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【東日本大震災から9年】赤ちゃん用「ミルク」自治体の備蓄は? 配慮した避難所の設置率は?

未曾有の大災害となった、東日本大震災。その後も毎年のように、台風や豪雨被害が日本列島を襲い、誰もがいつ、避難生活を余儀なくされるか分かりません。
赤ちゃんを連れての避難を考えたとき、心配になるのが紙おむつやミルクの備蓄。各世帯で備えている人も増えてきていますが、「家から避難が難しい時」「家にいても備蓄を持ち出せない時」など、さまざまな状況が考えられます。
自治体の動きはどうなのでしょうか? 

妊婦さんや赤ちゃんのいる親を対象にした、自治体の防災・災害時の対策状況は?

株式会社明治と一般財団法人日本気象協会が共同で、全国1788の自治体に行った「災害時における授乳環境の整備、および乳児用液体ミルクなどの備蓄状況に関する実態調査」によると、乳幼児のママ・パパたちが知っておきたい非常時の備蓄状況の実態が浮かびあがりました。

上の図は、東日本大震災以降に各自治体が実施した「乳幼児のいる親や妊婦を対象とした防災・災害時の対策についての具体的な取り組み」をグラフにしたものです。

「乳幼児のいる親や妊婦を対象とした災害時用備蓄の啓発」を実施している自治体が20.2%あるかたわら、「特にない」と回答した自治体が60.6%という結果になりました。

自治体の災害状況について

また、2011年以降、避難勧告、避難準備情報を発令した自治体は76.3%に上る結果に。避難指示まで含めると実に9割の自治体がいずれかの発令をしたことになります。

さらに「指定避難所」を開設したことがあるかという質問には、開設したことがあるという回答が84.9%に。

開設した時期については、「東日本大震災」はじめ、西日本を中心とした大雨災害の2018年の「平成30年7月豪雨」、記憶に新しい2019年10月の台風19号(令和元年東日本台風)」など、大きな風水害が契機となっていたことがわかりました。

災害時における妊婦さんや赤ちゃんに配慮した避難所環境について

災害時に「乳幼児・妊産婦等の要援護者を優先して受け入れる避難所」または「乳幼児・妊産婦に配慮した避難所」として想定している避難所の有無については、上の円グラフの通り、約3割の自治体が「ある」、約1割が「現在はないが、今後、指定する予定がある」と回答。一方で半数以上の自治体が「現在もなく、今後も指定する予定はない」と回答しました。

「現在はなく、今後も指定する予定はない」と答えた自治体に、その理由を回答してもらうと「適切な施設がない」が45.7%、「乳幼児・妊産婦の数が少ないので、指定避難所において対応できる」37.9%、「その他」24.9%、「計画・運営する人がいない」が19.7%、ついで「担当部署や組織間の調整が困難」が15%、予算がとれないが12.6%と続きます。

液体ミルク備蓄の現状は?

「紙おむつ」は6割、「粉ミルク」は3割の自治体が備蓄

災害時の授乳や育児の支援について、どのような物資を備蓄しているかの質問で最も多かったのは「紙おむつ」で、60.6%の自治体が購入して備蓄しています。

一方、ミルク関連としては、「哺乳瓶」や「粉ミルク(キューブ・スティックタイプ)」は、29.3%の自治体が購入して備蓄。「液体ミルク」を購入している自治体は、12.3%でした。

ミルクに関しては多くの自治体が「備蓄していない」と回答しており、紙おむつに比べ、自治体による備蓄は少ないのが現状のようです。

今後は「液体ミルク」の備蓄が増えそう

ミルクの備蓄に対応している自治体が少ない現状はあるものの「液体ミルク」については、現在は備蓄がない自治体の25.3%が「今後は備蓄予定がある」と回答。「粉ミルク」(5%)、「粉ミルク(キューブ・スティックタイプ)」(6.2%)と比べ、突出して高い結果です。

さらに、「予定はないが、備蓄の必要性があると認識している」は57.1%にも。お湯の用意がいらない液体ミルクは「災害時の備蓄として必要である」という認識が広がっているようです。

なお、液体ミルクを購入備蓄している自治体の91.6%が「缶タイプ」を購入。最も重視する点としては、「保存期間が長いこと」という回答が得られました。

赤ちゃんをとりまく「いざという時」の備え

2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震のときに、救援物資としてフィンランドから乳児用液体ミルクが届けられ、話題となった赤ちゃんのための備蓄。

たまひよONLINEの過去の記事をひもとくと、2017年6月に「熊本地震から1年 震災を体験したママが、今伝えたいこと」、同年9月に「乳児用液体ミルクが、日本で販売されないワケ」という記事を公開しています。

記事はそれぞれ、避難所で泣く子どもが迷惑をかけて辛いと車中泊を余儀なくされた、液体ミルクを製造したくてもできない法律の壁がある、という内容です。
その後、2019年春に国産の液体ミルクが登場したのは周知のとおり。

ここ数年で時代は大きく変化しました。

さらに2019年10月には、内閣府・厚生労働省が、都道府県、保健所設置市、特別区にむけて「災害時における授乳の支援並びに母子に必要となる物質の備蓄及び活用について」という事務連絡を出しました。

試行錯誤しながらも、妊婦さん、赤ちゃん、その家族はもちろん、さまざまな事情を抱える人をとりまく「いざという時」の備えが充実していくのではないか。そんな兆しのみえた調査結果でした。

(文/大上ミカ 構成/たまひよONLINE編集部)

図、データは『明治ほほえみ防災プロジェクト』および『トクする!防災』調べ
詳しい結果は明治ほほえみ防災プロジェクト「ママと赤ちゃんの防災サイト」にて公開 

「災害時における授乳環境の整備、および乳児用液体ミルクなどの備蓄状況に関する実態調査」
調査概要
調査主体 : 株式会社 明治「明治ほほえみ防災プロジェクト」、一般財団法人 日本気象協会「トクする!防災」プロジェクト
調査期間 : 2020年 1月22日(水) ~ 2月7日(金)
調査対象 : 全国地方自治体 1788 件
調査方法 : 郵送調査を実施し、郵送回答、ウェブ回答結果を分析
有効回答数: 867 件(都道府県 26 件、市区町村 841 件)

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