2歳女の子の父、60歳の本並健治。ずっと元気に娘と遊ぶために毎日のトレーニングは腹筋・背筋を1000回ずつ【丸山桂里奈・本並健治】


元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈さん(41)と、元サッカー日本代表で指導者の本並健治さん(60)ファミリー。2023年2月に生まれた長女は2歳を迎えました。今回は本並さんに2年間を振り返ってもらい、長女の成長や自身の変化などについて聞きました。
連載「GK夫とFW妻の育児奮闘記」第24回です。
2歳のお祝いに妻がケーキを手作り!
2歳を迎える娘のために、娘の気に入りそうなおもちゃをいくつか買ってプレゼントしました。中でも、娘はおもちゃの包丁で野菜を切るようなおままごとセットを気に入って遊んでいます。
誕生日のお祝いの日には、バルーンで誕生日の飾りつけをして、家族で少しお出かけ。帰宅後には、妻が娘のためにケーキを手作りしてくれました。どうやらいちごを買い忘れて、満足いくできにはならなかったそうです。またリベンジするようなので、それも楽しみにしています。
娘の危険をセーブできるように瞬発力をキープしたい
娘が生まれてから、何をするにも娘中心の生活になったことは大きな変化でした。それに、娘の顔色や体調をよく見ながら、危ないことをしないかなど、いろいろ気をつかうようになりました。もともとキーパーというポジションだったので何事も全体を見渡して把握しようとするところがあるんですが、育児に関してもそういう視点が役立っているかもしれません。
あとはやっぱり自分の体調管理にかなり気を配るようになりました。娘が20歳になったら自分は70代後半。ずっと元気でいられるように運動量をセーブしながら日々トレーニングしています。60歳を過ぎて無理をすると現役時代の古傷が痛むようになると聞きます。だから運動はほどほどに。毎日30分くらい走って、器具を使わずに腹筋・背筋を1000回ずつ、腕立てを300回やっています。これは昔からの習慣で、やらないと気持ちが悪いんですよね。それに、娘のとっさの危険をセーブできるように瞬発力をキープしておかないとって思ってます!
60歳を過ぎての子育ては、大変さよりも日々の面白さのほうが大きいかなぁ。若いころだったら仕事が忙しくて、なかなか家で子どもとゆっくり過ごす時間ももてなかったんじゃないかと思います。いろいろな経験をして視野が広がり、時間的にも余裕がある今だからこそ、今、子育てを楽しめていると感じます。
日々の成長が幸せ。遊びながらものの名前をどんどん覚える娘
娘が生まれて2年間、日々の成長を見られることは本当に幸せです。つかまり立ちをして歩くようになったり、少しずつ言葉を話すようになったり、かわいいしぐさをするようになったり・・・。仕事で2〜3日家をあけてから娘に会うと、急にすごく成長したように感じることも。毎日少しずつできることが増えていく様子が本当にいとおしいです。
家にいる間はできるだけ娘と一緒に遊びながら、たくさん話しかけて新しいことを教えています。たとえば、最近買ったおままごとセットで一緒に遊びながら「いちご」「すいか」と果物の名前を伝えてるんです。すると娘が「い・ち・ご」とまねしながら言葉を覚えているようで、言葉でのコミュニケーションも少しずつとれるようになってきました。
そのほか、家では積み木やブロック、お絵かき遊びもしています。娘からアンパンマンの絵を描いてとせがまれて、アンパンマンを描いてあげると、その上から娘がなぞったり、クレヨンで色を塗ったり・・・。いろんな遊びを楽しめるようになっています。
少しの痛さ、怖さも経験することが大事
最近娘がすごく活発になって、一緒に散歩に出かけてもすぐに走りだしたり飛び出したりするんです。
妻はそんな娘のそばにぴったりついて、危なそうなことを制止するタイプで、僕はちょっと距離を置いて見守るタイプ。心配して「ちゃんと見たほうがいい」という妻と、「大丈夫や」という僕とで、ときどき意見がぶつかることはあります。どっちが正解かはわかりませんが、意見がぶつかったときは、妻の意見が通ります(笑)
僕ももちろんけがしない程度のサポートはします。でも、子どもがちょっと転んだり、段差から落ちたりして「こうなったら痛いんだな」と自分で感じることが大事だと思うんです。なんでもかんでも親が制止してしまうよりは、少しの「痛さ」を経験したり「危ない」「怖い」という思いをして危険察知能力を身につけないといけないな、と。
危険がなければ自由に遊ばせています。道ばたの石を触ったり、水たまりでバシャバシャと遊んでドロドロになったり(笑)。汚れるけど、洗えばいいので。娘が喜んで遊ぶ体験が大事かなと思います。
やっぱり将来はモデルさんに!
娘をそろそろ保育園に入園させることを考え始めています。この春の入園は時期的に間に合いませんが、妻と一緒に少しずつ情報を調べながら、見学をして探したいね、と相談しているところです。
妻とはよく「どういう子に育つのかな?」と話しています。娘はどんなことが好きになるんだろう? どんなスポーツをするんだろう? と、これからの成長が楽しみです。将来的なことでは、娘が生まれてすぐのころ僕は「将来はモデルさんになってほしい」と言ってたんですが、その気持ちは今も変わっていません(笑)
【今月の丸山さん】夫婦2人だけの時間も大切
夫婦での仕事が終わったときなどに、よく本並さんと一緒に食事に行きます。おいしいものを食べて息抜きをする時間を持つと、日ごろのストレス解消になりますよね。娘と一緒だとどうしても気を取られて、落ち着いてゆっくり食べられないから・・・。本並さんが、私の息抜きになるように、夫婦時間を大事にしてくれているみたいです。
・・・といっても、2人でいるときはどっちみち子どもの話をしているんですけどね(笑)。夫婦で「今日はこんなことができるようになったよ」「こんな言葉を覚えていたよ」と娘の様子を報告し合っています。ゆっくり話すとお互いに新たな発見もできたりするので、貴重な時間です。
お話・写真提供/丸山桂里奈さん、本並健治さん 聞き手/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部
娘さんはお散歩中に、駐車場など入り組んだ場所に入りたがるのだそう。「危なそうなときには、周囲の状況を見ながら娘の動きを把握して、すぐに抱っこします」と本並さん。元キーパーとしての俊敏さを発揮しているようです。
●記事の内容は2024年2月の情報であり、現在と異なる場合があります。
丸山桂里奈さん(まるやまかりな)
PROFILE
1983年3月26日生まれ、東京都出身。第4回女子W杯、アテネ五輪、北京五輪、第6回女子W杯(優勝)、ロンドン五輪(準優勝)で日本代表として活躍。2005年Lリーグ(現なでしこリーグ)新人王、2011年国民栄誉賞を受賞。現在はバラエティ番組、スポーツ番組などで活躍。2023年2月に第1子の女の子を出産。
本並健治さん(ほんなみけんじ)
PROFILE
1964年6月23日生まれ、大阪府出身。1986年松下電器産業サッカー部に入団。ガンバ大阪、ヴェルディ川崎で活躍し、日本代表に選出される。2002年に現役を引退後、2012年にはなでしこプレミアリーグ「スペランツアFC大阪高槻」の監督に就任し、指導者として活躍。2016年退任し、現在はサッカー解説者、サッカー指導者、タレント活動など幅広く活躍。