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どうやっても片付かない家の中のアノ場所はまさにブラックボックス…。撃退ワザを専門家に聞く

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散らかった部屋でソファーに座っていた絶望的な女性
Prostock-Studio/gettyimages

今回のテーマは、気づくと散らかりがちな「家の中のスペース」についてです。
「たまひよ」アプリユーザーに聞いたみんなの実情とともに、家事研究家の高橋ゆきさんにアドバイスをもらいました。

危険な3大箇所は「よく使うところ」「普段見えないところ」「とりあえず置き場」

最初にみんなの声からご紹介します。
アンケートで「家の中で、頑張って片付けてもすぐに荒れてしまったり、なかなか思うように片付けられなかったりして悩んでいる場所はありますか?」と聞いてみたところ、リアルな悩みの声が寄せられました。

「ダイニングテーブルの周り」(まこちゃん)

「日用品の引き出しを夫が触ると汚くなってストレスになる…」(ちあ)

「洗濯を部屋干しする部屋が物置と化している」(luka)

「パントリーが荒れがち。買った物を積み上げるだけになっている」(きなこんぐ)

「居間。片付けても片づけても、子どもが散らかす」(デコピン)

「リビングにあるソファーの隣り。帰ると上着や荷物を全部そこへ置くので、いつも物が出しっぱなし」(あわ)

「キッチンの片栗粉や小麦粉などの袋をしまう棚がごちゃごちゃになりやすいです」(みっきき)

「玄関の靴と夫の趣味のゲームスペース」(Lee)

「押し入れ。外からは見えない部分だから、とりあえず物を入れまくっている」(いおなっちゃん)

「使用頻度の多い物(メイク道具や小物)が入っているケース棚」(しろうさぎ)

「日用品のストック置き場は、安いときに買いだめするので雑然としています」(はゆママ)

「玄関に段ボールがたまりがち。ストッカーを使用していますが、見栄えが良くないので気になります」(ゆゆ)

「本棚がまったく片付かないです」(あやぼう)

「郵便物を入れる引き出しの中や、引き出しの上に何でも置きっぱなしにしてしまう」(まなみ)

「自分の仕事机の周辺。勉強しながら仕事をしていると、どうしても資料まみれになります」(あやめ)

家族がいることで、片付きにくくなっているケースも。

「夫の衣類。私が片付けても、使う本人がちゃんと戻さないからすぐに荒れて、里帰り出産後はひどいことに…。今は見ないことにしてノータッチです!」(うたまる)

「ポストに入っているチラシ。私はすぐに捨てたい派ですが、夫がすぐに捨てることになぜか反対なので、リビングにチラシがたまっていき、汚く見えてしまう」(いく)

「リビングが子どもの遊び場にもなっているので、片付けても散らかされるし、夫が物を置きっぱなし・出しっぱなしにするしでめちゃくちゃストレス…」(huey)

「義母の使う机。雑誌、支払い用紙、生協の品、化粧品、ティッシュのゴミでごちゃごちゃしていてストレスがたまる」(ともちん)

モノはどんどん新しく家に入ってくるので、こまめな要る・要らないの判断が重要

みんなの声を集めてみると、大きく分けて、リビング(みんなで使う場所)、何でも置いてしまう場所、引き出し(よく使う物を入れている場所)、主に他の家族が使うスペースの4つが散らかりがちなようです。散らかりがちな場所をきれいに保つ方法や、家族に散らかさないように伝える術などについて、家事研究家の高橋ゆきさんに聞きました。

「置きっぱなし、出しっぱなしにしてしまうこと、ありますよね。

その理由は、大抵この3つです。
①置く場所が決まっていない・置く場所がわからない
②置く場所は決まっているけれど、戻すのが面倒…
③置く場所はあるけれども、モノが多すぎて入りきらない

①については、まずモノの住所を決めましょう。
モノの住所、“おうち”が決まっていると、家族みんなが使いやすいだけでなく、モノを戻しやすいし、掃除や手伝いもしやすくなります。

