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保育園に学ぶ!”よく食べる”離乳食のための環境作り&上手な食べさせ方

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Ivanko_Brnjakovic/gettyimages

「そろそろ離乳食を始めたいけど、ちゃんと食べさせられるか不安…」「なかなか手づかみ食べをしないけどどうしたらいいの?」「遊び食べが始まり、食事に集中してくれない!」など、赤ちゃんの成長に合わせて離乳食のお悩みもさまざま。そこで、食育に力を入れている東京都羽村市の太陽の子保育園園長、大庭正宏先生に、おうちでもまねできる離乳食の上手な食べさせ方について、お話を聞きました。

こちらもおすすめ→【超基本】離乳食作りがラクになる!「フリージング」テク

食べる環境が整っているかを確認しよう

太陽の子保育園の生活や離乳食タイムをのぞいてみると、離乳食が進むための工夫がいっぱい! とくに離乳食タイム前の過ごし方や、食事場所の環境の整え方など、おうちでもまねしたいヒントがたくさんありました。

おなかがすく生活リズムで1日を過ごそう

太陽の子保育園では、食事前にお散歩や外遊び、室内遊びなどで体をよく動かして、おなかがすいた状態にしてから、離乳食タイムを迎えます。

食べ始める前にルーティーンを行おう

離乳食タイムの前に、遊んでいたら「ごはんだから片づけようね」と先生が声かけを。遊んでいたおもちゃをかごに片づけ終わったら、手洗いをするように。遊びタイムから離乳食タイムへの自然な流れができています。

落ち着ける環境+赤ちゃんに合った椅子で食べさせよう

食事スペースはおもちゃや壁飾りなどがない、シンプルな空間に。さらに、離乳食タイムのときはカーテンやブラインドを閉め、外の風景などに気が散らないようにするなど、視覚的に離乳食に集中できる環境を整えています。また、食べるときは赤ちゃんの足が床にしっかり着き、姿勢が安定していることも大切なポイント。保育園では、椅子の高さ調節が必要なときは、カットしたバスマットを入れて調節しています。

【5,6カ月ごろ/7,8カ月ごろ】大人が食べさせてあげる時期の上手な食べさせ方

食事の環境が整ったら、上手な食べさせ方の実践へ! 離乳食を始めて間もない赤ちゃんには、まずはスプーンに慣らすことが大切なポイント。
2回食になるころには、自分から食べ物に手を伸ばし始めることも。「汚れるから」と防いだりせずに、触らせてあげることで、食への好奇心をはぐくみましょう。

スプーンは下唇に当て、口を閉じるのを待とう

「スプーンは口に押し込まないようにしましょう。下唇にスプーンを当てて、赤ちゃんが口を閉じたら引き抜き、しっかりと飲み込むまで見守ります。保育園ではスプーンに慣らすために、水分補給をスプーンで行うことも。うまくいかないときはスプーンの材質が嫌な場合もあるので、スプーンを替えてみましょう」(大庭正宏先生・以下同)

お皿の中を見せて興味を引き出そう

「赤ちゃんが食に興味を持つよう、食べる前にお皿の中を見せてあげるといいでしょう。ママ・パパは『おいしそうだね』『どれから食べようか?』などと言葉かけしましょう。7、8カ月ごろには、お皿に手を伸ばし始める子も。自分で食べたい気持ちの表れなので、しからずに、好きなように触らせてあげます」

グズったときは抱っこで食べさせてみよう

「おすわりが安定したら、基本は椅子に座らせて食べさせます。でも、途中でグズってしまったときなどは、抱っこに変えると意外とすんなり食べることも。遊び始めるなど、食べないときは切り上げてOK。『おしまいだね』『ごちそうさまだね』と伝えて、食器を片づけましょう」

【9~11カ月ごろ/1才~1才6カ月ごろ】自分で食べられるようになる時期の上手な食べさせ方

自分から食べ物に手を伸ばしたり、手づかみ食べをしたりするようになったら参考にして。大人はあまり手を出しすぎず、サポートする程度に。食事中に手で食べ物をつかんだり、落としたりすることも、手や口の発達、好奇心を育てるための大切な過程です。

「きれいに食べる」ことよりも「意欲を育てる」ことを優先しよう

「この時期はきれいに食べることよりも、食べることへの意欲を育てることを優先しましょう。豪快に手づかみしたり、こぼしたりしても気にせずに。保育園でも、テーブルの上や下には、子どもの食べこぼしがあるもの。おうちで汚れが気になる場合は、食事前にテーブルの下にレジャーシードなどをしいておくと、掃除がラクに」

小皿を活用したり、食べやすいサイズにして手づかみを促そう

「自分から手づかみをしない…というときは、食べ物を小皿に一口量ずつ分けて出してみて。手でつかみやすくなると、手づかみで食べることがあります。お皿の上で食べ物を1カ所に集めてあげるのもコツです」

「また、食べやすいサイズにスプーンでカットしてあげると、自分で手を伸ばしてパクッと食べることも。ただし、感覚が敏感な子は、手づかみよりも道具を使って食べるほうが得意なこともあります。赤ちゃん用のスプーン、フォークをテーブルに置いてみて」

残さず食べるためには、汁ものやデザートはあとに出そう!

「保育園では、満腹感が出る汁ものは初めから出さずに、赤ちゃんの食べる様子を見ながら、欲しがるタイミングで出すようにしています。デザートはごはんを食べなくなったら、一度テーブルの上のお皿を片づけて、最後に出すように。『デザートを食べたら食事はおしまい』という習慣にするのがおすすめです」

関連:[10年ぶりに妊娠しました#37] まだまだ続くよ、離乳食奮闘記

お話を聞いた太陽の子保育園では、離乳食は人生の食事のスタートでもあると考え、赤ちゃんが上手に食べられたときは、少し大げさにほめ、食べることが楽しいと思える雰囲気づくりが心がけられています。食べさせることに一生懸命になりすぎて、大人があせったり、怖い顔で食べさせると、赤ちゃんも楽しく食べられません。食事中は「おいしいね~」「できたね!」など、笑顔で声かけをすることも大切ということがわかりました。その子のペースに合わせ、食に興味を持てるよう、大人が促しながら進めていきましょう!(取材・文/ひよこクラブ編集部)

■監修/大庭正宏先生
東京都羽村市太陽の子保育園園長。「園では、食べる意欲は生きる意欲につながると考え、離乳食のころから食育を意識しています。“楽しくおいしく食べること”を第一に、その子に合った食べさせ方で、しっかりと自分で食べる力を養っています」

■取材・撮影協力/東京都羽村市太陽の子保育園 撮影/矢作常明

■参考:『ひよこクラブ』2017年12月号・巻頭特集「注目の3つの保育園に聞いた『コテンと眠る』『上手に食べる』『たっぷり遊ぶ』には理由があった!」

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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