3人のママ藤本美貴。ママがイライラ中は自己申告。子どもたちは近づかない!?子どもにとって家族は一番身近な社会、そこから学ぶこととは?
今やテレビで見ない日はないタレントの“ミキティ”こと藤本美貴さん。ポジティブな発言や飾らない雰囲気が支持され、さまざまな層から人気です。私生活では1男2女の母。忙しい中、藤本さんはどうやって家事や子育てをやりくりしているのでしょうか。また、夫でお笑い芸人の庄司智春さんとの関係性についても聞きました。全2回インタビューの前編です。
個性が爆発している3人の子どもたち
――藤本さんは、2012年3月に長男を出産、2015年8月に長女をそして、2020年1月に二女を出産しました。4学年差ずつですね。
藤本さん(以下敬称略) 4学年差はたまたまです。オリンピックみたいですよね(笑)。子どもたちが小さいときは、4歳差って大変そうと言われましたが、妊娠期や出産したときに上の子は3歳を過ぎているので、意思の疎通ができました。だから、「赤ちゃんが泣いているから、ちょっと待ってて」や「ここに座っててね」などの言葉が理解できる月齢なのでラクでした。
逆に今は中学生、小学生、幼稚園と遊ぶ内容や興味があることがバラバラなので、出かけるときなどのレジャーに内容などを合わせるのがちょっと難しいこともあります。
――3人のお子さんの特徴をそれぞれ聞かせてください。
藤本 とにかく3人の個性が爆発しています(笑)。長男は自分の世界をしっかり持っているので、思うままに生きています。でも、愛情深くて優しいところもあります。長女はTHE優等生タイプなので、学校から帰ってきたらまず宿題をして、やることをやってからテレビも見る。習い事があれば、声をかけなくても時間になったら自分で出かけていきます。とにかくしっかりしているので、学校からのお手紙も目を通して「ママ、来週は〇〇だからね」と私に教えてくれます。
そして末っ子は、末っ子らしいタイプですね。愛きょうがあるけれど、わがまま。だけど愛らしいキャラです。そして、きょうだいの中では一番、自己肯定感が高いです。同じように育てているのに3人とも個性がバラバラで本当に不思議です。
――もしお子さんたちが、両親のように芸能界で活躍したいと言ったらどうしますか?
藤本 長男は夢について話さないのでわからないですが、私たちが不安定な仕事なので、給料が安定している職についてほしいです。でも、長女と二女は家で歌って踊るのが大好きですし、よくそれをしているので、まずいな・・・ってちょっと思っています(笑)。だから「アイドルは大変だよ~」って話しています。
大人になって役に立ったスキルは「空気を読む」こと
――藤本さんは自信のYouTubeチャンネルで視聴者からさまざまな相談を受けているかと思いますが、最近はどんなお悩みが多いですか?
藤本 「出産間近ですが、陣痛が怖いです」や、「夫が育児に協力的か、今から心配」など、まだ迎えていないことに対しての不安を感じている方が多いような印象です。たしかに陣痛は怖いですよね。私も妊娠7カ月くらいまでは陣痛に対して恐怖心がありました。そして妊娠後期になると、ちゃんと育てられるかな? と不安でした。
――現在、藤本さんをテレビで見ない日はないくらい大活躍されています。忙しいとついイライラしてしまうお母さんもいると思いますが、そんなとき、藤本さんはどんなふうに子どもたちと向き合っていますか?
藤本 私の場合は、イライラしているときは「ママ、ちょっと今、イライラしているから気をつけて」と、子どもに自己申告します。すると、子どもたちも「わかった」と自分で考えて行動してくれます。子どもにとって家族は一番身近な社会だと思います。大人がいつでも子どもの言うことを聞いてくれるわけではないです。だから状況に応じて自分で考えて行動できる子になってほしいなと思います。
――藤本さん自身も幼いころは同じような環境でしたか?
