妊娠・出産で劇的にかわる女性の胸。「しぼむ」はなぜ起きるのか?予防は?
「産後は、胸がしぼみやすいから仕方ない」と諦めたくないママさんへ。自分ですぐできるバストアップのストレッチをパーソナルトレーナーの倉田明奈さんに紹介いただきました。
倉田明奈
シーズウォーキングスクール大阪本町校代表
ウォーキングインストラクター
「骨盤は、姿勢の土台」
骨盤を意識した歩き方のレッスンをスクールをはじめ、病院やホテルなどで開講。
産後ダイエットはもちろん、猫背やO脚など女性のさまざまなお悩みに効果があると好評。
産後、胸がしぼみやすい原因
年齢を重ねると胸がしぼみやすいですが、産後は特にそのスピードが早いの気になりますよね。胸がしぼみやすいのには3つの原因があります。
1 ホルモン分泌の影響
妊娠すると、女性ホルモンの分泌が増えて乳腺が発達することで、どんどんバストが大きくなります。もちろん産後も、授乳のためバストが膨らむのですが、授乳時期を終えると脂肪が少なくなります。
通常よりかなり早いスピードでバストが大きくなったり小さくなるので、皮膚がついていかず余ってしまうのです。
急激なダイエットをした時のような感覚ですね。
2 クーパー靭帯が伸びる
バストを支えてるクーパー靭帯というものがあります。
急にバストが大きくなることでクーパー靭帯が伸びて胸が垂れやすくなります。
それなら、靭帯を縮めれば良いかと思いましたか?
靭帯はゴムと同じで、一度伸びきった靭帯は元には戻りません。
マッサージをしても筋肉をつけても、靭帯が元の長さには戻らないのです。
なので、なるべくブラジャーのサイズをこまめに変えて、自分に合ったものを身につけることが大切です。
3 授乳の影響
授乳中は胸が張りますが、卒乳すると乳腺の機能が低くなるので胸がしぼんでいきます。
こちらは、みなさん何となく想像がつくと思います。
ですが、それ以外にももう1つ、授乳中にも原因があります。
それは「姿勢」です。
授乳中は、前かがみで猫背になりやすいですよね。
姿勢が悪いと、胸が垂れやすいだけでなく、血流が悪くなり代謝が落ちてしまいます。
代謝が悪くなると、胸のハリがなくなってしまうのです。
産後は胸がしぼみやすい原因が分かったところで、胸について考えてみましょう。
バストは、90%が脂肪 10%が乳腺組織でできています。
そして土台となるものが、胸を支えている【大胸筋】です。
そうです!胸を大きくしたいのであれば、脂肪をつけることですが、
バストアップには、大胸筋を鍛えることが欠かせないのです!
簡単ストレッチでバストアップ
腕立てなどで大胸筋を鍛えるのも一つ方法ですが、今回は運動が苦手な方も簡単にできるバストアップ方法をお伝えます。
それは、【合掌のポーズ】
あ~それね!と思われた方。合掌のポーズは、奥が深いのです。
ただ何となく手と手を押しあうだけでは、大胸筋でなく二の腕ばかりに力が入ってしまったり、首・肩が緊張してしまい肩こりの原因にも。
では、バストアップできる合掌のポーズをしてみましょう。
1.胸から拳1つ分前で、手と手を合わせて合掌をします
ポイント!
・地面と平行になるように、肘を一直線にする
・肩が中に入らないように、胸元を引き上げる
2.胸を引き上げるようにして、上半身を上へ。(息を吸う)
3.手と手を押しあう(息を吐く)
ポイント!
・力を入れすぎないこと
1~3を5回ほど毎日続けると良いです。
ポーズの取り方にも注意したいですが、呼吸も大切です。
しっかり息を吐き切り、ゆったりと息を吸いましょう。
呼吸と連動することで、血行が良くなりリンパの流れもスムーズになります。
血液やリンパ液の流れが良いと、栄養や酸素を身体に送り、老廃物を流す循環が良くなるので、バストアップだけでなく胸も大きくなりやすいのです。
バストストレッチで姿勢も良くなる
ポーズの取り方に気をつけてバストストレッチをすることで、猫背の姿勢でなく
上半身が上へしっかり伸びたキレイな姿勢になります。
「胸元を引き上げる」ことがポイントです。
合掌のポーズを取ることで姿勢がリセットされて猫背改善につながります。
授乳中だけでなく、おむつ替えや家事、抱っこなど丸まった姿勢になりやすいので、ぜひ
ちょっとした合間の時間に試してみてください。
姿勢が良いとバストアップにもなるので、良い相乗効果が期待できますね!
呼吸をつけながらストレッチをする事で、効果を実感しやすいので
息は止めないことを意識してみましょう。
そして、深い呼吸はリラックス効果もあるので、忙しくて一息つきたいな~と思った時にストレッチをすることもおすすめです。