抱っこやあやすのはNG!?「おやすみロジャー」監修者が教える寝かしつけ方法
「たった10分で寝かしつけができる!」と、世界中で話題になった絵本『おやすみ、ロジャー』。
今回はその日本語版監修者である快眠セラピスト・三橋美穂さんから、多くのママ・パパが悩む「赤ちゃんの寝かしつけ方法」について伺いました。10カ月の女の子のママである筆者も、寝かしつけに困っている真っ最中。筆者も驚いた、これまでの常識を覆す「寝かしつけ方法」とは?
赤ちゃんが寝ない原因は「抱っこ」や「あやすこと」にあった!
「赤ちゃんは“眠り方”を知りません。そのため、眠る過程においてグズッてしまうことも多くあります。ママやパパは“泣いたら何かしなきゃ”と思いがちですが、抱っこしたりあやしたりすることで、かえって赤ちゃんは起きてしまいます。そのため、寝かしつけに大切なのは“泣いたらあやすこと”ではなく、実は“見守る”ことなのです。これはオーストラリアで行われた研究でも証明されています。
→スリーピースカフェ:『ぐずる赤ちゃんを寝かしつける方法』
ママやパパが“うちの子は大丈夫。ちゃんと眠れる”という自信をもって見守ることで、赤ちゃんは自然と落ち着くはずです。」
寝る前の環境づくりは「1時間前」から
「赤ちゃんは急に眠りのスイッチを入れることはできません。1時間くらいかけてゆっくりと、眠る体制を整えていきます。そこで大切となるのが、寝る前の環境づくりです。ぬるめのお湯での入浴や、テレビを消すといったことの中でもとくに大切なのが“照明の明るさ”。子どもは大人に比べて瞳孔が大きく、水晶体がクリアなため光の影響を受けやすくなっています。そのため、部屋の照明を白色から暖色に変え、少しずつ暗くして眠れる環境にすることが大切です。」
ママ・パパがリラックスすることが大事!
「寝かしつけをするママやパパの心理状態は、赤ちゃんにも影響します。そのため、寝かしつけをする際には、“ママ・パパがリラックスする”ことが大切です。『おやすみロジャー』の朗読CDでは、“聴いているうちに私が眠ってしまい、気がついたら子どもも寝ていた”という声も多く届いています。寝かしつけをするママ・パパがまずリラックスすること。それが赤ちゃんの自然な就寝につながっていくのです。」
0才児の寝かしつけに毎日苦戦していた私にとって、今回伺ったお話はまさに目からウロコ!
早速その日の寝かしつけの際、三橋さんが監修する『おやすみ、ロジャー』の朗読CDをかけてみました。すると、数分で「早く寝かしつけて、夕食を作って…」とあせっていた私自身がウトウトしてきました。そんな私の隣で、それまで元気にはいはいしていた娘も、眠そうに目をこすっているではありませんか! そのまま、普段は30分以上かかる寝かしつけが、わずか10分で完了してしまいました。
今まで“寝かしつけ=頑張るもの”と決めつけていた私ですが、今回のお話&経験から、“寝かしつけは、頑張るものではなく、リラックスするもの”ということを実感!! 私のように寝かしつけで“頑張っていた”ママやパパ。今日から寝かしつけをリラックスタイムにしてみませんか?(取材・文/山村まこ、ひよこクラブ編集部)
Profile
三橋美穂●快眠セラピスト/睡眠環境プランナー。20年間に1万人以上の眠りの悩みを解決。睡眠のスペシャリストとして、各方面で活躍。魔法のぐっすり絵本『おやすみ、ロジャー』(カール=ヨハン・エリーン/著 飛鳥新社 1400円)の監訳者。待望の『おやすみ、ロジャー 朗読CDブック』(1400円)が、昨年10月に発売され話題に。
『おやすみロジャー 朗読CDブック』
飛鳥新社 1400円
三橋美穂さんが監訳者を務める、魔法のぐっすり絵本『おやすみロジャー』の朗読CDブック。大人気声優の水樹奈々さん、中村悠一さん、それぞれが全編を朗読。プロの朗読で、赤ちゃんもママもパパも、すぐにトロンと眠くなること間違いなしです。
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。