おたくマンガ家・御手洗直子の「育児日記」キュンキュンきちゃう不器用さの巻
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者がおくる大人気不定期連載! 「つっこみが止まらないコマダム日記」#29。あの御手洗直子がとうとう二人目を出産。果たして直子の育児はどうなった???
恋愛ネタのつもりで、鉄の塊について書いてみた
前からちょっと気になっていたブラーバくんを買った。ブラーバくんとは言わばルンバくんの仲間で自動掃除機ではなく自動水拭き機である。専用の濡れ雑巾をセットすると自動であっちこっち拭いてくれるというロボットである。ご出身はルンバくんとおなじiRobot社の製品だ。
さてブラーバくんにはゴミを吸い取る機能は無いのでまず部屋を片付けて掃除機をかけなければならない。掃除機は立ってかけられる上に力もいらないので掃除機をかけること自体にあまり苦はない。しかし床の水拭きは四つん這いになる上にある程度力を入れて拭いていかないと汚れが落ちないのでそこを自動ロボットくんにお任せしたかったのである。
濡れ雑巾をセットしてスイッチオン。スッ…スッ…と行ったり戻ったりしながら順番に端から拭いていく。問題はテーブルの足とかの障害物を避けられるか…じっと見ているとエッ?!そっちに行くの…?そう行く?その順番?効率悪くない…?そこでなぜナナメへ…?という一瞬たりとも目が離せないという展開だ。かといって彼の実力を測るべく手出しも一切できないという、アッこれ知ってる。むすめにテーブル拭いてくれって頼んだときと一緒だ。任せてはみたものの信用がおけないがゆえ見守ってしまうというアレである。
アッそっちへ行くの?ああ、なるほど、そう行くのね…。ウン、アレ、エエ~~~…そう行く?ほほお…?ウーン…なるほど…?と結局一部屋分全部拭き終わるまで1時間以上見守ってしまった。その間何もせず。本当に意味がない。
いや、違うんだ。途中で何度ももういいだろう、もういいだろう。と席を離れようとしたんだ。しかしよくわからん順序で床を拭いていくブラーバくんがもしや一区画くらいごっそりと拭き残しているんじゃないか…あそこもここのくぼみも拭けないんじゃないか…とその場を動くことができなかったのである。裏切りそうな部下から目が離せない忍者の気持ちがよくわかる。
結論から言おう。ブラーバくんはすごい。
iRobotさんすぎょい…。
それは効率的にどうなの?という順序ではあるがほぼすべての区域を念入りに拭き上げたのである。
たぶん力はあまり強くないのかもしれないが、何度も何度も行ったり来たりして拭いているうちに落ちにくい汚れを取っているようでだいぶ汚れていた場所もきれいになっている。うーん、すごい。あとブラーバくんの何がオススメって価格がルンバくんよりだいぶお安いのある。おそろしいまでにダイレクトマーケティングだが本来こういう記事はブログとかに書いてiRobot社にリンクとか貼っとくべきなのである。そうすると目もくらむような大金が口座に振り込まれるというウワサを聞いた。わたしも軽率に月に100万円くらい振り込まれてほしい。よく知らないけど。無償でここまでベタ褒めするからには何かありそうなもんだがiRobot社に金も弱みも握らされ握られてはいない。
ただ…
ブラーバくんにハートを握られてしまったんだ…。
(伏目がちに)
やばい。普段気の利いた恋愛表現をしていないとこういうときに出てくる文章のセンスが皆無。
なんか…そんなんでマメに水拭きをしたい人にはオススメしたい…。いやしかしたぶんルンバくんほどパワーはなさそうだからニャンさんとか幼児がいるとあかんかもしれないけど…。たまにツイッターで流れてくるニャンさんを乗せたルンバくんみたいなのは無理な気がする。たぶんウンともスンとも言わず叫び声(エラー音)を上げて止まると思う。
ちなみに段差が無いと畳にも侵入していきます。
そこまでの判別能力はまだ無いです。(おわり)
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■御手洗直子 プロフィール
pixivで大人気。累計閲覧数1000万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。
Twitter 御手洗直子(@mitarainaoko)
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