片づけはお金持ちの始まり[お金が貯まりだす習慣#2]
こんにちは。マネーライター・FPの大上です。
赤ちゃんが生まれ、子育てをしていると、どうしても物が増えていきますよね。でも、あまりに物が増えすぎると片付けや管理に手が回らなくなり、それがお金にも悪影響を与えます。
そろそろ年末の大掃除に取り掛かる人も多いはず。
せっかく本腰を入れて片付けるのなら、これを機にお金が貯まる家に整えてみませんか?
物が多いとムダが増える!
そもそもなぜ、物が多いとお金が貯まらないのでしょうか。
これまでの取材で分かった事実は、「物が多いと余計な出費が芋づる式に増える」ということです。
例えば、
●必要な物をすぐ探せない
→新しく買ってしまう
●何を持っているか把握できない
→万一ないと不安だからと、必要以上に買ってしまう
●片づける手間と時間のストレスでイライラし、夕食を作るのがおっくうに
→外食や惣菜に頼ってしまう。
●部屋の居心地が悪く、くつろげない
→一息つきにカフェに行く、休日は外出するのが当たり前になる
……などなど。
加えて、部屋が散らかっていると家族みんながイライラし、ケンカが倍増。暮らしがスムーズに流れないストレスから、衝動買いで散財するケースもよく見かけます。
つまり、諸悪の根源は物が多いこと。物を減らせば、こうしたムダの連鎖も断ち切れ、お金の流れが整うのです。
ただ処分するだけではリバウンド。正しく減らせばお金持ちに!
実際に、物を減らしたのをきっかけに、お金が劇的に貯まり始めたという人は数多くいます。
一方で、「物を捨てたのに、また増えた(お金が貯まらなかった)」という人も。この違いは、なんなのでしょうか?
実は、成功者の物の減らし方には、次のポイントが共通しています。
1. 自分のムダと向き合う
2. 何がどこにあるかわかるように整理する
3. 心地いいと感じるレベルまでスッキリさせる
家中を3つともパーフェクトに実践するのは大変ですが、引き出しひとつなら15分もあれば可能。
そして、その引き出しひとつでも、きちんと効果は現われます!
さっそく、正しい処分のステップと、貯まる理由を解説しましょう。
ステップ1:不用品を見つめれば、買い物の失敗がなくなる
引き出しや押入れの「買ったけど使っていない物」「着ていない服」を集めてみます。そして、なぜ買ってしまったのか、どうして使わないのか理由を考えてみましょう。
「安いから買ってみたけど、あまり使わなかった」
「便利そうと思ったけど、場所をとって使いにくかった」
「着ていく場所がなかった」
など、出番がない理由は必ずあるはず。その理由こそ、自分がミスしやすいムダ買いのパターンです。
これをきちんと知っておくことで、次から「欲しいな」と思っても、買った後のことを慎重に考えられるように。「欲しいけど、多分ムダになるからやめておこう」と、物欲をコントロールでき、余計な出費もリバウンドも防ぐことができるのです。
ステップ2:何がどこにあるか分かれば、「使わないムダ」がなくなる
物が多いと欲しい時に見つからず、それだけでイライラ。また、しまいこんで、存在そのもの忘れている物は、持っていないも同然。お金を捨てているのと同じです。
この「使わないムダ」をなくすには、「何がどこにあるのか」を見やすく整理するのが大切。ラベリングや、中身が見える収納を心がけ、必要な時にすぐ取り出せるように、物を配置してみましょう。
在庫が把握しやすくなると、食材や日用品も、セールやポイントの誘惑に惑わされず、必要な分だけ買え、出費を最小限にすることができます。
ステップ3:快適な部屋に整えると、 物で心を満たさなくなる
物を減らして貯蓄が増えた成功者は、「部屋がスッキリしたら物欲が減った」と口を揃えます。
欲しいものがすぐ取り出せる気持ちよさや、余白のある空間が、想像以上に快適で、物を増やす気にならないと言うのです。
物を買いたい気持ちより、快適な部屋を保ちたい気持ちが勝てば、お金を使わなくてもストレスなし。
片付けの時間や手間も減り、お金のことを落ち着いて考える時間も作れるようになります。より効率の良い貯め方や、有効な使い道を検討でき、さらに貯蓄のアップに!
まとめ:物を減らして管理すれば、貯蓄はぐっと伸ばせます!
物はお金が姿を変えたもの。つまり、物を管理できるようになれば、自然にお金の管理も上達します。
大掃除で一瞬だけスッキリさせておしまい……ではもったいないので、定期的に不用品の処分を心がけることが大切。自分の出費を「物」で振り返る習慣を持つことで、ムダのない暮らしを保て、貯蓄を安定して伸ばせますよ!
■イラスト:にわゆり
■監修・文:大上ミカ
マネーライター・FP。(株)カクワーズ代表。生活情報誌を中心に、家計管理やお金に関する情報を取材・執筆。これまでに取材した貯まる人は延べ1000人以上。数々の貯まる人の共通点を発見し、雑誌や書籍、セミナー等で貯まる暮らしを作るアドバイスも。著書にお金が勝手に貯まりだす暮らし(リベラル社)など。