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【1歳・2歳】お友だち間のルール トラブルを防ぐための「魔法の言葉」

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Alina Demidenko/gettyimages

自我が芽生え始める1歳代、自己主張が強くなる2歳代は、お友だちと遊ぶ際にトラブルはつきもの。「楽しく仲よく遊んでほしいのに…」と悩むママ・パパも多いでしょう。お友だちとかかわる機会が増えるこの時期、教えておきたいのが、仲よく遊ぶための「魔法の言葉」。子どもの言語・コミュニケーションの発達に詳しい発達心理学の専門家、荻野美佐子先生に、トラブルを防ぐ言葉のやり取りについて聞きました。

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おもちゃを「取った」「取られた」ときの魔法の言葉

お友だちに興味が出てくると、お友だちが使っているおもちゃで自分も遊びたくなるもの。とはいえ、小さなおもちゃが一つしかない場面では、お友だちと一緒に遊ぶのはまだ難しいでしょう。「取った」「取られた」のトラブルを防ぐには、テーブルをたたく、段ボール箱にもぐるなど大きなおもちゃで遊ぶのがおすすめ。大きなものなら一緒に遊ぶことができ、取り合いも防げるでしょう。

【魔法の言葉】「貸~して」「どうぞ」

物のやり取りをするためのキーワードを覚えると、トラブルを子ども同士で解決できるようになります。1歳代からママ・パパがお手本を見せて、やり取りの言葉を教えてあげて。

順番を「守れない」「守ってもらえない」ときの魔法の言葉

この時期の子どもにとって重要なのは「今」だけ。「待てばあとでまたできる」こともよくわかっていません。日ごろから順番を待つことを経験させ、ママ・パパが繰り返し教えることで、少しずつできるように。まだ数がわからなくても「○○くんは10番目」「1番さん終わったね。次は2番さんね」などと教えて。指をさしながら視覚的に教えるといいでしょう。

【魔法の言葉】「じゅ~んばん」「はい、おしまい!」

ママが順番のルールを教えることが大切。待つ場面では「じゅ~んばん」、区切りをつける時は「はい、おしまい」などとシンプルなキーワードを作って、繰り返し教えてあげて。

「たたいた」「たたかれた」「かんだ」「かまれた」ときの魔法の言葉

「たたく」「かむ」といったトラブルは、言葉がうまく伝わらないもどかしさから起こりがち。事前に防ぐのは難しいもの。たとえば、子どもは頭をなでようとしたのに、頭をたたくと勘違いしたママ・パパに止められ、混乱することもあります。子どもの力では大けがすることはないので、たたいた後で注意するほうがいいでしょう。かむ場合は、腕を押さえつける、顔を近づけるなど、かむ前の動作があるので、気がついたら相手から離す、口を押さえるなどかみつきを起こさないように止めて。日ごろからママ・パパが気持ちを言葉にしてあげると、興奮することを減らせるかも。

【魔法の言葉】「ごめんね」「いいよ~」

たたかれたときに相手の子が謝れなくても「ごめんねだって」と伝えて、「いいよって言おうか」とやり取りのお手本を見せて。この言葉で仲直りできることを教えてあげましょう。

【魔法の言葉】「イヤイヤ」「や~めて」

行動ではなく、言葉で気持ちを伝えられるようになると、かむことも減ってきます。「イヤ!」など自分の気持ちを言葉で相手に伝えられるように、ママが教えてあげましょう。

関連:子どもが悪いことをした時の叱り方、どうすればいい?

子どもに「魔法の言葉」を教えるには、まずママ・パパが手本を見せること。お友だちと仲よく遊ぶために、言葉で気持ちを伝えられるようになるといいですね。(取材・文/前田ユリ、ひよこクラブ編集部)

取材協力/荻野美佐子先生
2018年まで上智大学総合人間科学部心理学科教授。専門は発達心理学。親子や保育園児の観察を通し、言語・コミュニケーションの発達などを研究。現在は放送大学等での授業担当や、障害児の療育の場にかかわっています。

参考/「1才2才のひよこクラブ」2015年冬春号「お友だちをかんだらかまれたら…」

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