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3歳&6カ月のワンオペ育児が限界。めまいと耳鳴りが止まらない!離婚も決意しギリギリの状態に…!?【人気漫画家・ポメ】

更新

漫画家のポメさんは、長女3歳、長男6カ月のとき、ワンオペ育児の疲労と夫へのストレスが限界に達し、めまいと吐きけが止まらなくなりました。同時に、離婚も決意しギリギリの状態に…!?ワンオペ育児を3年以上続けていたポメさんにとって、いちばんのストレスだったこととは。そして、どのように育児体制を改善していったのか。ポメさんに聞きました。全2回のインタビュー、前編です。

「私がもっと頑張れば!」不調を無視していたらめまいが止まらなくなった

長女が2歳4カ月のときに長男を出産したポメさん。体調が悪くても24時間ワンオペ育児を続けていた

――第2子出産後、ポメさんの家事・育児は、どのような体制だったのでしょうか?

ポメさん(以下敬省略) 夫はブラック企業に勤めていて、育児休暇を取得するどころか、毎日帰宅も遅くて疲れきっていました。親も頼れず、2歳と0歳の家事育児を私が1人で担う完全ワンオペ。その前の長女出産後も同様の状況でしたが、長女と一緒に私も寝ていたので、このときはそれほど苦痛に感じませんでした。

ところが、2人目出産後は違いました。下の子が寝ている時間も、上の子の世話や家事があって、2時間睡眠が半年以上続いていました。

――育児でとくにストレスだったのは何ですか?

ポメ まず、授乳がストレスでしたね。授乳をすると、とてもネガティブな気持ちになって、「死にたい」と思うことも…。のちに、この感情は「D-MER(ディーマ―・不快性射乳反射)」という生理現象だと知ったのですが、当時は知らなくて、大きなストレスでした。

下の子の離乳食が始まってからは、離乳食を作るのも苦痛でした。下の子が離乳食をあまり食べないことに悩み、本やWeb、SNSで原因と対策を必死に調べたりしました。また、離乳食を作る時間もストレス。私が裏ごしをしていると、上の子が私にかまってほしいとアピールしてきて、その向こうで下の子が泣きだして…という具合に、想像以上に大変でした。

さらに苦しいことに、2人目出産後、私は長女をかわいく思えなくなってしまったんです。いわゆる「上の子かわいくない症候群」。現在はそのようなことはなくなりましたが、当時は長女の寝顔にも嫌悪感を抱いてしまい、長女が泣いても抱きしめてあげられないことに私自身も思い悩んでいました。しかも、長女は3歳目前になっても発話がなく、発達に心配がありました。

――外部サービスには頼らなかったのでしょうか?

ポメ 「大丈夫、私がもっと頑張ればいい。みんな、これくらいやっている」と思い込み、頼りませんでしたね。体には、めまいや頭痛などの不調が出ていましたが、無視し続けた結果、めまいと耳鳴りが止まらなくなり、産後6カ月のとき、突発性難聴と診断されてしまいました。

このとき、夫はワンオペを頑張っている私への感謝も気づかいもなく、夫へのストレスもピークに。話し合っても改善する気配もなく、離婚を決意しました。

休むことって大事!私はこうしてワンオペ育児を打開した

突発性難聴と診断されて、ポメさんは初めて自分が無理をしていたことを自覚。その受診に出かけた時間は、ポメさんにとって産後初めてのひとり時間だった

――突発性難聴と診断されて、ワンオペ育児の体制は見直したのでしょうか?

ポメ 少しずつ見直していきました。夫は、私が寝込んだときに初めて家事育児を行い、最初は洗剤の場所もわからないありさま。私自身は、寝込むことに罪悪感や自己嫌悪でいっぱいでした。でも、疲れがとれると夫と子どもにやさしくなれることに気づき、休むことは大事だとわかりました。

そこで、月に1度、美容室に行くことに。あえてこまめなメンテナンスが必要なショートカットにして、必ず美容室に行く時間を確保するようにしました。それから、ときどき、親友のトラミと遊びに出かけて息抜きすることも。

――パパの休日は、ポメさんも休めるようになったんですね。でも、平日はワンオペ育児が続いたのでしょうか?

