首こり、頭痛、メンタルに。 1日10秒でOK!子育てママの簡単手のツボケア
子育てママは、授乳や抱っこなどで、首や肩がパンパンにこっているもの。また、子どもから目を離せず、いつも緊張状態。そしてさまざまな悩みや心配毎で、一日が終わるとヘトヘトになり、体調不良につながることも・・・。そんなお疲れママのために、1日10秒でOK! 簡単にできる手のツボケアを鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の手塚 幸忠さんに聞きました。
手塚 幸忠
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、表参道鍼灸マッサージ治療室自然なからだ院長 東洋医学を通じて、薬に頼らない”自然なからだ”を目指す生き方を提唱。ストレスを減らし、自律神経を整えることで、めぐりの良い身体でいる方法をブログ等で発信している。
手にはいつでもケアできる便利なツボがたくさん
手のひらのマッサージは気持ち良いですよね。実は手のひらや手の甲、指の先には、全身に効くツボがたくさんあります。家にいる時だけでなく、電車に乗っている時でも、歩きながらでも、どんな時にも手軽にできる、とても便利なツボがたくさんあるので紹介していきます。ちょっとした隙間時間にツボを押せば、コリや気持ちもほぐれていきますよ。
頭痛に効くツボ 合谷(ごうこく)
頭痛の原因はさまざまですが、夜中の授乳による寝不足や子育ての疲れ、肩こりがひどくなると、頭痛に繋がるというママも多くいます。そんな時に効果的なのが、合谷(ごうこく)というツボです。このツボは頭痛だけでなく、肩こり、歯の痛みにも効果がある便利なツボです。
合谷の位置
人差し指の付け根の骨と親指の付け根の骨の間のムニムニした所、あるいは人差し指の付け根の骨の中央付近にある、押すと気持ちいいところが合谷の位置です。
合谷の押し方
押し方のコツは、人差し指の骨の下に指を入れるように押し、1秒に1回ほどのリズムで10回押してみて下さい。
首コリ、肩コリに効くツボ 中渚(ちゅうしょ)
子育て中は、授乳や抱っこ、重い荷物の持ち運びや背の低い子どもと遊ぶなかで、肩や首がとても凝りやすくなります。首や肩が凝っていると、手や腕がだるくなり、動かしにくくなったり、頭への血流が悪くなって、ぼーっとしてしまったり、逆にイライラしてしまったり・・・。そんなお疲れママにピッタリなツボが、手の甲にある中渚(ちゅうしょ)というツボです。
中渚の位置
中渚は、中指と小指の付け根の間の水かきを越えて、手の甲に入った所、骨と骨の間にあります。
中渚の押し方
押し方のコツは、骨と骨との間に指に入れるように押し、1秒に1回ほどのリズムで10回押してみて下さい。
メンタルに効くツボ 労宮(ろうきゅう)
育児中のママは、無意識のうちに気を張っているもの。子どもに危険がないか、体調は大丈夫か、ちゃんと育っているのか、考えることがたくさんあり、いつも精神をすり減らしています。そんな時に子供が言うことを聞かなかったり、いたずらをすると、ちょっとした事でもイライラしてしまうという人も。また仕事との両立やワンオペ育児などで体力的にも追い込まれていると、心と身体のバランスを崩しやすくなってしまいます。
そんな状況になる前に、ぜひ押して欲しいツボが労宮(ろうきゅう)です。
労宮は労働の「労」という字が入っている事でも分かるように、疲労やストレスなどに効果があり、またメンタルが弱っている時にもおすすめのツボです。
労宮の位置
人差し指と中指の間の骨を指先から手の方に押してゆき、関節を越えた窪みがツボです。手のひらの中央近辺に位置します。
労宮の押し方
押し方のコツは、指先の方向に押し、1秒に1回ほどのリズムで10回押してみて下さい。
ツボを押すタイミング
ツボを押すタイミングは自由ですが、寝る前や休憩中など、なるべくリラックスした時間に押した方が効果的です。また、入浴の前後1時間、食事の前後1時間はツボの効果が半減するので、なるべく避けるようにしてください。
漢方薬で「抑肝散(よくかんさん)」という薬があります。これは子どもの夜泣きや疳(かん)の虫に効く薬ですが、何千年も前に作られたこの漢方薬の昔の解説書には、「子母同服(しぼどうふく)」という言葉が書かれています。これは、お母さんと子ども、一緒に飲みましょうという意味なのですが、子どもの体調不良は、実はお母さんの心と身体の体調不良と関係しているということなのです。
ママは、いつも子どもや家族の健康を考えて、自分のことが二の次になってしまいがちですが、まずはママ自身が癒されて健康になることが、家族みんなの健康に繋がるのです。
そのためにも、日々のちょっとした時間にできるツボケアを続けて、いつも明るい素敵なママパワーで家族みんなが健康でいられるようにしましょう。