素手&抱っこひもでも【腰痛・肩こり】知らず!ママがラクになる抱っこのコツ
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抱っこが原因で腱鞘炎(けんしょうえん)や腰痛・肩凝りに悩むママ・パパは多いもの。でも抱っこしてあげたい気持ちから、つい抱っこをしてしまい、痛みが悪化…なんてこともありますよね。そんなママ・パパに、朗報! 腱鞘炎や腰痛・肩凝りにならない抱っこのしかたのコツを、理学療法士の中原規予さん、NPO法人「子育てを楽しむ会」代表理事の迫きよみさんに伺いました。
素手抱っこのポイントは「重心」と「バランス」
「抱っこでは、ママやパパ(抱っこする側)だけでなく、赤ちゃんもバランスを取っているって知っていましたか? まずは、素手で抱っこするときのポイントをご紹介します」(以下すべて、中原さん・迫さん)
ポイント1:赤ちゃんのおしりを腕で支える
「赤ちゃんを素手で抱っこするときは、赤ちゃんのおしりを手のひらで支えるのではなく、腕に乗せましょう。手のひらで支えると、赤ちゃんの体重が手首にずっしりとかかります。そのため、腱鞘炎を起こす原因になるのです。また、腕に乗せるときは以下のことも気をつけましょう」
・赤ちゃんを乗せる腕の「手のひら」は下向きにして、反対側の腕にかける
・反対側の腕で、赤ちゃんの体を軽く支える(首すわり前の子は、首を支える)
・両わきを締める
・首すわり前の子は、赤ちゃんの頭をママやパパの肩に乗せる
ポイント2:ママやパパのおへそより高い位置で抱っこする
「低い位置で赤ちゃんを抱っこするほど、赤ちゃんを重く感じやすいですし、抱っこする側(ママやパパ)の腰が反って腰痛を引き起こす原因になります。抱き上げる腕の位置(赤ちゃんのおしりの位置)は、抱っこする側のおへそより上にします。
高い位置で抱っこすると、低月齢の赤ちゃんでも、ママやパパの腕にしっかりしがみついて、バランスを取ってくれます」
抱っこひもの抱っこはベルトの調整で密着度と重心の位置を改善
「次は、抱っこひもでの抱っこがしやすくなる基本ポイントを紹介します。抱っこひもの種類によっても多少違いがあるので、説明書で使い方を確認してみてくださいね」
肩・腰ベルトの位置を調整
「腰ベルトは、ママやパパのウエストの高い位置に装着します。また、以下のことにも注意して装着しましょう」
・腰ベルトを着け、上から押してもずれないように、しっかり締める。
・赤ちゃんのおしりの位置が腰ベルトより上
・低月齢の場合は、赤ちゃんのおでこにママやパパがキスできる位置に
・抱っこする側(ママやパパ)と赤ちゃんの体が密着させる
肩ベルト同士をつなぐストラップ(バックル)の位置
「肩ベルト同士をつなぐストラップ(バックル)の位置を気にしていないママやパパが意外と多いもの。上すぎると、首や肩に負担がかかって、肩凝りの原因に。正しい位置は、ちょうど肩甲骨を通る位置、わきのしたからのラインです。ここに気をつけるだけで、抱っこひもの抱っこがかなりラクになります」
抱っこは、毎日行うことだけに、ママやパパの負担にならない方法を知っておきたいですね。抱く側に負担が少ない抱っこの方法は、抱かれる赤ちゃんにも負担が少ないそう。あまり抱っこが好きじゃない子も、今回の方法で抱っこしたら、抱っこが好きになるかもしれないですよ。(取材・文/ひよこクラブ編集部)
■監修:profile
中原規予さん
理学療法士。中央愛育園など療育施設に非常勤で勤務する傍ら、不定期で理学療法士向けや子育て支援者向けの勉強会の講師なども行っています。2児の母。
迫 きよみさん
NPO法人子育てを楽しむ会代表理事。京都きっずプロジェクト代表。抱っこやおんぶのレッスンなどで、親子の育ちをサポートしています。
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