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家事や育児の強い味方! 産後「ドゥーラ」ってどんな人?

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産後のママに寄り添いながら、家事や育児のサポートをしてくれる「ドゥーラ(doula)」のことをご存知ですか? ドゥーラとはギリシャ語で「他の女性を支援する、経験豊かな女性」を意味し、アメリカでは助産師とは異なるひとつの職業として確立されています。
他人にお願いするのはちょっと気が引ける......と抵抗を感じる人もいるかもしれません。実際にどんな女性がドゥーラとして働いているのか、その人柄や働く姿勢が分かれば、安心できるのではないでしょうか。4年間、産後ドゥーラの活動を続けている辻優子さんにお話を伺いました。

約70時間の養成講座を受けた人がなれる注目の仕事

産後は体の疲れとともにホルモンの変化が起こり、精神も不安定になりがちです。そこに24時間休みなしとも思える育児が始まり、ママはとっても大変。そんな産後のママの負担を減らすために、一般社団法人ドゥーラ協会は産後ドゥーラの養成機関として立ち上がりました。現在、約70時間の養成講座を受けた240人ほどの産後ドゥーラが、全国でママたちをサポートしています。

ドゥーラ協会の第一期生として2013年2月にドゥーラになった辻優子さんは、ママたちからの依頼が途絶えない売れっ子ドゥーラです。出産後に産婦人科で事務の仕事をしていた時に多くの妊婦さんと接したことがドゥーラになったきっかけだといいます。

「出産前の妊婦健診や、出産直後の入院中は仕事を休んで病院に来てくれるパパが多いのですが、本当に大変なのは退院した後です。そこでパパが休みをとってくれるかなぁ? と心配でママにアドバイスしても、その時はまだピンとこない顔をされるんですよね。今まで仕事をバリバリ頑張っていたり、努力で乗り越えてきたタイプのママが、1カ月健診では疲れ果てて不安そうな顔でいるということがよくありました。優しい言葉をかけることくらいしかできないのがもどかしくて、産後のママの手助けをしたいと考え、私はドゥーラになりました」

料理、家事、上の子のお世話だけでなく、愚痴も聞きます

依頼を受けると、ドゥーラはまず家族のサポートの有無などを聞きながら、どのようなサポートが適切かのプランニングをします。料理や家事、上の子のお迎えなど、必要なサポートと回数を話し合うのですが、その時に先輩として夫婦の役割分担のアドバイスをすることもあるそう。

「私がよくオススメするのは、パパに朝の沐浴をしてもらうことです。夜は仕事で遅くなって育児に携われなくても、朝の10~20分なら時間をとれますよね。寝ている間の汗を流すと湿疹の予防にもなりますし、パパも具体的に育児のスタートに携われて、赤ちゃんへの愛情も育まれます。子どもが生まれたからといって、誰もが急に親になれるわけではありません。産後の生活が軌道に乗り、ふたりが父親、母親になっていくお手伝いをすることもドゥーラの仕事だと思っています」

ドゥーラにとって一番大切なことは、「どれだけママの今の状態に寄り添えるかどうか」と話す辻さん。例えばママのお宅を訪問する際、まずインターホンを鳴らすかどうかから辻さんは考えます。事前にママに押してよいかを確認することもあります。そして、インターホンを押したら、返事をするママの第一声でその日のママ様子が分かるそうです。他にも、歩き方や表情を見ながら、元気なのか、ちょっとしんどいのか、その日のママの様子を判断して適切なサポートを考えます。マジメなママほど、ドゥーラが来るからとシンクがピカピカに磨かれていたりするそうで、そんな時は「頑張りすぎなくていいんですよ。私の仕事取らないでくださいね」とママの肩の力を抜いてあげられるように心掛けています。

ドゥーラ辻さんが訪問時に作ったお料理の一例



情報に振り回されないで! ママは自分自身の感覚を大切に

辻さんがドゥーラになって良かったと思うのは、パパやママに「ドゥーラのおかげで、赤ちゃんとの生活が楽しくなりました」と言ってもらえたとき。

「赤ちゃんは本当にかわいいので、存分にかわいがってほしいし、育児を楽しんでほしい。でも、ママ自身が満たされていないと十分かわいがれないんです。私もそうでした。だから、周囲の人たちに遠慮せず頼ってほしいと思います。『頑張れば何とかなる』と思いがちなんですが、育児は努力だけではどうにもならないこともあります。また、みんながやっていることだから、と思うかもしれませんが、実はみんな見えないところで、ひとりで泣いてたりするんですよね……」

子どもが熱を出した時に病院に行くべきなのか、予防接種はどうしたらいいのか、おっぱいは足りているのか…ママの体が産後のダメージを抱えていようがいまいが、赤ちゃんは次々とたくさんの小さな選択を課していきます。その一つ一つにママは悩み、時には考え過ぎてしんどくなってしまうことも。

「医師やネットの情報もいいけれど、まずは自分の感覚を信じて大丈夫ですよ。毎日そばにいるママが、子どもの変化に気付いたなら、それはきっと正しいんです」と辻さん。それでも迷った時は、「ドゥーラに電話をしてほしい」と話します。気軽に質問できたり、愚痴をこぼせたり、ドゥーラはママたちの良き相談相手になってくれるのです。(文・尾越まり恵)





プロフィール:辻優子(つじゆうこ)
1970年生まれ。メーカー事務職、出産を機に産婦人科事務職などを経て2013年にドゥーラとなる。これまでに20以上の家庭をサポート。
一般社団法人ドゥーラ協会HP
https://www.doulajapan.com/

※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。

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