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春の新生活でピリピリしないために…“アドラー流”で幸せなママに

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erikreis/gettyimages

入園、入学、引っ越し――。いろいろな準備で忙しいシーズン、気が張ってちょっとピリピリしている子育て中のママもいるのではないでしょうか。そんなときに、子どもが言うことを聞かなかったり、できないことがあったりすると、余計にピリピリして時にはカッとなってしまいますよね。かと言って、ほめておだててみてもうまくいかないと、今度は気疲れが増すばかり…。
「いったいどうすればこのピリピリを減らせるのか」とお悩みのママに紹介したいのが、「ほめなくても、しからなくてもいい」と言われるアドラー流子育て。これを知れば、すぐにでもピリピリから解放されるかもしれません。『幸せ親子になれる 0歳からのアドラー流怒らない子育て』(秀和システム)の著者、三宅美絵子さんに、“アドラー流”で幸せママになるコツを教えてもらいました。

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日常にあふれる「当たり前にできていること」に気づいてあげる

――春はいろいろな準備で忙しく、ついママたちはピリピリしがちです。子どもが言うことを聞かないと、ついカッとなることも。アドラー流子育てでは、そんなときにどのようなアドバイスをされているのですか。

三宅:多くのママは、できていないときにだけ反応するくせがあります。たとえば子どもが朝なかなか起きてこない。そんなときに「早く起きなさい!」と怒ったり強い口調で注意をしたりするでしょう。でも子どもがいつもどおり、起きてきたときに「間に合うように起きられたね!」とは意識して声をかけていないのではないでしょうか。ピリピリを減らしていくには、こういった当たり前のことができているのはいいことなんだという目線で、当たり前に思えることができているときに、それに反応するくせをつけることが大事だと思います。

――「当たり前のことに気づく」というのは、簡単なことのように聞こえて、なかなか難しいことのように思いますが…。

三宅:いいところ、すでにできているところに気づこうという意識を最初に持っておくことで、気づくことが増えると思います。子どもは朝起きてきて、ママやパパが「おはよう。今日も朝から元気だね! ニコニコでうれしいな」と声をかけると、「特別なことをしなくても、ここでは受け入れられるんだ」と安心感も生まれます。「当たり前」は日常のいろいろなところにあるので、気づいたときに声かけをしてみてください。

――「当たり前のことに気づこう」と心がけていても、どうしてもピリピリしてしまうこともあると思うのですが…。

三宅:自分がピリピリしていると気づけているというのは、自分を客観視できているということなのでいいことだと思いますよ。子どもは未熟なところがたくさんありますが、親だっていきなり子育てのスペシャリストになれるわけではありません。だからピリピリしていても、それ自体は大きな問題ではなくて、それにまず気づいた自分を「進歩している!」とほめてあげてくださいね。

――ピリピリしていると気づいたら、どのようにすればその気持ちをしずめることができますか?

三宅:アドラー心理学の「目的論」に当てはめるといいと思います。「なぜ」ではなく「何のために」を考えるのです。たとえば言うことを聞かない子どもに対してピリピリしていることがあれば、「なぜこの子は聞いてくれないんだろう」ではなく、「何のために私は今ピリピリしているんだろう」と考えます。子どものことが大事だからピリピリしているんだ、と気づけば、行き着く場所も変わります。さっきまでのピリピリとは違う心理状態になると思います。そこからまた始めればいいんです。

――その後、再びピリピリしないためには?

三宅:「しんぱい(心配)」を「しんらい(信頼)」に変える方法を身につけると、落ち着いて対応ができるようになります。「この子はできないから、私がやらなきゃ」と思っていると、いつまでもピリピリしてしまいます。子どもの力を信じて、子どもに任せる。子どもを信頼することで、ピリピリは減ると思いますよ。

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子育て中のママがピリピリしているのは、子どものことを心配している証拠。そのことに自分で気づくのも大切ですが、一人では限界があります。パパも積極的に育児をして、家族みんな、ピリピリせずハッピーな春を迎えたいですね。(取材・文/香川 誠、ひよこクラブ編集部)


監修/三宅美絵子さん
アドラーカウンセラー、ベビーサイン講師。笑顔の子育て教室「blue bird」を主宰し、アドラー心理学の勇気づけなどによりママと子どもの笑顔を増やすお手伝いをしている。著書に『幸せ親子になれる 0歳からのアドラー流怒らない子育て』(秀和システム)。2児の母。

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