪山になぜかジョーズが現れ…?!『アイス・ジョーズ(2013)』みたいなザ・サメ・ドB級という感じの映画に辿り着いた時にむすめはどういった感想を抱くのであろうか…。今調べたら両方とも2013年産で同じく2013年生まれのむすめとのご縁を感じる。むしろ今なら素直な気持ちでこの映画すごい!とか純粋に楽しめるのではないかと思うと『メガ・シャークVSメカ・シャーク』とかを共に見て感想を語り合いたい。タイトルだけですでにおもしろい。(すでに大人である私は素直な気持ちで見られていない)
あらすじを嬉々として語ってくれたりするのだが、『カップルの人と、博士と、若い男の人がいてね…』の時点で『あ、じゃあその若い男の人が調子に乗って食われるんだ』と言ったところ、『なんでわかるの…?!』と心底驚愕され、ホラー映画を見始めた人間のピュア具合に感動したりするのであった。
ちなみにサメとの格闘に至るまでの長い前置きはどうやらとばしているらしく、サメが人間を惨殺するシーンと人間がサメを惨殺するシーンだけを選り抜いて見ているらしい。おいしいとこだけ食うな!初めて漫画を読み始めた時もブラックジャックの手術のこわいシーンだけ見ていたが、3年かけて漫画を通して読むという力をつけていっていたので人間ってこうやって少しずつエンタメを楽しむ力をつけていくんだなあと思ったのであった。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko