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【気をつけて!】健康食品に潜むワナ。信頼性の高い商品を選ぶコツを薬剤師が解説

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育児、仕事、家事と、毎日大忙しのママとパパ。元気でいるには、栄養をしっかり摂取するためにバランスの取れた食事が欠かせません。ときには、手軽に取り入れられる健康食品を活用する日もあるでしょう。
そこで今回は、信頼性の高い健康食品を選ぶコツについて解説していきます。

健康食品を知るための基礎知識

健康食品とは、健康維持・増進をサポートするための食品のこと(医薬品以外)で、「保健機能食品」と「そうでないもの」に分類されます。国が定めた安全性や有効性に関する基準を満たしているのは「保健機能食品」です。(※1)

そして、「保健機能食品」はさらに以下の3つに分類されます。(※2)

・特定保健用食品(トクホ)
国が食品ごとに安全性や効果の審査を行い、許可を受けた食品

・機能性表示食品
事業者が安全性や機能性の根拠を国に届け出た食品

・栄養機能食品
届け出は不要であるが、科学的根拠が確認された栄養成分を一定基準量含んでいる食品

このように、健康食品には違いがあります。

また、これら保健機能食品以外の健康食品には、「無承認無許可医薬品」と呼ばれるものも存在します。これは、行政のチェックにより、違法に医薬品成分を含有したり、医薬品のような病気の治療・治癒を謳ったりしていることが判明した製品を指し、健康被害に発展したケースもあるようです。
厚生労働省が令和2年に発表した調査結果では、127製品中、2製品において医薬品成分が検出されたという報告もあります。(※3)

現在流通している製品のなかに、この行政の目をかいくぐっているものが存在しないとは言い切れません。また、健康食品には医薬品のような「医薬品副作用被害救済制度(医薬品によって生じた健康被害の救済制度)」がないため、消費者はそういった製品に騙されないように、購入時には注意を払う必要があるのです。

健康食品の選び方と購入のポイント

では、健康食品を上手に選ぶにはどうしたらいいのでしょうか。健康食品を選ぶ際には、ラベルやパッケージ、製品のHPなどの情報に注目することが大切です。

たとえば、保健機能食品には、「特定保健用食品」「機能性表示食品」「栄養機能食品/栄養成分名」がパッケージに必ず印刷されており、特定保健用食品には、共通のマークが表示されていることが多いです。
保健機能食品を購入したい場合には、これらの表示があるかを確認しましょう。

一方、これら以外の健康食品を選ぶには、以下の4つのことに注意します。

1つ目は、期待される効果の表現が誇大ではないか、本当にその期待される効果が得られる成分なのか、パッケージを鵜呑みにせず吟味することです。

「必ず痩せる」「ガンが治る」など、疾病や症状に必ず効果があると思わせる表現は、誇大広告にあたります。そういった表現は、医薬品だけに許可されています。

健康食品は、あくまで健康維持・増進に対してサポート的な役割をするものなので、誇大なキャッチフレーズに騙されないようにしましょう。

2つ目は、HPや広告、パッケージなどに科学的根拠(エビデンス)がきちんと示されているかどうかを確認することです。

製品によっては、著名人や一般人の体験談を載せているものもありますが、これらにプラスして科学的根拠が明示されていなければ、個人の感想にすぎません。科学的根拠がきちんと示されているかを併せて確認してください。

3つ目は、科学的根拠が明示されていたとしても、それが「ヒト」に対してのものかどうかを確認することです。科学的根拠のなかには、ラットなどの動物実験の結果を示しているものもあります。同じ哺乳類のため有効性はあるのかもしれませんが、「ヒト」での研究結果がきちんと明示されているものの方がより安心であり、信頼性の高いものといえるでしょう。

4つ目は、有効成分の含有量をチェックすることです。成分表示に「〇〇抽出物」とだけあり、含有量などの詳細な表示がない場合は、「どれくらいの量の材料から、どんな抽出方法で、何をどのくらい抽出したのか」が不明瞭です。含有量の詳細情報がなければ、有効性も安全性も不確かです。パッケージやHPに有効成分の詳細情報がある製品を選ぶようにしましょう。

子どものサプリメントについて

子どものサプリメントに関しては、とくに注意が必要です。日本国内において、薬物性肝障害やアレルギー性肝機能障害を発症するなど、子どもの健康被害が発生したケースもあります。

子どもは成長過程にあるため、必要な栄養素は食事から摂取することが原則です。安全性や有効性が明確になっていないサプリメントは、かえって健康に悪影響を及ぼすこともあります。

【お悩み別】健康食品の選び方

ここでは、お悩み別にどんな成分を含有した健康食品を選べばいいかご紹介します。ただし、健康食品はあくまで補助的な役割です。食事や生活習慣の見直しを忘れずに行いましょう。

美容サポート

「グルコシルセラミド」という成分には、肌の水分を逃しにくくして、バリア機能を維持し、乾燥から肌を守る働きがあると報告されています。肌の乾燥が気になる人は、グルコシルセラミドが配合されている製品を選んでみましょう。

ダイエットサポート

「ケルセチン配糖体」という成分には、脂肪分解酵素を活性化させて脂肪代謝を高める働きがあると報告されています。体脂肪が気になる人は、ケルセチン配糖体が配合されている製品を選んでみましょう。

オーラルケアサポート

「リン酸化オリゴ糖カルシウム」という成分には、歯の脱灰部位を再石灰化・再結晶化しやすい口内環境に整える働きがあると報告されています。人生100年時代といわれる昨今において、健康寿命を伸ばすには丈夫な歯が欠かせません。歯を健康に保ちたい人は、リン酸化オリゴ糖カルシウムが配合されている製品を選んでみましょう。

上記で紹介した「グルコシルセラミド」「ケルセチン配糖体」「リン酸化オリゴ糖カルシウム」が配合された特定保健用食品もあります。
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所『「健康食品」の安全性・有効性情報:特定保健用食品』で、特定保健用食品のエビデンスなどを閲覧できるので、製品選びの参考にしてみてください。

健康食品を上手にいかそう

今回は、健康食品についての基礎知識や選び方などをお伝えしました。

健康食品は食事の補完に役立ちますが、選び方には注意しましょう。信頼性の高い製品を選び、食事とのバランスを大切にすることが大切です。
健康食品を上手に活用して、健康的な生活を実現しましょう。

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YouTube:【健康食品】〜その商品大丈夫?健康食品の正しい選び方~【お薬最適化薬剤師|ママ薬剤師|女性のお悩み|機能性表示食品】

※1 公益社団法人 日本薬剤師会 「健康食品」について
※2 厚生労働省「健康食品の正しい利用法」(2016年2月改訂)」
※3 厚生労働省「令和2年度「無承認無許可医薬品等買上調査」の結果について」
※4 国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報 「【第7回】子どものサプリメント利用の考え方」

PROFILE

あんしん漢方薬剤師 藤田 佑莉(ふじた ゆうり)
北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211332f2tmhy00010036

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