藤本 私は4人きょうだいで育っているので家族の中でも空気を読んで生きていました。「あ、お母さん、いま忙しそうだから質問するのはあとにしよう」とか、「お姉ちゃん、機嫌悪そうだから離れていよう」とか(笑)。でもこの「空気を読む」というスキルが大人になって一番役に立っているような気がします。
家事はテトリスのように、「やるべきこと」をどんどんはめていく
――お子さんが3人いるので、学校行事の調整や人とのおつき合い大変かと思います。
藤本 学校や幼稚園から3人分のお手紙や連絡が来るので大変ですが、その都度確認して仕事とも都合をつけています。行事は年度初めに年間スケジュールをもらえるので、運動会や学芸会、卒業式などの行事はそちらを優先にしています。3人の子どもたちのイベントには全部出席していますよ。
ママ友は、長男の友だちのママたちと一番コミュニケーションが取れています。初めての子のママ友なのでいろいろと相談したり、出かけたり、思い出もたくさんありますね。
――お仕事と家族の両立で工夫していることがあれば聞かせてくだい。
藤本 私、動くのが本当に早いんです。とくに家の中では走っています。仕事が終わって帰ればまず洗濯機を回します。そして、ごはんを炊く、おふろを沸かすなど機械がやってくれて、なおかつ時間がかかる家事に取りかかります。次に食事のしたくをする、部屋を片づける、子どもの手紙に目を通すと、まるでテトリスのように「やるべきこと」、と「やれること」をはめ込んでいきます。それが終わったときの達成感はひとしおです。
――帰宅したらちょっとお茶を飲んで、ひと息ついてから・・・、ではないのですね?
藤本 自宅に帰ってきてもすぐには座らないです。座ってしまったら立てなくなるので。だから朝も起きたらすぐにお弁当作りにとりかかります。起きて5分後にはごはんをお弁箱に詰めてます。
――キャラ弁も作りますか?
藤本 絶対に作りません(笑)。一度作ってしまうと子どもに期待させてしまいますし、自分も負担になるので「ママはできない」と言いきっています。
結婚15年。夫婦仲の秘けつは?
――時間の使い方が上手なので、家事も計画的にさっとこなせていそうです。
藤本 嫌いではないです。結婚して子どもが4年ごとに増えていき、やることが増えていきましたが、苦ではないです。夜は大量の洗濯物をリビングに持っていき、家族ごとに振り分けてたたんでいると、無言のプレッシャーに負けた夫も一緒にたたんでくれるので助かっています。
――夫の庄司さんとはどんなふうに家事を分担しているのでしょうか?
藤本 わが家は分担制ではなく、基本的に私が家事全般を担っています。夫は頼めばいろいろとやってくれます。
――共働きなのに分担制にしていないと藤本さんへの負担が大きいように思いますが…。
藤本 分担制にすると相手に期待してしまうので、できていないときにけんかになるような気がして・・・。そもそも、家事を完全に2つに分けることなんて無理だと思っているんです。それならば基本は私がやる、そしてお願いするときに手を貸してくれるほうがいいなって思っています。たとえば、私はアイロンがけはしません。キャラ弁を作らないと同じようにアイロンがけはしないと決めています。できるだけアイロンが必要ない服を買うようにもしています。以前夫に「このシャツしわが・・・」と言われたことがありますが、「それはしわ加工だよ~」と伝えました。うそです・・・(笑)
そんなこともあって、また夫は洋服と靴が好きなので、アイロンがけと靴磨きはやってくれます。得意なことや、気になったことはそれぞれがやるという感じですね。
――庄司さんと結婚して15年が過ぎたと思います。15周年のお祝いなどはしましたか?また仲よしの秘けつを教えてください。
藤本 15年って〇〇婚、みたいなことあるんですか? とくに何もしませんでした~。比較的、普段から会話が多い夫婦だと思うので、なんでも話し合います。意見が合わないこともありますが、それも当たり前という感覚のもと、とことん話し合います。それが15年続いている秘けつかもしれません。
でも、けんかもします。子どもが3人になってからは忙しさのあまり昔ほどはしませんが、たまに大きなけんかをすると夫が家出をすることもあります。3日ぐらい帰ってきません・・・。お互い冷静になる時間も大事だと思うので一度離れることは必要だと思います。そして戻ってきたらまた話し合い、仲直りするのがわが家のパターンですね。
お話・写真提供/藤本美貴さん 取材・文/安田ナナ、たまひよONLINE編集部
藤本さんにじっくり話しを聞き、仕事と家庭、どちらも手を抜かずに全力で向き合っていることがよくわかりました。個性豊かな3人のお子さんと、楽しくて優しい夫の庄司さんとの5人家族。藤本さんがいつも笑顔でいれる理由はここにあるように思います。
藤本美貴さん(ふじもとみき)
PROFILE
タレント。1985年2月生まれ。北海道出身。2002年ソロ歌手としてデビュー。現在は3児のママタレントとして活躍。日々の子育てと芸能のお仕事に加え、数年前からはYouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」(チャンネル登録者数 92.7万人)では子育て動画から仲むつまじい夫婦動画、そしてミキティ人生相談まで、多岐にわたる動画配信も大人気。
●記事の内容は2025年2月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。