高校野球を観て不安になる息子のシティボーイへの道… ~夫婦のじかん大貫さんの「ママ芸人日記」#22
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるのコラム連載「ママ芸人日記」第22回です。
高校野球を観て不安になる息子のシティボーイへの道…
夏は毎年、高校野球を観るのがとても楽しみです。
甲子園での高校野球が終わると、今年も暑い夏が終わったな…と勝手に感慨深い気持ちになります。
小学生の頃、ほぼ毎日テレビでやっていたナイター中継を観ていて野球を好きになり、松井秀喜さんのホームランカード(松井選手がホームランを打つ度日本テレビから発行されたもの)を宝物にしていたり、仁志敏久選手の下敷きを愛用していた子ども時代でした。
そんなわけで、高校野球も毎年楽しみにしています。
いつも、私自身の地元である栃木県の出場校を応援しているのですが、結婚してからは楽しみが2倍になりました。
旦那の出身地である徳島県も応援できるのです!
これは本当に嬉しいです!
どちらかが負けても、まだあと一校あるので楽しみが終わらない…!
(負けた後も結局は他の試合を楽しんで観戦するのですが、思い入れがまた違いますよね)
と、ここで私はある疑問を抱きました。
現在1歳の息子は、将来、高校野球でどこの都道府県を応援するのだろう…と。
出身地からすると、東東京になります。
実は私も、栃木に住んでいるよりも東京に住んでいる方が長いのですが、まだまだ高校野球は栃木を応援してしまいます。
私にとって『東京』という場所は、確かに長い間住んではいますが、仕事のために住んでいる場所という感覚から中々抜け出せない場所なのです。
大学入学を機に上京した私ですが、上京1年目の頃、「やっぱり東京に住んでいても地元を応援しちゃうな~。東京を応援するようになったら、本物の都会人になったっていう感覚なのかな~」と、呑気に考えていました。
しかしあれから20年…まだまだ私は都会人にはなれず、栃木人のままということなのでしょうか…。
息子が東京に愛着を持ってくれるかが疑問ですが、きっと学生時代を過ごした場所なら大丈夫…なのでしょうか。
その辺のところが全く想像できないところから見ても、やはり私は一生田舎者なのだなと感じざるを得ません。
私自身、そこまで郷土愛が深い自覚はないのですが、高校野球が始まると、やっぱり地元が好きなのかなと再確認してしまいます。
ごはんには餃子、デザートにはイチゴが最強だといつまでも思っている母と、すだちと阿波踊りとフィッシュカツのことばかり考えている父の間で、なんとか息子がシティボーイに育ってくれたらいいなと思います。
息子の出身地と考えると、東東京も俄然応援しようという気持ちが生まれてくることでしょう。
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。