フリーアナ森麻季「出なくてごめんね」と母乳育児に悩んだ日々、救いは息子の笑顔
赤ちゃんとママにとって授乳のスタイルはまさに十人十色。飲んだと思ったら急に飲まない日があったり、ママの乳首が切れて痛かったり・・・。2018年4月に第1子の男の子を出産したフリーアナウンサーの森麻季さんも、出産前には想像もしていなかったループに迷い込んでしまったといいます。息子さんが1才になるころに、出産からの1年間を振り返っていただきながらお話を聞きました。
寝ないし泣くし…。自分も泣きながら授乳を続けた新生児期
出産後すぐは、母乳が思うように出なかったんです。でもひたすら吸わせることが大切と聞いていたので、眠いし、疲れているし、乳首が痛いけど、入院中はずっと授乳していました。でも息子はどんどん体重が落ちてしまって、退院直前から粉ミルクを少しだけたし始めました。
そんな感じだったので、もちろん退院後も、息子は寝ないし泣くし、全然満足してなさそうで。だから母乳のあとにミルクをたすことで、3時間ごとの授乳のリズムをつけることを優先しようと考えました。当時は日中も夜中も1時間半ごとの授乳だったのですが、なかなか満足してくれないまま、すぐに次の授乳の時間がやって来て、という感じで…。永遠に終わらないループに入り込んでしまったような気がしていました。
「出なくてごめんね」。葛藤を乗り越えて。無事に迎えた1才の誕生日
母乳があまり出ていないことについては、最初はすごく葛藤があったんです。「ごめんね」という罪悪感が芽生えてしまって。たとえばさく乳器を使ってみても、同じくらいの月齢の子がいる友人のママから聞いた量のほうがずっと多くて、「私はやっぱり出てないんだ」と落胆する日々。3時間ごとの授乳サイクルで、母乳だけの授乳に落ち着いたのは、2〜3カ月くらいのときです。
息子が無事に1才を迎えて毎日の笑顔に癒やされますし、元気に育っている今となっては、当時の葛藤も笑い話になってきました。
目下の悩みは離乳食。バナナとさつまいもが大好きで、お米やおかずはいまいち。激しい好き嫌いがないのは救いですが、もう少し食べてほしいな、というのが正直な気持ちです。
息子のペースを大切にしつつ。徐々におっぱいの卒業も考えていきたい
断乳・卒乳についても考え始めています。実は息子が8カ月のころ、夜1時間ごとくらい頻繁に起きる日が続いたので、思いきって夜間断乳を試みたんです。1日目は2時間泣きっぱなしなのを抱っこして頑張ったら、3日ほどで落ち着いて、一度は成功。でもその翌月、息子が胃腸炎に。食べ物を何も受けつけなくなり、結局その間は完全母乳に戻ってしまいました。その影響で夜間授乳も再開。現在の授乳は、夜の1〜2回を含めて1日5〜6回です。
いずれは断乳(卒乳)、という思いはありますが、1才以降の母乳は精神的な安定剤という面もあると聞くので、今はいいかな、と。今すぐに離れてしまうのは、私自身もさびしくて。今後も息子のペースを尊重しつつ、徐々に減らしていければと思っています。
電動がいいと聞いて選んだ「メデラ」のさく乳器
5カ月で仕事復帰したので、控室でさく乳したことも。
母乳育児のため愛用したケープ
左の授乳ケープは低月齢のときに使っていた首元にワイヤが入ったタイプ。今は、右の「エイデンアンドアネイ®」を愛用中。ブランケットにもなるので便利です。
(写真/アベユキヘ 取材・文/松田明子、ひよこクラブ編集部)
赤ちゃんの成長とともにずっとついてくる「授乳」の悩み。ママと赤ちゃんそれぞれで、いろいろな授乳スタイルがあっていいはずです。「こうあるべき」にとらわれすぎず、自分らしい授乳スタイルを見つけられたらいいですね。
■参考:『ひよこクラブ2019年8月号』別冊付録「授乳の不安がなくなる本」