「2人目妊活」で知っておきたい4つのこと 上の子出産時トラブルあったら受診も
最近は1人目を出産してすぐに2人目を考えるママ・パパもいます。でも、1人目を妊娠したときとは、親の年齢やライフスタイルなど、夫婦を取り巻く状況は変わっています。そこで、2人目妊活をスタートする前にチェックしておきたいポイントを、4つにまとめました。
【2人目妊活前に知っておきたいこと1】受診したほうがよいことも
妊活をスタートする前に、以下の項目に当てはまる場合は産婦人科を受診しましょう。1人目を38才以上で出産した場合、2人目妊娠中に腎機能の低下や高血圧症になるケースもあります。妊活前に相談しておくと安心です。
以下に当てはまる人は受診しましょう
■1人目出産時に出血多量(800ml以上、帝王切開を除く)だった
■1人目を出産した年齢が38才以上
■1人目を帝王切開で出産した
■1人目を不妊治療で授かった
■1人目が難産だった(分娩所要時間が30時間以上)
■1人目の出生時体重が2000g以下
■出産後、6カ月たっても性交痛が続く
■産後10カ月たっても生理が来ない(早く妊娠したい場合)
■卒乳・断乳後、4カ月以上たっても母乳が出続けている
■子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)や子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)といった婦人科系の病気を患っている
■糖尿病(とうにょうびょう)や高血圧症(こうけつあつしょう)などの病気を患っている
■マタニティブルーズがひどかった
■うつ病など心の病気を患っている
【2人目妊活前に知っておきたいこと 2】1人目を帝王切開で産んだ場合は注意が必要
1人目を帝王切開で出産した場合は妊活前の受診が安心です。さらに、以下の2つの注意点についても夫婦で共有しておきましょう。
セックス再開の目安は産後3カ月ごろから
経腟分娩よりも子宮の収縮が遅く、筋肉や神経の損傷が癒えるには2~3カ月かかります。セックスの再開は、悪露(おろ)がきれいになる3カ月くらいを目安にしましょう。おなかを圧迫しないように、体を気づかいながら再開して。
次回も同じ出産方法になると心得て
1人目を帝王切開で出産した場合、2人目の出産を経腟分娩で行うと、子宮破裂を起こす可能性があるので、通常は2人目も帝王切開での出産になります。緊急対応できるごく少数の施設に限り、条件次第で経腟分娩が可能なこともあります。
【2人目妊活前に知っておきたいこと 3】1人目を不妊治療で授かった場合の注意点
1人目を不妊治療で授かっていても、2人は自然妊娠が可能なこともあります。またはその逆も。まずは妊活前に医師に相談をしましょう。
2人目を考えたら早めに治療した病院を受診して
まずは1人目を授かるときに治療を受けた病院で相談を。子連れでの通院ができない病院もあるので、子連れOKかを事前に確認して。NGの場合は、通院時の1人目の預け先を決めておきましょう。
自然妊娠が可能かどうか医師に相談を
卵管の癒着が原因の不妊ならば、出産することで癒着がはがれ、2人目を自然妊娠できることがあります。不妊の原因によって、2人目の自然妊娠の可否は異なるため、妊活前に医師に相談しましょう。
【2人目妊活前に知っておきたいこと 4】夫婦で話すことの重要性
「もし2人目ができたら…」など今後の家族計画を考える上で、夫婦の会話やコミュニケーションは必須! 2人目の妊娠・出産に備え、夫婦で以下の4つをおさえておきましょう。
風疹の抗体を持たない ママとパパは予防接種を
妊娠中に風疹(ふうしん)にかかると胎児に影響することがあります。1人目の妊婦健診で抗体がないと診断されたママ、抗体のないパパは2人目妊活前に、必ず予防接種を受けましょう。
スキンシップを心がけ、定期的にセックスを
まずは手をつなぐなどのスキンシップから始め、セックスを再開したら排卵日以外にも定期的に行いましょう。セックスすることで、ホルモンバランスが整い、妊娠しやすくなります。
家族計画について話し合っておこう
「なんとなく2人目が欲しい」から、一歩進んだ話し合いをしましょう。どちらかが子どもを望んでいない場合は、その理由を聞いて。経済的な不安なら共働きを考えるなど、解決策を話し合います。
家事・育児シェアを夫婦で考えよう
2人目育児を1人で乗り越えるのは難しいもの。現在ワンオペ気味な場合は、夫婦で家事・育児シェアをできないかを相談して。具体的な項目と分担を書き出してみるといいでしょう。
「きょうだいがいたら、家庭がもっとにぎやかになりそう!」「もう1人子どもがいたらいいな」など、2人目を希望する理由は家庭によってさまざま。だからこそ、2人目を真剣に希望するなら、まずは夫婦でしっかり話し合う時間をもつことが大切です。
(イラスト/伊藤美樹、文/ひよこクラブ編集部)
■参考:『ひよこクラブ2019年10月号』「出ていく&貯める・ふやす 育児中のお金・2人目計画新ジョーシキ!」
■監修/原 利夫先生
産婦人科医・はらメディカルクリニック院長。医学博士。慶應義塾大学大学院医学研究科修了後、同大学産婦人科などを経て1993年より現職。産み分けや不妊治療に関する著者多数。
ひよこクラブ10月号
『ひよこクラブ』10月号では、2人目妊活のほかに、年齢差別きょうだいのお世話や、気になる子育てのお金について紹介。