ポメ はい。夫は平日は仕事であてにできなかったので、私が体調が悪いときでも病院に行けない状態が続いて…。
そして、突発性難聴の診断から2年後のある日、子どもから風邪をもらって体調不良で寝込む日が続き、子どもへの罪悪感も積もってすべてがイヤになってしまったことがありました。のちに、私は不安障害と診断されますが、この日を境に、義母が週1日来てくれるようになったんです。義母がいる間、私は寝たり、外出したりと自由にさせてもらって、とても救われました。

さらに、夫もついにブラックな働き方を変えて、家事育児を夫がより分担できる体制に。今では、朝の子どもたちの弁当やごはん、送り出し、上の子の療育の送迎、洗濯物干しは夫にすべて任せています。

――ほかに、家事育児で変えたことはありますか?

ポメ インスタント食品や冷凍食品を使うようにしたことです。手作りごはんにこだわっていたんですが、インスタント食品を使ってみたら、献立を考える手間が減るし、包丁も使わないからラクで、自分の自由時間が持てるようになりました。「インスタント食品でも、子どもたちはよく食べるし、元気に生きているから、いいや!」と思えるようになって、今では毎食なにかと頼っています。

――ほかに、変えてよかったことはありますか?

ポメ 人に頼ることです。私はずっと「1人で何とかしないと」と思っていましたが、突発性難聴と診断されたとき、夫は家事育児を分担して私を助けてくれました。それ以来、「頼っていいんだ」という考えに変わりました。

義母を頼るようになったのも、大きな変化でした。私がすべてイヤになって限界に達したとき、義母がかけつけて「女同士!頑張ろ!」と言ってくれた言葉に、私は心から救われました。

また、漫画を描き始めたのもよかったと思います。高校以来封印していたんですが、診断翌年に再開したら楽しくて、夫や子どもに対して余裕のある対応ができるようになりました。しかも、漫画をインスタグラムに投稿していたら、1年後にKADOKAWAで連載が決まり、漫画家になる夢がかないました!

今、“ワンオペ症候群”に悩むママへ。自分をいちばん大切にして

ポメさんが心身を患ったのを機に、少しずつ家事育児を分担するようになったパパ。今では「もっと早く育児に関わればよかった」と後悔するほどのマイホームパパに。夫婦関係も修復できた

――今、ワンオペ育児がつらいと思っているママへ、伝えたいことはありますか?

ママからママへ

ポメ 当時ワンオペのせいで自分で自分を追い込んで負のスパイラルへ落ちていった経験を、私は「ワンオペ症候群」と名づけました。
「ワンオペ症候群」にならないためには、とにかく、自分をいちばんにしてあげてください。ママは自分で思っている以上に疲れているし、頑張っています。心身の不調を放置せず、自分を大事にしてほしいです。先日、久しぶりにコンビニスイーツを買って子どもと食べたんです。それがすごくおいしくて!こういう自分へのごほうびは大事です。

また、他人と比べないことも大切。たとえば、有名なママタレントさんのSNSを見ると、子どもが3人以上いながらかわいいお弁当を作っています。一方の私は、子ども2人しかいないのに寝込んじゃって…という具合に、比べると落ち込むだけなので、比べてはいけないと思います。

あと、パパにはオーバーぎみに「ありがとう」と言ってあげてください(笑)。

パパからパパへ

ポメ 私の夫からパパたちへ伝言です。「ママに自由時間をあげて」。ポイントは、「〇〇してきていいよ」と言うのではなく、「自由時間」をあげること。寝てもいいし、外に出てもいいし、することを限定しない自由な時間をあげてくださいとのことでした。私も同意です。定期的に母親業を休ませてあげるといいと思います。

お話・写真提供/ポメさん 取材・文/大部陽子、たまひよONLINE編集部

▼続きを読む<関連記事>後編

ポメさんは、当時、自分が極限状態にあることに気づかなかったと振り返ります。ママが元気でいることは、家族にとっても大切なこと。家事育児の分担を見直したり、外部サービスを利用するなどして、ぜひ自分を労わる時間を作ってくださいね。

ポメさんへのインタビュー後編では、離婚危機までいった夫婦関係をいかに修復していったのかについて聞いています。

ポメ

PROFILE
マンガ家・イラストレーター。娘・ちょこ(5才)、息子・なな(3才)、夫・べるさんの4人家族。エッセイ漫画をインスタグラムに投稿。

ポメさんのInstagram

●掲載している情報は2025年3月現在のものです。

レスから始まる“ワンオペ症候群”~毒親育ちのわたしが離婚の危機を乗り越えた話~ (コミックエッセイ) Kindle版

家事も育児もワンオペでこんなに頑張っているのに、どうして?セックスレスから始まった夫婦の「わかりあえなさ」を描き、共感の声続々のコミックエッセイ。ポメ著/990円(KADOKAWA)

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