入園・入学のおめでたい日はお赤飯で!今すぐ試せる作り方とオススメのおかず
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春の季節になると、入園・入学シーズンがやってきます。そんな、お祝い事の日の料理と言えば「お赤飯」。小さい頃のお祝い事に、よくお赤飯が出てきたというママもいることでしょう。自分の子どもにもお赤飯を食べさせてあげたいと思いつつも、「作るのは大変そう……」と消極的になっている方は多いかもしれません。そこで今回、料理講師の露崎奈津子さんに、お赤飯の簡単な作り方とお赤飯にぴったりのおかずを教えていただきました。
料理講師 露崎 奈津子(つゆざき なつこ)
料理教室「なつやすみ」主宰。拒食症と母親の死の経験を経て「食べることは生きること」を実感し、OLから未経験の状態で料理教室開業を目指す。複数の料理研究家のアシスタントや渋谷の料理教室常勤講師を経て、2012年11月に独立し開業。のべ3回の産休を経て、5歳と2歳の女子・8か月の男子の3児の母。子育てと仕事の両立も日々悪戦苦闘中!
HP:「なつやすみ」真っ盛り
お赤飯はなぜお祝い事のときに食べるの?
家族でお祝いの日に、パッと浮かぶメニューは「お赤飯」ではないでしょうか。
赤い見た目が華やかで、腹持ちも良く、子どもも喜ぶ人気の1品ですよね。
お赤飯の起源は、縄文時代に中国から伝わってきた「赤米」が、炊きあがると丁度お赤飯のように赤く仕上がったことが由来と言われています。日本で「赤」といえば、邪気を祓ってくれる魔除けの色。神様にお供えするものとして食べられていたものが転じて、江戸時代後期には白いお米に小豆で色付けをし、祝いの席でふるまうという習慣が一般庶民にまで広がりました。
お食い初めや節句、七五三などさまざまな行事で口にすることが多いお赤飯ですが、まさにこれからは入園・入学のシーズン。子どものおめでたい日には、ぜひ手作りのお赤飯でお祝いしましょう!
こんなに簡単!お赤飯の作り方
お赤飯やおこわというと、作るのが難しいイメージを持たれていませんか?
「蒸し器で時間をかけて……」という取っつきづらそうな感じがしたり、「初めて作ると失敗しそう……」と思っていたりする方も多いかもしれません。
今回はそんなお赤飯初心者でも炊飯器で手軽にできる作り方をご紹介します。
【材料】(4人分)
小豆 1カップ
もち米 2合
白米 1合
黒胡麻 適量
塩 少々
【作り方】
(1)小豆は軽く洗ってたっぷりの水に約30分つけておく。
(2)つけていた水ごと小豆を鍋に移して火をつけ、沸騰したら一度茹で汁を捨てる。
(3)再度鍋に小豆を戻し、水500mlを加え再び火にかける。
(4)煮立ったら弱火にし、約15分煮てからそのまま冷ます(硬めに茹でる)。
(5)もち米と白米を洗って水気を切り、炊飯器に入れる。
(6)冷めた小豆の茹で汁を漉(こ)しながら加え、足りなければ水を足して3合分の水加減にする。
(7)小豆を平らに並べて、白米を炊くときと同様に炊飯。炊き上がったら、黒胡麻と塩を混ぜたごま塩をかける。
これでお赤飯の完成ですが、どうでしたか? そこまで難しくないと感じてもらえたでしょうか。いつもの炊飯に少しだけ手間を加えるだけで、おいしい手作りお赤飯が作れますよ。
お赤飯を炊いている間に作れるおススメおかず
もちもちした食感と豆の風味がしっかりとついたお赤飯には、それに負けない濃いめ&さっぱりしたメニューがぴったりです!
それでは、炊いている間に食卓に並べられる、おススメの献立を3つご紹介します。
鶏の黒酢照り焼き
【材料】(4人分)
鶏モモ肉 2枚(500g~600g)
砂糖 適量
サラダ油 小さじ1
A(黒酢・醤油各大さじ3 砂糖・みりん各大さじ2)
お赤飯だけでも華やかですが、やっぱりお肉が食卓にあると、ボリュームも出て子どもにも喜ばれます!黒酢の酸味が、お肉の脂っこさと餅米の重たい感じを、さっぱりと中和させてくれます。
【作り方】
(1)鶏モモ肉は観音開きをして、フォークで皮目に何か所か穴をあける。
(2)肉の両面に砂糖をすりこんで10分ほど置き、キッチンペーパーで水気を切る。
(3)サラダ油を加えたフライパンに皮目から肉を並べる。火をつけ、キッチンペーパーで油をふき取りながら両面にこんがりと焼き色を付ける。
(4)フライパンにAを加え、片面2分ずつ加熱する。
(5)肉を取り出してタレを煮詰める。
(6)肉を食べやすい大きさに切って皿に並べ、タレをかけてお好みの野菜を添える。
クリーミー白和え
【材料】(4人分)
絹豆腐 1丁
生ハム 4枚
ミニトマト 8個
アボカド 1個
レモン汁 少々
A(練り胡麻・生クリーム各小さじ1 薄口醤油小さじ2 砂糖少々)
【作り方】
(1)絹豆腐はキッチンペーパーで包んで重しをのせ、しっかりと水気を切る。
(2)生ハムは食べやすい大きさに切り、ミニトマトは縦半分、アボカドは1.5cm角に切ってレモン汁をまぶしておく。
(3)水切りした豆腐とAをフードプロセッサーに加えてなめらかにし、生ハム・ミニトマト・アボカドをざっくりと和えて器に盛る。
とろりとした食感に、ミニトマトの食感がアクセントに。フードプロセッサーにかけるところからは食べる直前に仕上げてくださいね。
野菜のぱりぱり一夜漬け
【材料】(作りやすい分量)
A(ビール100ml 砂糖70g 塩30g)
きゅうり2本
人参1/2本
大根5cm
【作り方】
(1)ポリ袋にAを加えてよくもみ、皮ごと洗った野菜をそのまま加える。
(2)空気を抜いて口を縛り、時々上下を返しながら1晩~漬ける。
(3)袋から野菜を取り出し、しっかりと水洗いしてから食べやすい大きさに切る。
皮つきで丸ごと食べられるので栄養価も満点。お好みの歯ごたえのところで取り出してください。
日本のお祝い事に欠かせないお赤飯。蒸し器がなくても簡単に炊飯器で炊けるのは楽チンですよね。それに合わせたボリュームのあるさっぱりおかずを組み合わせれば、家族で大満足まちがいなし! ぜひ子どもの入園・入学の日に試してみてくださいね。
写真提供/露崎 奈津子