投資スタートどうすれば?まずはネット証券で 「ほったらかし」の仕組みを
連載9回目。今回のテーマは、「ネット証券での口座開設の方法」について。
将来のお金が不安。投資も気になるけど、子育てが忙しくて手が回らない……という新米ママ・パパに伝えたいのが、手間をかけずにできる、ほったらかしインデックス投資。
ブログで投資経験を綴り、著書も出版、インデックス投資家のバイブル的存在として知られる投資ブロガー・水瀬ケンイチさんが、超カンタンガイドしてくれます。「新米ママ・パパむけインデックス投資講座。教えて!ほったらかし投資家・水瀬さん」第9回。
インデックス投資はネット証券で始めましょう
こんにちは! 水瀬ケンイチです。
前回、子育て中のママ・パパがインデックス投資をするなら、店舗に行く手間をカットでき、手数料も安く、商品数も豊富なネット証券が良いとお話しました。
とはいえ、これまで投資をやったことがない人にとって、いきなりネット証券に口座を開設するのは、少々ハードルが高く感じてしまうものです。
そこで今回は、これまで数多くのネット証券会社で口座を開いてきた私が、口座開設のステップをひとつずつご紹介したいと思います!
ネット証券の口座開設はスマホからできる
ネット証券は、何社もありますが、前回ご説明した通り、商品ラインナップの豊富さと安定感からみて、SBI証券か楽天証券で始めるのがイチオシです。口座開設の手順は、どちらもだいたい同じで、スマホからでも、パソコンからでも申し込みできます。スマホのほうが本人確認書類のアップロードもそのままできるので、より簡単だと思います。
まずは、各証券会社のサイトにアクセス。スマホの場合は、「スマホ用画面を表示しますか?」と出ますので、それをタップして手続きを進めましょう。
手順は3ステップ
口座開設は、次の順序で進めます。
1.ネット証券のホームページから「口座開設の申し込み」をクリック。名前や住所、マイナンバーなど、必要事項を入力します。
2.本人確認書類を撮影し、アップロードします。マイナンバーカードや運転免許証など、写真付きの公的な証明書が必要です。(スマホやパソコンからアップロードしたくない場合は、後日郵送することもできます)
3.自分の口座番号、ログインに必要なID、パスワードが郵送で送られてきたら、口座開設完了です。
気になる質問は、こう答えればOK
ご覧の通り、ステップそのものは難しくないのですが、必要事項の入力時に、「これはどっちかな?」と迷いやすいものがありますので、答え方をご紹介します。
●特定口座の申し込みについて
特に理由がなければ、特定口座(源泉徴収あり)で申し込みましょう。利益が出た時にかかる税金を、証券会社が自動処理してくれ、確定申告する必要がなくなります。
●「NISA口座」と「つみたてNISA口座」の申し込みについて
入力途中で、どちらかを申し込みますか? と聞かれると思います。どちらも、利益にかかる税金がゼロになる、素晴らしくお得な制度ですので、ぜひ活用しましょう。次回、詳しくご紹介しますが、インデックス投資を始めるなら、「つみたてNISA」を選ぶのがオススメです。積立投資に特化した制度で、金融庁が選んだコストが安く、高品質なインデックスファンドが揃っており、初心者も安心して投資できます。
お金を口座に入金しましょう
もし、口座開設で困ったことが起きたら、遠慮なくサポートデスクに電話しましょう。「ネット証券は、全部オンラインでやらないといけない」と不安に思われているかもしれませんが、そんなことはありません。ちゃんと人がいる電話のサポートデスクがあり、私の知る限り、どこもつながりやすく、丁寧に対応してくれます。
さて、無事に口座を開設できても、投資するお金が入っていないとインデックス投資を始められません。証券会社には、手数料無料で入金できるサービスが整っています。ネット銀行や、メガバンクなどでもネットバンキングを利用していれば、即時入金も可能です。それぞれの証券会社の注意事項をよく読み、手間やコストをかけずに入金しましょう。
軍資金を入金できたら、いよいよインデックスファンドを購入できます。が、一般の課税口座と、先ほどご紹介したつみたてNISA口座のどちらで行うかで、利益にかかる税金が大きく変わります。同じ投資内容ならば、つみたてNISAで行うほうが最終的に手にできるお金は増えるケースが多いと考えられ、お得ですので、積み立ての設定を間違えないように気をつけましょう。
次回は、このつみたてNISAについて詳しくご紹介しますね! お楽しみに!
ではまた
(監修・水瀬ケンイチ イラスト・おぐらなおみ 取材・文 大上ミカ)
水瀬ケンイチ
1973年生まれ。IT企業に勤める会社員であり、個人投資家。2005年より、ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」で自身の投資経験を綴り、インデックス投資家のバイブル的存在として認知される。著書に「お金は寝かせて増やしなさい」(フォレスト出版)など
参考文献:水瀬ケンイチ著書
お金は寝かせて増やしなさい(フォレスト出版)
全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド(朝日新書)
お金は寝かせて増やしなさい
投資は元本保証がありません。資産運用はあくまでもご自身の責任で行ってください。本連載の内容を実践したことによって被る損害については、いかなる理由があろうとも、監修者、運営社、執筆者ともその責任は負いません。