肩こり、疲れ目、ストレスに効く……お疲れママに教えたい頭のツボ
毎日の育児で身体はヘトヘト……。
時間がなくてマッサージとかにも行けないし、このまま育児が続いたら私の身体はどうなっちゃうんだろうと悩んでいる人に。
簡単にできて、しかも効果が高い、そんな嬉しい頭のツボマッサージの方法を鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の手塚 幸忠さんに聞きました。
手塚 幸忠
鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、表参道鍼灸マッサージ治療室自然なからだ院長 東洋医学を通じて、薬に頼らない”自然なからだ”を目指す生き方を提唱。ストレスを減らし、自律神経を整えることで、めぐりの良い身体でいる方法をブログ等で発信している。
頭には効果的なツボが沢山ある
ヘッドスパなどで頭をマッサージされて、すぐに寝てしまった経験はありませんか?
実は頭には体中に良い影響が出るツボが多く存在します。しかも頭のマッサージはリラックス効果もあるので、いつも子どもに気をかけて気持ちが張り詰めているママにはピッタリです。
今回は、子育てで忙しいママでも自宅で簡単にできるツボを紹介します。
肩こりに効くツボ
授乳、抱っこやおんぶ、重い荷物など、ママには肩こりになる要素が沢山あります。肩こりがひどくなると、手や腕が痺れてきたり、首こりで頭への血流が悪くなることで、集中力が落ちたり、ぼーっとしたりと、身体に良いことはありません。そんなママにおすすめツボがあります。
頭の付け根あたりに並ぶ3つのツボ、天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、完骨(かんこつ)です。首の後ろから耳の後ろまでのエリアに並ぶ3つのツボは、肩こりや首こりにとても効果があるツボなのです。
ツボの探し方・天柱(てんちゅう)
頭の付け根、首の太い筋肉の外側にツボをとります。
ツボの探し方・完骨(かんこつ)
頭の付け根、耳の後ろの尖った骨の後ろ側にツボをとります。
ツボの探し方 ・風池(ふうち)
上記の天柱と完骨の中間ぐらいの位置にツボをとります。
効果的なツボの押し方
天柱、風池、完骨と順番に押していき、痛いツボがあれば、その位置を持続的に押しながら頭をぐるりと5回回します。痛い場所が複数あれば、それぞれに行って構いません。押す時のコツは、反対側の目の方向に押すと、気持ちよい感覚が得られます。
疲れ目に効くツボ
PC作業やスマホの見過ぎなど現代人は目を使うことが多いものです。さらに目の疲れには首のコリも関係しているので、おんぶや抱っこ、授乳などで、首や肩が凝っていると、目の疲れを感じやすくなります。逆に目が疲れていると、首や肩が凝りやすくもなるのです。そんな時に役立つツボが五処(ごしょ)です。
ツボの探し方・五処(ごしょ)
眉毛の上から指5本分ぐらい上、目頭のラインから少し外側で、やや凹んだところを選ぶと効果的です。押すと目の方にズーンと響く感じがある人もいます。
効果的なツボの押し方
人差し指か中指で、頭の中心に向かって押します。目をつむりながら、5秒押して5秒休むというのを10回繰り返します。
ストレスに効くツボ
育児と仕事の両立に苦痛を感じたり、子どもについイライラしてしまったり、そんな自分に自己嫌悪になってさらにストレスを感じたりなど、お疲れママにはストレスがいっぱいです。そんなストレスにピッタリのツボが百会(ひゃくえ)です。
ツボの探し方・百会(ひゃくえ)
耳の付け根のラインと、鼻のラインが交わったところで、ほぼ頭の頂上にあたる部分です。少し凹んでいて、押すと響くところを選ぶと効果的です。
<ツボの押し方>
指でリズミカルに10回押してから15秒休む、というのを5回繰り返してください。
ツボ押しと体操の組み合わせ
15秒休む時に、肩をギューッと持ち上げ、少しキープした後、ストンと力を抜いて肩を下げるという動作を5回ぐらいするとさらに効果的です。
頭のツボを押す時の注意点
頭のツボは効果的ではあるのですが、血管の拍動に合わせて来るような頭痛(ズキンズキンとする頭痛)がしている時は、症状を悪化させる場合があるので、そのような時は頭のツボは押さないようにしてください。
「忙しくて心に余裕がない」と言うママが多くいます。心の余裕がなくなるのは、身体のめぐりが悪いからと東洋医学では考えています。小さな体調不良の積み重ね、今回で言えば肩こりや目の疲れ、ストレスなどが、身体のめぐりが悪くなる原因の一つとなります。
小さな体調不良を放っておかずに、日々少しずつケアすることで、身体のめぐりが良くなり、心も身体も晴れやかになります。ママの気持ちが晴れやかだと、子どもの気持ちも明るくなり、母子ともに体調が良くなるのです。
ぜひ今回の頭のツボを活用して、身体のめぐりを良くし、明るく素敵な自分を取り戻してもらえたら嬉しいです。
文/手塚 幸忠