低月齢赤ちゃんの”ねんね”の悩みを解決!早起き・早寝生活に改善する秘訣は?
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赤ちゃんが夜コテンと眠って、朝スッキリ起きる生活リズムをつくるには、大人のサポートが必要です。生活リズムの整え方の基本と、うまく行かないときの見直しポイントを、小児科専門医で乳幼児の睡眠や脳の発達にくわしい成田奈緒子先生に伺いました。
生活リズムの整え方の基本
「0~1才代は、ぐっすり寝られる脳を育てる重要な時期。夜ぐっすり眠らせて、朝スッキリ起きるようにするには、0~1才代に早起き・早寝の習慣をつけることが必要です」と成田先生。まずは生活リズムを整える基本から伺いました。
0~2カ月ごろは「見守り期」
「まだ昼夜の区別がなく、睡眠のリズムが整わない時期。赤ちゃんのペースに合わせてOKです。ただし、朝はカーテンを開けて室内を明るくし、夜は照明を落として室内を暗くするなど、昼夜のメリハリをつけて」(成田先生・以下同)
3~4カ月ごろは「準備期」
「徐々に昼夜の区別がついてくる子が出てきます。中には、昼夜が逆転している子も。遅くとも8時までの起床を心がけたいところです。寝ていても、朝になったらカーテンを開けて朝の光を浴びさせ、声をかけましょう」
5~6カ月ごろはスタート期
「離乳食が始まり、活動量も増えてくるころ。夜泣きが始まる子も出てきます。そろそろ生活リズムを整え始めるのにいい時期。早起きを基本に、お散歩、昼寝、おふろ、離乳食、就寝時間を一定にしていきましょう」
うまく行かないときの見直しポイント(0~4カ月ごろ)
0~4カ月ごろは、まだ昼夜の区別がつくかつかないかのころですが、ママ・パパの働きかけで少しずつリズムが整えられるようになります。悩み別に見直しポイントを紹介していただきました。
悩み1:起こしても二度寝してしまう
A 大人の起床時間に起こして朝の光を浴びさせて
「ママやパパが起床するとき、一緒に赤ちゃんも起こしてしまいましょう。ママが家事をしている間、パパと一緒にベランダで5分くらい朝の光を浴びさせたりすると、五感が刺激され、おめめパッチリに」
悩み2:寝る時間が遅い
A おふろは18時ごろまでに
「赤ちゃんがぐずりがちな18時ごろまでにおふろにさっと入れましょう。入浴後は授乳をしながら就寝に向けてクールダウンさせます」
悩み3:なかなか寝てくれない
A 授乳の環境を見直して
「夜の授乳は寝室で、暗く静かに行うのがポイント。リビングなど明るい場所は避けましょう」
うまく行かないときの見直しポイント(5~6カ月ごろ)
離乳食が始まって、生活リズムを整え始めるのにいい時期なのが5~6カ月ごろ。よくある悩み別に見直しポイントを伺いました。
悩み1:寝つきが悪く、夜中に何回も起きる
A 午前中の活動を日課に
「天気がいい日は、午前中に外に出て近所を少しお散歩するだけで、この時期の赤ちゃんにはいい刺激になります。パパが出勤するときに、一緒に外に出て、お散歩してもいいでしょう。また活発な遊びは午前中にし、夕方からは穏やかな遊びにします」
悩み2:寝る時間が遅い
A おふろの時間を早めて
「寝かせる1時間前におふろでは、おふろで上がった体温がなかなか下がらないためうまく寝つけないことも。夕方にさっと入れるのがおすすめ。遅くとも寝かせる2時間前までには入れましょう」
悩み3:夕方にお昼寝してしまう
A 午前中に遊んだあと、たっぷり授乳
「早起きさせたあと、活発に遊んだら、おっぱいをしっかり飲ませましょう。スキンシップ遊びは、脳がたくさん働いて疲れるのでおすすめです」
生活リズムを整えるのは、赤ちゃんの心身の健康のためにもとっても大切。似た悩みがある人は、ぜひトライしてみてくださいね。
『ひよこクラブ』2019年2月号第1付録では、「“コテン”と眠る“ピタッ”と泣きやむ最強ワザBOOK」で成田先生が教えてくれた、絶対試したくなるワザをたっぷり紹介しています。
■監修:成田奈緒子先生
「子育て科学アクシス」代表・文教大学教育学部教授・医学博士・小児科専門医。神戸大学医学部卒業後、米国セントルイス・ワシントン大学医学部留学を経て現職。専門は乳幼児の脳の発達や睡眠。一女のママ。ワークショップ「子育て科学アクシス」を主宰。
■参考:2017年5月号巻頭大特集「赤ちゃんがコテンと眠って朝スッキリネントレガイド」より