大阪・寝屋川市が誕生祝いに配布している「赤ちゃん用防災グッズ」9アイテムは何?
地震や水害などの自然災害はいつくるかわからないだけに、いざというときのための防災グッズの常備は必須です。でも出産後、慣れない育児に忙殺されて、赤ちゃん用の防災グッズを用意し忘れていた!というご家庭も多いようです。
そんなママやパパの手助けができれば…と、大阪府寝屋川市では平成28年から、赤ちゃん誕生のお祝いに赤ちゃん用防災グッズの配布をスタート。この取り組みの経緯ついて、寝屋川市経営企画部都市プロモーション課の村井和香子さんに聞きました。
ママ・パパ職員の声を参考にして、本当に必要なものを厳選
赤ちゃん用防災グッズを作ろうと考えたきっかけは、「東日本大震災や熊本地震のとき、大人用救援物資は十分にあっても、赤ちゃんグッズがなくて困った…という話を聞いたことでした」と村井さん。
「当市は『命を守る』を市政の基本とし、『子どもを守る』施策に力を注いでいます。新しく生まれた命、未来につながる命を守りたいという思いから、赤ちゃん用防災グッズの配布を決めました」
気になる防災グッズの内容は・・・?
対象は平成28年4月1日以降に生まれて、出生と同時に寝屋川市の住民となった赤ちゃん。
そしてグッズの内容は…?
(1)保存水500ml
(2)使い捨て哺乳びん
(3)ウェットティッシュ
(4)おしりふき
(5)おむつ用消臭袋
(6)タオル
(7)エマージェンシー・ブランケット
(8)防災ブザー(ライトつき)
(9)エアーマット座布団型
この9点を特製の手さげバッグに入れて渡しています。
「子育て中の職員が、被災時にどのようなグッズがあったら安心かリサーチし、赤ちゃんの命を守るために最低限必要なものを厳選してセットにしました」
赤ちゃんが生まれたばかりの新米ママ・パパは、災害時に何があれば赤ちゃんを守れるか想像できませんよね。この防災グッズを受け取ったママ・パパから、「赤ちゃんのために災害用に何を備蓄すればいいのか参考になった」という声も寄せられているとか。
寝屋川市民じゃなくても、もらえる方法があります!
赤ちゃんがいる家庭には、ぜひ置いておきたい赤ちゃん用防災グッズ。「寝屋川市民じゃないから自分でそろえなくちゃダメよね…」と思っているママ・パパに朗報です!
「全国で大規模な災害が続く昨今、当市の取り組みをより多くの方に実感していただきたいと思い、今年8月1日からふるさと納税の返礼品として提供を始めました。赤ちゃん用防災グッズを返礼品に用意しているのは、8月末時点では当市だけでないかと思います」
寝屋川市に2万円以上ふるさと納税をした人が対象となり、すでに申し込みを受けとっているそう。返礼品はふるさと納税をした人とは違う住所に送ることもできるので、出産したお友だちのお祝いなどにもよさそうですね。
「寝屋川市民はもちろん、ほかの地域に住むみなさんにとっても、この赤ちゃん用防災グッズが、ご自身および赤ちゃんの命を守るための防災意識を高めるきっかけになってくれたらうれしいです」
防災グッズを手にしたママたちの声
寝屋川市に住んでいるママに、実際にもらった赤ちゃん用防災グッズの感想を聞いてみました。
上の子のときは防災グッズの用意に思い至らず…
「上の子が生まれたときはまだこの制度がなく、赤ちゃん用防災グッズをそろえることは思いつきませんでした。下の子の出生時にいただいた防災グッズは、ほかの防災グッズと一緒にすぐ取り出せる場所に保管。赤ちゃん専用の防災グッズがあると心強いですね」(2才7カ月&3カ月のママ)
防災グッズの勉強になりました
「赤ちゃん用防災グッズを配布していることを知らなかったので、出生届を出したときにいただいてビックリ! 使い捨て哺乳びんとかエマージェンシー・ブランケットとか、存在を知らなかったグッズも入っていて勉強にもなりました。就寝中の災害が怖いから、ベッドの下に置いてあります」(3カ月のママ)
寝屋川市に住むママ・パパをうらやましく思いましたが、ほかの地域に住んでいる人もふるさと納税をすればもらえるというのはうれしい話。ふるさと納税に関心のあるママ・パパは、検討してみる価値ありですね!(取材・文/東裕美 ひよこクラブ編集部)
【寝屋川市ホームページ】