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うんちが出ない…踏ん張る姿勢でわかること[小児科医・陽ちゃん先生の診察室だより#2]

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comzeal/gettyimages

赤ちゃんやママ・パパにいつもやさしく寄り添う陽ちゃん先生こと、小児科医の吉永陽一郎先生が、日々の診察室で起きた、思い出深いできごとをつづります。
今回は、便秘で来院したお子さん。うんちが出てこない原因は意外なところにあったようで…?

関連:顔色が悪い赤ちゃん、意外な原因「小児科医・陽ちゃん先生の診察室だより#1」

いったん硬くなったうんちは出すしかない

その日、やってきたのは1歳半のお子さんでした。便秘がちで、数日に一度しか出ません。お母さんは、「本人はウンウンうなって踏ん張って、一生懸命うんちを出そうと頑張っているのに出ないんです。ウンチが硬くて、時には、うんちに血がつくこともあります。もう、かわいそうで…」と言います。

診察をしてみました。たしかにおなかはちょっと張っていますし、左下腹部に便だと思われる塊も触れます。うんちを柔らかいまま出そうとする薬や、毎日便意をもよおすようにする薬はありますが、おなかの中でいったん硬くなったうんちを柔らかくする方法はありません。今後、何かお薬を使って順調にうんちが出るようにするとしても、まずは今たまっている硬いうんちは出しておかなくてはいけません。

そこで、浣腸をすることにしました。診察室の隣の部屋で、親子でうんちが出るのを待ってもらいます。ほかの子どもを診察中も、隣から泣き声が聞こえます。産みの苦しみです。おなかが痛いのか、うんちが出るときに肛門が痛いのか…。しかし、とにかく出して帰らないといけません。しばらくして、様子を見に行ったところ「あっ」と思いました。

うんちが出ない原因は姿勢にあり!

浣腸をしたお子さんは上半身をお母さんにあずけ、両足はクロスして突っ張っています。この姿勢は、肛門を締める姿勢です。

ーーいつもこんな格好で踏ん張るんですか?
「はい。いつもこの姿勢でウンチを頑張ります」とお母さん。

お母さんにはうんちを出すために頑張っていきんでいるように見えて、実は、硬いうんちが肛門から出るときに痛いので、うんちが出ないように頑張っている子がいます。これは珍しくないことです。

特徴は、毎回うんちがかたくて痛がる子、時にはうんちのたびに、うんちに血が付いているような子です。うんちが出そうになると、両足をクロスしたり、正座をするようにして肛門を締め、身体を震わせる子もいます。うんちのたびにお母さんたちから離れて、陰に隠れるようなしぐさが見える子は要注意です。うんちを出そうと頑張っているように見えて、実は我慢している子かもしれません。すると、うんちはますます硬くなり、出すときの痛みも強くなります。
痛かったので、また次のうんちを我慢します。するとどんどん硬くなります。悪循環の元になるのです。

下痢の原因が便秘のことも…

中には、お母さんは下痢だといって来院されたのに、その正体は便秘だということもあるのです。
お母さんの話では「頻回にウンチが出る下痢です」、「1日に何度も少量のウンチが出るんですが、本人わかっていないようなんです」という子の中にも、今回の症状と同じような便秘の子がいます。

下痢のような症状になった原因は、便秘のため肛門付近にたまったうんちです。これが栓になって肛門をふさいでいます。でも、次々にうんちは後からやってくるので、だんだん圧が上がってきます。その上から来たうんちが、栓になっているうんちの横から押し出されてはみ出して来ていたのでした。

子どもの便秘はかわいそうですが、今ある硬いうんちは浣腸で出すしかありません。冒頭のお子さんは、なかなか出なかったので、浣腸を少量追加しました。その後は、うんちをやわらかいまま出す飲み薬を使ったり、数日ごとにちょくちょく浣腸をして、「ウンチをするのは痛くないんだよ」ということから教えないといけません。

関連:便秘には「グリグリVS浣腸」どっち?【子育てなめてました日記#16】

■監修・文:吉永陽一郎先生
国内初の子育て専門診療科である聖マリア病院母子総合医療センターの「育児療養科」科長などを経て、現在は福岡県久留米市の吉永小児科医院・院長。

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