②については、収納場所や収納方法を見直しましょう。
①でモノの住所が決まっていたとしても、忙しいとき、疲れているときは戻すのが億劫になることもありますよね。
モノの住所は使う場所の近くが基本です。取り出しやすい場所に“おうち”がないと、結局出しっぱなしになってしまいます。

リビングテーブルで郵便物を開けたり、保護者会の出欠表を書いたりするなら、リビングテーブルのそばにハサミやペンを立てておく場所があるとしまいやすく、使いやすいはずです。
リビングだけでなくキッチンでもハサミをよく使うのであれば、キッチンにも置き場を決めて置いておくとよいでしょう。
1箇所にまとめることにこだわりすぎず、使う場所のそばに、よく一緒に使うものとセットで置くのがコツです。

また、収納をするのに扉を2回開ける必要がある、キレイに畳まないといけないなど、収納手順が複雑で手間がかかったり、自分や家族に合っていなかったりする場合は、戻すことが苦痛になります。
『どんな収納だったら継続できるか?』という視点で、“おうち”の収納を見直してみましょう。

子どものおもちゃなら、大きくカテゴリーを分けて、かごに放り込むだけの投げ込み収納なら、お片付けがしやすいかもしれません。
『クマさんの“おうち”はここだよ』というような感じで、モノにはそれぞれ住所が決まっていて、片付けるときはそこに戻せばいいということを教えていけば、小さいお子さんでもひとりでお片付けができます。

畳むことにこだわらず、かける収納を取り入れて、洗濯した服はラックにかけるだけにすれば、出しっぱなしや畳みのストレスから解放されるかもしれません。

収納方法や収納場所に正解はないので、自分や家族に合った形をぜひ考えてみてください。

また、今、常態的に置きっぱなしになってしまう場所は、一番便利で置きやすい場所。
ならば切り替えてそこに置き場を用意してみるのもよいと思います。帰ってきたときにソファーの横に荷物一式を置いてしまうならば、そこに気に入ったハンガーラックとカゴを用意してスペシャルな帰宅スペースにするのもひとつの手です。

③については、モノの量が適正か見直しが必要です。
いくつも持っているけれど、そのうちの1つしか使わないのであれば、それ以外のモノは手放すか、予備として別の場所にストックしておくとよいでしょう。といってもストック場所も有限ですから、何をどのくらいストックしておくか、ここを超える以上には買わないなど、家族で決めておけるとよいですね。

モノはどんどん新しく家に入ってくるので、大切なのはこまめな判断。
1分間掃除を積み重ねることをオススメします。
『毎日きれいな状態をキープしないと!』と気負うと疲れてしまうので、隙間時間にササッと行う1分間だけお掃除!
特に書類はドンドンたまりますから、要る・要らないの判断を早くして、たとえば気になるものは写真にとって捨てるなど、小まめに処理しましょう。
たった1分でも続けていると想像以上にきれいになります。慣れてきたら時間を増やしてもよいですね。

もう1つ効果的なのは、片付けたキレイな部屋の状態を写真に撮ること。
キレイな状態を記憶にとどめると、その状態を維持しようというモチベーションになります。また写真で見ると、直接部屋を見るよりも客観的な判断ができますので、『ここをもっとこうしたらキレイになる!』という気付きにもなります。
ビフォーの写真も撮っておくとより変化が感じられるかもしれません。

家は家族がエネルギーチャージする場所。家族みんながご機嫌で心地よくいられる空間がつくれるといいですね」(高橋ゆきさん)

今、ブラックボックス化している場所は、一番便利な置き場になる可能性があるのですね。モノの量が適正か考えつつ、モノがおさまるべき住所を作って家族に共有していきたいと思いました。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)

高橋ゆきさん

高橋ゆきさん

PROFILE)
株式会社ベアーズの取締役副社長。家事代行サービス業界の成長と発展を目指す一般社団法人全国家事代行サービス協会の会長を務める。家事研究家、日本の暮らし方研究家としても、テレビ・雑誌などで幅広く活躍中。2015年 には世界初の家事大学設立、学長として新たな挑戦を開始。2016年のTBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」、2020年の読売テレビ・日本テレビ系ドラマ「極主夫道」でも家事監修を担当した。1男1女の母。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年4月の情報であり、現在と異なる場合があります。

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