ゆる~く、あえて“頑張らない”家事がモットー。『アラフォーまきこのごゆるり家事』著者・柿ノ種まきこさんにインタビュー
インスタグラムで日々の暮らしを漫画にしている柿ノ種まきこさんは、夫・サトルさんと娘・なごみちゃんと3人暮らし。書籍『アラフォーまきこのごゆるり家事』では、まきこさんの独身時代から結婚・子育て中の家事ルーティーンを描いており、肩肘張らず家事に取り組む姿に「これならマネできるかも」「癒されて心ほっこりする」とファンを集めています。
今回は柿ノ種まきこさんが漫画を書くようになったきっかけや、まきこさん流の“ごゆるり家事”の秘けつ、おすすめの時短グッズや簡単レシピを教えてもらいました。
幼児期の幸せな時間“一生分の幸せを前借りしてる”
――漫画を描き始めたきっかけはなんですか?
柿ノ種まきこ「漫画を描き始めたのは、6年前になります。インスタグラムに友人家族のことや日雇いバイトのこと手書き漫画にして投稿したのがきっかけです」
――現在4歳のなごみちゃんを子育て中の柿ノ種まきこさん。育児中、大変だと思う瞬間と幸せに感じる瞬間を教えてください。
柿ノ種まきこ「大変だと思うのは、自分に余裕がないときです。体調が悪かったり、時間がなかったり。そういうときは大変だなと感じてしまいます。イライラしている自分が、母親失格のように思えて落ち込む日々です。育児をしていると毎日が反省と改善の繰り返しだな……と思います。
幸せに感じる瞬間はそれ以外の時間すべてです!子どもと一緒に歩いているだけでヒョコヒョコ歩く姿に癒されるし、ぎゅっと抱きしめてくれるときも、ごはんをおいしそうに食べてくれるときもすべてが幸せだと感じます。
成長していくとゆくゆくは反抗期も訪れると思うのですが、子どもが幼児期の今“一生分の幸せを前借りしてる”と思っています。子どもがくれる幸せな瞬間は夫婦で一生覚えていて、どんなことが起きても思い出すんだろうなぁと日々感じています」
冬の日の子どもはゆたんぽ
ふと自分の幼い頃のことを思い出す
“せっかちで生真面目”だからこそ“頑張らない”をモットーに
――柿ノ種まきこさんが肩肘張らずゆったりと暮らす姿を見ていると心が和みます。まきこさん流の家事の手の抜きかたや、ゆったりと暮らすためにどんなことを心がけていることを教えてください。
柿ノ種まきこ「わたしの性格はせっかちで生真面目なところがあります。若い頃はそれで自分の首を絞めてしまい、苦しむこともしばしばありました。だからこそアラフォーになった今“頑張らない”をモットーに暮らすようにしています。明日やれそうなことは明日にする。疲れていたら寝る。料理は調理家電フル活用。ちゃんとした掃除は週1。そんな感じで毎日の家事をゆるめています」
洗濯物を取り込むときは…
――好きな家事と苦手な家事を教えてください。
柿ノ種まきこ「好きな家事は“料理”です。特に最近好きなのは“電気圧力鍋”を使った調理。大きく適当にぶつ切りした野菜や骨付きの肉などと調味料を入れて、スイッチを押すだけで中までしっかり味が染み、柔らかい料理ができます。時間もかからず、火の元の心配もいらない。なんだか自分が料理上手になったような気分になれて楽しいです。いかに簡単にラクに調理できるか考えるのが楽しいです。
一方苦手なのは“掃除”で、ついつい後回しにしてしまいます。特に水回りの掃除は、毎日やれば汚れもつきにくくなるのはわかっているけど、毎日やると成果が見えない作業なんですよね。白いシンクを毎日こすっても、目に見えて汚れが落ちるわけではないので(予防的な作業なので)かわりばえせず苦手です。なのでいつもうっすら汚れてから、あ〜そろそろやるかと重い腰をあげて掃除します」
食器洗いが苦手すぎて食洗機を購入
1番使っている時短グッズは“ゆで卵メーカー”
――料理をするときによく使っている時短グッズはなんですか?
柿ノ種まきこ「1番使っているグッズは“ゆで卵メーカー”です。レンジで7分チンし庫内で7分放置するだけでゆで卵が3つできます。火を使わないので、朝の忙しい時間帯に放っておけるのがとてもラクです。なごみのお弁当のスキマおかずにしたり、おやつにしたり。本当に買ってよかった時短グッズです」
まきこさん愛用の“ゆで卵メーカー”
――まきこさんがリピしている簡単なおすすめ料理を教えてください。
柿ノ種まきこ「レンジでできるブリの照り焼きです。レシピはネットで調べたものです。タッパーにみりんや醤油、生姜などの調味料を入れてブリを5分ほど漬け込んだらそのままレンジでチン。裏返してまたチン。中まで火が通ったら完成という一品です。ブリの切り身はスーパーで手に入りやすい食材ですし、洗い物もタッパーのみ。魚料理が食べたい日によく作ります」
離乳食も炊飯器で簡単に
※炊飯器によってはお米以外を炊くことができない場合もありますので、必ず取り扱い説明書をご確認ください。また、耐熱容器を使用できない場合もあるので、破損などが心配な場合は使用をお控えください。
――最後にたまひよの読者のみなさんとこれから出産・育児を経験するパパ・ママたちにひと言お願いします。
柿ノ種まきこ「とくに初めての出産・育児をされる方は不安と期待が入り混じった心境ですよね。わたしはもともとネガティブなのでとても不安な日々を過ごしていました。でも今振り返って思うのは、もっと娘の赤ちゃん時代を楽しんでおけばよかったということです。一生懸命赤ちゃんと向き合っているからこそ、ついつい頑張りすぎてしまうと思うけれど、頼れるものは家電でも人でも頼って、手の中にいる赤ちゃんをかわいいと思う瞬間をたくさん作ってほしいなと思います。どうかゆる〜い日々をお過ごしください」
実は生真面目でせっかちな性格だと話してくれた柿ノ種まきこさん。そんな自分の性格を知っているからこそ“頑張りすぎない”ように心がけているんだとか。家事は毎日のことだから「〜しなきゃ」と思っている真面目な人ほど、肩の力を抜くことが必要ですね。
華やかな日常ではないけれど、慎ましく豊かに生きているまきこさんの暮らしにたっぷり癒されます。書籍『アラフォーまきこのごゆるり家事』では、すぐにマネできそうな家事の工夫なども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。(文・清川優美)
プロフィール /柿ノ種まきこ
娘と夫と3人暮らしのアラフォー母。独身時代日雇いワーカーとして働きながら漫画を描きはじめる。インスタグラム(@kakinotane_makiko)にて、漫画を不定期投稿中。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2023年5月の情報で、現在と異なる場合があります。