「私はリオ五輪見に行かないから!」と安心するのはまだ早い?ジカ熱に注意!
いよいよ「リオ五輪」の話題も盛り上がってきました。とはいえ、実際にいつから始まるか知っていますか?8月5日の開会式から8月21日まで、南米初の夏季オリンピックとしてブラジルのリオデジャネイロで開催されます。
がしかし! 昨年来、中南米を中心に「ジカ熱」という感染症が発生しているのは周知のとおり。渡航する人はもちろんですが、日本に残っている人にとっても注意が必要な夏になりそうです。
リオ五輪開幕が近づくにつれ、厚生労働省はさらに強く注意を促しています。妊婦さんが感染するとおなかの赤ちゃんに影響する可能性のある「ジカ熱」とはどんな感染症なのか、注意すべき点をおさらいします。
【ジカ熱基礎情報】~おなかの赤ちゃんに感染すると…
「ジカ熱(ジカウィルス感染症)」は、ジカウィルスを持った蚊(ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ)に刺されることによって感染・発症します(ヒトスジシマカは、日本のほとんどの地域に生息。ネッタイシマカは日本に常在しない)。
潜伏期間は2~12日間で、主に38.5°未満の軽度の軽度の発熱・発疹・結膜炎・筋肉痛・関節痛・倦怠感・頭痛などの症状が2~7日くらい続きます。しかし感染しても8割の人は発症せず、また発症しても症状が軽いので、気づかないこともあるようです。
ただし妊婦さんが感染し、さらに母体からおなかの赤ちゃんに「ジカウィルス」が感染すると、赤ちゃんに「小頭症」など先天性障害を引き起こす可能性があると言われています。
中南米では昨年5月以降感染地域が拡大。今年2月にはWHOが「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」宣言をし、妊婦さんの流行地域への渡航を控えるよう勧告を出しました。
また夏季に蚊が本格的に発生することやリオ五輪で多くの日本人が流行地域に行くことで、より感染する可能性が出てきます。
【ジカ熱基礎情報】~警戒時期は10月下旬まで!
でも「私はオリンピック見に行かないから!」と安心するのはまだ早い!そして、オリンピックが終わったからと言って安心するのもまだ早い!感染した人が帰国し、その人を刺した蚊が他の人を刺して感染するリスクも低いながらあるそうです。
また、リオ五輪が終わった後、蚊(ヒトスジシマカ)が活動し続ける10月ごろまでは警戒する必要があります。
【ジカ熱基礎情報】~妊婦のパートナーが渡航した場合は…
厚労省からは具体的に下記のような注意がされています。
【一般家庭】
・虫に刺されないようにする。
(蚊が多い場所への外出時は肌を露出せず、虫除けスプレー等を使用する)
・自宅周辺の蚊の発生を可能な限り防ぐ。
(植木鉢の受皿・シートのくぼみ・詰まった側溝などの水溜まりを除去する)
・草むらや藪を刈り取り、風通しを良くする。
【妊婦及び妊娠の可能性がある方】
・流行地への渡航は控える
【渡航者】
・外務省の海外安全ホームページで流行地を確認し、渡航先では肌を露出せず虫除けスプレー等を適切に使用する。
【帰国者】
・症状の有無にかかわらず、帰国後少なくとも2週間程度の防蚊対策を行う。
・男女ともに最低8週間(パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中)、性行為の際にコンドームを使用するか性行為を控える。
【症状がある場合】
・帰国時や帰国後2週間程度に発熱、発疹等の自覚症状がある場合は、検疫所に相談したり、早めに医療機関を受診する。
(出典:厚生労働省)
詳しくは厚生労働省ホームページ「ジカウィルス感染症に関するQ&A」などを参考にしてくださいね。
(文・tamahiyoTREND編集部)
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。