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錦織圭選手も実践! 正しい靴の履き方は、かかとが決め手

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靴の履かせ方、脱ぎ方に正しい方法があるのをご存じですか? つま先で地面をトントンするのは、実はNG! 
全国の保育園、幼稚園、小学校などを巡り、子どもたちや先生、保護者たちに靴教育を行っている、靴教育の第一人者“靴教育・シューエデュケーション®シューエデュケーター®”吉村眞由美先生に、ファーストシューズ選びのキホンや正しい靴の履かせ方について話を聞きました。

ファーストシューズは、やわらかいものはNG! 選び方のポイント

ママやパパが、子どもの靴選びで最初に悩むのがファーストシューズでしょう。赤ちゃんの足は、骨が未完成でデリケートだからこそ、正しい知識で靴を選んであげたいですね。選び方の基準とは!?

赤ちゃんの足は未発達だからこそ、しっかりした靴を選んで!

――『ひよこクラブ』では、ママやパパから、ファーストシューズ選びについて質問が多いのですが、ポイントを教えてください。

吉村先生 日本のママやパパは、ファーストシューズ選びに関して、意識が高い方が多いですよね。
日本では、赤ちゃんの足はデリケートなので、ファーストシューズはやわらかいものが選ばれがちですがこれは間違いです。かかとがかたくて、ベルトやひもでしっかり甲が固定できる靴を選んでください。そうすると足の横ぶれを防ぎ、立ち方が安定します。

■吉村先生が、娘さんのために購入したヨーロッパ製のファーストシューズ

“早く履くことをよし!”としない、靴への意識改革を!

世界の靴文化を研究している吉村先生によると、ドイツと比較して日本のママやパパは、子ども靴への意識が低いそう。それは靴の履かせ方1つにも表れていると言います。

日本には、今でも草履・げた文化の影響が

――日本のママやパパの、子どもの靴に対する意識はどうなのでしょうか?

吉村先生 残念ながら、ファーストシューズ選びのときは意識が高いのですが、2足目、3足目…となるとだんだん意識が低くなる傾向があります。
しかし、これはママやパパのせいではなく、日本の靴文化の影響です。日本で庶民が靴を履いて生活するようになったのは、わずか75年ぐらい前からです。それまで日本は、草履・げたの文化でした。
ママやパパのなかにも経験がある方がいると思いますが、知人や仕事関係の人と食事に行って、靴を脱いで上がる座敷に通されたとき、脱ぎづらいブーツなどを履いていると「みんなを待たせてしまうと申し訳ない! 急いで脱がないと…」とあせったことはありませんか? これはサッと脱げる草履、げた文化で築かれた価値観です。こうした価値観は、保育園や幼稚園でも見られ、時間をかけて靴を履いたり、脱いだりすることをよしとしない園は少なくありません。

錦織圭選手も実践!かかとトントンでかかとを合わせるのが、正しい靴の履き方

――家庭でも「早く靴を履かないと、幼稚園遅れるよ!」などと声をかけるママやパパは少なくありません。

吉村先生 しかし正しく靴を履くには、時間がかかります。そのため少し余裕を持ってほしいと思っています。
まずは靴に足を入れたら、つま先を上げてかかとを床にトントンして、かかと部分を合わせて、しっかりベルトで甲を固定することが必要です。つま先でトントンするのは間違いです。
一流アスリートは、靴が命です。テニスプレーヤーの錦織圭選手は、試合前に、かかとをトントンしてかかとを合わせて、しっかり靴ひもを締めて試合に臨んでいます。試合中継などで見たことはありませんか? 錦織選手は、正しく靴を履くことで、試合中のパフォーマンスが上がり、疲れにくくて、けがをしないでプレーできることを知っているからです。

――脱ぎ方は、どのように教えるといいですか?

吉村先生 保育園や幼稚園を巡回すると、かかとをつぶして靴を履いている子をよく見かけるのですが、実はこれは脱ぎ方が原因です。脱ぐときは、必ずベルトをはずして、はずしたままの状態で靴をそろえましょう。
かかとをつぶすのは、ベルトをしたまま履くのが原因です。最初からベルトが外れていればかかとをつぶすことはありません。
正しく靴を履くと安定感や、歩いたときの快適性を足の感覚で覚えていきます。そうすると誤った靴の履き方は、気持ち悪くてしなくなりますよ。

かかとトントンの靴の履かせ方、知っていましたか? かかとでトントンするときは座る場所にもポイントが! 0~2歳ぐらいの子は玄関に台を置きましょう。高さ15cmぐらいの台に座って、玄関に足をつくとかかとトントンがしやすいです。ちょうどいい高さの台がないときは、牛乳パックなどで作ってみてはいかがでしょうか。(取材・文・写真/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部)
※写真の靴は吉村先生の私物です。

お話/吉村眞由美先生

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