1歳からの家族旅行で親子の絆を育む! 旅育のススメ
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ゴールデンウィークの10連休に加え、連休の多い2019年。家族旅行を計画している人も多いのではないでしょうか? そこでおすすめしたいのが、いつもの家族旅行に少し工夫を加えるだけで、子どもが大きく成長し、家族の絆が深まる「旅育」です。今回は、旅行ジャーナリストの村田和子さんに「1歳からの家族旅行で親子の絆を育む! 旅育のススメ」についてお話をうかがいました。
そもそも旅育って?
旅育とは、旅を通して子どもの自己肯定力・コミュニケーション力などの生きる力を育むと同時に、家族の絆を築くことです。
1歳ごろの旅育では難しい体験はまだできないので、とにかく子どもが喜ぶこと、興味のあることを中心に体験するといいでしょう。おすすめは視覚に訴える自然体験。これからの時期は動物を見に行ったり、お花畑に行ったりするのがおすすめ。子どもの「あー」「うー」という反応に「大きいね」「きれいだね」と優しく共感して語るだけでも、親子のコミュニケーションになります。
1歳ごろは旅育の準備段階
この年齢の旅育は「旅育するぞ!」と意気込む必要はありません。何よりも大切なのはママとパパがニコニコ楽しんでいること。日々の忙しさに追われていて疲れているママも、旅の間だけは家事から解放され、子どもと密に接することができますよね。心に余裕を持って接することで、より一層子どもとの信頼関係を深めることができるんです。そして子連れの旅は、いろんな人に話しかけられることが多いですよね。そこで新たな気づきがあったり、リフレッシュになったりするのも旅のよさです。
「子どもはそんな小さいときの旅は覚えてないでしょう」と言われることも多いのですが、最近の脳科学の研究では、小さいときのことを思い出せないだけで、実際には赤ちゃんもさまざまなことを認識し、その後の物の見方や考えに影響するということもわかっているといいます。
旅育に本格的に取り組むのはコミュニケーションができる3歳くらいからをおすすめしていますが、3歳になったからといっていきなり子連れで旅をするのは親にとっても子どもにとっても負担が大きいもの。3歳からの旅育に備えるという意味でも、近場でもいいので1歳ごろから家族で出かける習慣をつけておくのはおすすめです。
1歳からの旅育で気をつけるべきことは?
旅が子どもの負担になることは避けたいので、旅先は家族みんながゆったり絆を深めることができる移動距離にある近場を選ぶといいですね。車での移動の場合には途中の休憩先として、道の駅などのちょっとしたスポットを組み込むのもいいでしょう。また、子どもが小さいうちの旅はパパのチカラが必要不可欠。パパにお願いしたいことがあれば、事前にきちんと伝えておくことも大切です。
旅育は「どこへ行くか」よりも「何をするか」が大事。1歳ごろは「旅育」ということを気負いすぎず、ママやパパがリフレッシュするための旅で十分なんだそうです。「子どもと旅に行きたいけど、大変そう…」と思っているママやパパは、まずは近場の旅から初めてみてはいかがでしょうか。非日常の体験を通して、家族の絆を育むことができるかもしれません。
(取材・文・撮影/大月真衣子[ヒャクマンボルト]、ひよこクラブ編集部)
村田和子/旅行ジャーナリスト。1969年生まれ 1児の母。All Aboutスタート時にガイド就任したのを機に旅行・執筆にかかわる仕事をスタート。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに活動。
消費者視点での旅の魅力や楽しみ方を、テレビ・新聞・雑誌など年間100以上の媒体で紹介する他、各種講演や旅行サイト・宿のコンサルティングを行う。
得意テーマは、旅育、家族旅行、ひとり旅、記念日旅行、ヘルスツーリズム、クルーズなど。とくに旅を通じて子どもの生きる力を育む『旅育』は、村田式旅育メソッドを発表し、2018年夏には「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社)」を出版するなど、啓蒙をすすめる。
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