「ひとり親にとって子どもは強み」
27才のとき、年上のシングルマザーと結婚したユージさん。妻の連れ子である長男と娘さん2人を育てるパパです。ご自身もシングルマザーに育てられたユージさんは「ママはあなたと一緒にいるのが一番幸せよ」と再婚を選ばなかった母親にずっと違和感があったそう。「子どもにとって、ママが笑っていることが一番幸せ」と語るユージさんの言葉には、ひとり親へのエールが詰まっていました。(全2回)
前編 「ひとり親にとって子どもは強み」(本記事)
後編 「血縁じゃない、重ねた時間で親子になれる」
シングルマザー&シングルファザーは恋愛市場でも強みになる!
夫婦の3組に1組は離婚していると統計がありますから、シングルマザー、シングルファザーは世の中にたくさんいますよね。でも今の日本では、ひとり親のセカンドチャンスがあまりにも少ないように思います。
子どもがいるシングルの人を「コブつき」と呼ぶ表現がある日本の社会観念も疑問ですが、シングルマザーやシングルファザーの人自身も、自分を過小評価しているように思います。
子どもがいることはお荷物じゃなくて、プラスですよ。
妻と出会ったのは、僕が23才のとき。年上だった妻に僕が恋をして彼女の家に遊びに行ったら、当時小学1年生だった息子が家にいました。
そこでシングルマザーだと知ったわけですが、それからのほうが妻の魅力をどんどん感じるようになりました。
20才そこそこだった僕の生活は、夜じゅう友だちと遊んで朝帰りをするとか、昼過ぎまで寝ていることもあるだらしないものでした。
子育てをしながら仕事をしている妻は、きちんとした生活をしていました。家もとてもきれいに片付いていました。自分の人生だけでなく息子を育てる使命感で頑張っていながらも、一度結婚をして離婚も経験しているからか、精神的に落ち着いていて余裕がありました。すごく輝いて見えました。
妻と息子の住まいに僕が居候する形で3人の生活が始まったんですが、一緒に暮らすほど、妻のことがますます好きになりました。
シングルマザーやシングルファザーの多くが「子どものいる自分と結婚してくれる人なんていない」と卑下するんですが、そんなことはない! シングルマザー、シングルファザーの方は、自分で思っている以上に強みを持っています。「1人でも子どもを育てられる」というたくましさの象徴です。
僕もシングルマザーに育てられました。母親にも、妻にとっての僕のような、親しい男性の存在がありました。でも母親は「ママはあなたと一緒にいるのが一番いいわ」と再婚を選びませんでした。
母親が再婚しなかったことに、ずっと違和感がありました。僕はうちに大人の男性が遊びに来てくれるのが、嬉しかったんです。一緒に遊んでくれる喜び以上に、母親が楽しそうにしている顔を見られるのが幸せでした。
「(新しいパートナーが見つからないことを)僕のせいにしないで!」
「僕のことは気にせず、ママの気持ちに正直に決めて!」
そんな気持ちでした。
シングルマザーに育てられた子ども代表として言わせてもらうと、子連れで再婚を考えるときは、子どもの存在を一度忘れてみてほしい。自分の幸せな姿を子どもに見せられるかどうかで判断してほしいんです。子育てをすることと、新たなパートナーを探す恋愛感情は両立できます。
子どもは親が思っている以上に、親の笑顔を見たいんですから 。
※後編では、ユージさんと義理の息子さんとの関係についてお伺いします。
プロフィール
ユージさん
タレント、モデル。1987年、アメリカ生まれ。両親はアメリカ人の父親と日本人の母親。5才のとき両親が離婚し母親と日本へ。子役モデル、ファッションモデルを経て、ドラマやバラエティー番組で幅広く活躍する。2014年にシングルマザーだった一般女性と結婚。3児の父。
(撮影/山田花絵 (たまひよの写真スタジオ)、取材・文/平山ゆりの)
※撮影インタビューは2019年3月号(2月15日発売)時点のものです
▼撮影したスタジオはここ
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