「なんか臭い‥」においが気になる部屋干しでも、洗濯物が乾きやすくなる3つのポイント【専門家が正解を解説】
今回のテーマは「洗濯物の部屋干し」についてです。
「たまひよ」アプリユーザーの実体験とともに、洗濯の専門家である中村祐一さんに、効果的な洗濯物の部屋干し方法についてお伺しました。
子育て家庭は、雨の日も洗濯が必須なことが多く、部屋干しはしばしば…
最初に、みんなが部屋干しで使っているアイテムや工夫についての実態をご紹介します。
「生乾きにならないよう充分な間隔を空けて、洗濯物を干す」(ちゃんみい)
「除湿機とエアコンのダブル使いをしている」(シャオリン)
「基本的に天気の良い日に干す。乾かない時には、除湿機や浴室乾燥機を使用する」(ちあき)
「浴室乾燥機で乾燥させることにしている。今後、除湿機を購入する予定」(もー)
「扇風機を回している。洗濯機の乾燥を軽くかけてから干している」(y_k)
「乾燥機とサーキュレーターを使っている」(みっち)
「扇風機を回して風通しをよくしています。また、部屋干し用の柔軟剤を少し多めに使用しています」(やぱん)
「部屋干し用の洗剤を使う」(しぃ)
乾燥機を使っている人以外は、扇風機やサーキュレーター、部屋干し専用の洗剤などを使っていることが多いようですね。
では洗濯の専門家はどうしているのでしょうか。正しい方法やアイテムの効果的な方法についてお聞きしました。
汚れをキチンと落とすことが原則。あとは温度、湿度、空気の流れを考えて
「僕らは、毎月、洗濯講座をオンラインで行っていて、沢山の洗濯に関するお悩みをお聞きしています。
そこに来る方は特殊な洗い方や、専用の洗剤や柔軟剤を探し求めて来る方が多いのですが、それより前にすべきこととして「汚れがキチンと落ちる洗いとすすぎ」をすることがあげられます。
多くのご家庭での洗濯は、「衣類の量が多すぎる」「水の量が少なすぎる」「洗剤の量が適当過ぎ」「すすぎが十分でない」ということが多く、それが原因で汚れが落ち切らず、嫌なニオイを発生させています。
部屋干しのニオイに関しても、洗いとすすぎを見直すだけで、専用のものや、漂白剤や柔軟剤を使わなくても悩みを解決できることが多いのです。
まずは洗濯物の汚れをしっかり落とし、その上で効率よく乾せば、部屋干しでも快適に洗濯ができます。
洗濯物が乾くということは、衣類の水分が空気中に移るということ。「空気中に水分を移しやすくするためには?」ということを考えると、洗濯物は乾きやすくなるので、アイテムを使う場合は、そのポイントを補完してくれるものを使うといいですね。
乾かす時のポイントは、温度・湿度・空気の流れの3つです。
温度が上がると空気が含むことのできる水分量が増えるため、衣類の水分が空気中に移りやすく、乾きは速くなります。エアコンや浴室乾燥を使う時に干す場所の温度を上げることは、洗濯物が乾きやすくなる要素になります。
ただし空気が含むことのできる水分量が増えても、洗濯物のまわりの空気に水分が多い状態(=湿度が高い状態)も、洗濯物から水分が抜けにくくなるので、湿度をいかに下げるかもポイントです。除湿機などを使い、空気中の湿気を取り除くことも衣類の乾きをよくします。
湿った空気が滞った状態も乾きが悪くなるので、乾いた空気が入ってくるところと、湿った空気の逃げて行く所、空気の入口と出口を考えて空気の流れを作ると乾きやすくなります。扇風機やサーキュレーターで風を当て、換気扇で湿った空気を外に逃がすようにすると乾きやすいです。
温度、湿度、空気の流れを考えた上で、シャツの襟を立てたり、ボタンを外したり、ズボンなどは筒状に干したり、裏返してポケットなどが空気に触れやすくしたりしてみましょう。
衣類と衣類の間は十分な間隔を空けて干し、空気に触れる面積を増やせば、洗濯物はぐっと乾きやすくなります」(中村祐一さん)
エアコンや扇風機、サーキュレーターは多くの人が使っていますが、換気扇も効果的なのですね。きちんと汚れを落とした上で、温度、湿度、空気の流れを考慮して干すようにできるといいですね。
(取材・文/メディア・ビュー 橋本真理子)
中村祐一さん
PROFILE)
長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯から、セカイを変える」という信念のもと、2006年から洗濯アドバイザーとなり、現在は「洗濯家」。「衣・食・住」における「衣文化」の革新に取り組む。「洗濯王子」の愛称で、テレビ・雑誌など各種メディアにも多数出演。オンラインで、プロから洗濯を学べる講座「ゼロから学ぶ洗濯」も運営。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2023年5月の情報であり、現在と異なる場合があります。