子どもの友だちが家に来る! どのようなマナーを心がけるべき?
子どもの友だちが我が家に遊びに来る。そうしたときに気を付けたいことのひとつにマナーがあります。しかし、どのようなマナーを心がけると良いのでしょうか。マナーコンサルタントの中川裕美子さんに紹介してもらいました。
中川裕美子
有限会社SONORI 代表取締役、マナー講師・コンサルタント
マナー&コミュニケーション講師。OL時代は役員秘書を担当し、儀礼手配に勤しむ。現在は、おもてなしの教育を担当。
迎える側のママが気にしたい3つのマナー「3A」
子どものお友だちが家に来てくれるとき、マナーは必要です。相手への配慮は十分に行いましょう。子どものお友だちを迎えるときの基本的なマナーには、3つの「A」があります。
「3A」とは「安全」「明るさ」「遊び」のこと
今回ご紹介する3Aのマナーとは、「安全」「明るさ」「遊び」のことです。
「安全」へのマナー
まず、ひとつめのA「安全」に配慮しましょう。
1:家の中の動線はスムーズか
2:タオルや食器など、衛生面に問題はないか
3:整理整頓はできているか
4:危険物が放置されていないか
などをチェックします。
安全を確認する際は目線を子どもの身長に合わせ、必要に応じて安全策を施しましょう。
「明るさ」へのマナー
2つめのAである「明るさ」においては、次の2点に注目です。
1:(子どもが過ごす)居場所の明るさ
2:1の明るさがもたらす「雰囲気」
まず1については、(子どもが過ごす)居場所の明るさを確認し、転倒・ケガの防止につとめましょう。2については、子どもが過ごす居場所の照明で明るさを保つことはもちろん、その明るさによって、安心で楽しい「雰囲気」を提供できているかを確認するとよいでしょう。
「遊び」へのマナー
3つめのAは「遊び」に関するマナー。子どもの遊びにおける大きなトラブルは避けたいですよね。子どもの遊びを見守るママとしては、危険回避の意識を持って、事前準備に挑みましょう。
トラブルなく楽しく子どもたちに遊んでもらうため
1:遊びのスペースを十分な広さで確保する
2:仲良く遊べる数の玩具を用意する
などの準備をしておくことがおすすめです。
お友だちのママさんには「ホウ・レン・ソウ」を
子どものお友だちはもちろん、そのお友だちのママさんにもしっかりしたマナーを心がけたいもの。お友だちのママさんに対しては、ビジネスマナーでよく使う「ホウ・レン・ソウ」が役立ちます。
「報告・連絡・相談」のことを、ビジネスマナーではとくに「ホウ・レン・ソウ」といい、コミュニケーションの基本とされています。お友だちのママさんとの連絡手段は、電話・LINE・ショートメッセージなどがあるかと思いますが、双方の都合に合わせてツールを選びましょう。
「報告」のマナー
結果や成果などを伝えることを「報告」といいます。
お友だちのママさんに報告する内容としては、以下のようなものが挙げられます。
(例)
・お友だちが、我が家に到着した時間(お子さんが1人でお越しになったとき)
・おやつ、お昼寝などの時間
・子どもが外出した際は、行き先および外出先でしたこと
・外出先への出発時間と戻り時間
・お友だちが帰路に着いた時間(出発時間)
・遊んでいたときの様子(楽しそうだった、頑張っていたなど)
丁寧な報告は、お友だちのママさんからの信頼を得ることにもつながります。安心して遊びに来てもらえるよう、細やかに報告するよう心がけましょう。
「連絡」のマナー
今から何をするのか、相手に知っておいて欲しいことや、お願いしたいことなどを簡潔に伝えることを「連絡」といいます。
お友だちのママさんに連絡する内容としては、以下のようなものが挙げられます。
(例)
・外出する場合は、行き先を事前に伝える
・用意したお菓子を伝える
・お友だちに持って帰ってもらったお裾分けや手土産等について伝える、など
連絡するときは、わが子と離れて心配しているママの視点で伝えてあげると、安心してもらえますし、感謝してもらえるでしょう。
「相談」のマナー
子どものお友だちを迎えるときに気を付けたい「相談」のマナー。今回ご紹介する相談マナーとしては、お友だちのママさんと話し合いながら決めていくとよいでしょう。
以下のような心配事に注意を払い、早めに相談することをおすすめします。
(例)
・おやつ選び(アレルギーの有無・NG品・推奨品への意向)
・おもちゃ、遊び選び(ゲームの有無・NG遊び・推奨する遊びなどへの意見)
・外出先について(子ども同士の外出はOKか・OKの場合は外出先への希望や制限など)
マナーの学びを! お友だちのママと、遊びに来てくれるお友だちに
子どものお友だちがお家に遊びに来てくれる機会。せっかくなので、遊びに来てくれるお友だちにもマナーを学んでいただくのもよいでしょう。
お友だちのママさんにもご賛同をいただける範囲内で、迎える側・遊びに行く側ともに、楽しく明るいマナー教育に挑戦してみませんか。
家に来てもらうまでのマナー
子どものお友だちが家に来てもらうまで、迎える側も遊びに行く側も、以下のようなことに気を付けるとよいでしょう。
1:時間や約束の厳守
2:身だしなみ
3:掃除や整理整頓(迎える側)
4:あいさつ、双方からの謝意表現
5:玄関先での靴揃え
6:スリッパ利用、
など
家にいるときのマナー
迎える側、遊びに行く側ともに、家の中で過ごすときは以下のようなことに気を付けるとよいでしょう。
1:過ごし方についての留意点(特別な家庭ルール・危険物にさわらない・ペットをイジメないなど)
2:手洗い・うがい
3:あいさつ・返事
4:ゲームや遊びでの自己抑制(ふざけ過ぎない・暴言暴力のケンカはNGなど)
など
家に帰ることへのマナー
楽しく遊んだあとも、遊びに来てくれたお友だちが無事に家に帰るまで、以下のようなことに気を付けたいものです。
1時間厳守で帰宅準備(片付け・着替え・忘れ物確認・トイレ利用など)
2お別れのあいさつ、双方からの謝意表現
3お見送り方法
4帰宅報告(無事報告)
など
今回は、子どものお友だちが遊びに来てくれたときに気を付けたい来訪マナーをご紹介しました。マナーはお互いの意見を尊重して納得し合うことが大切です。お友だちのママさんとも協力しながら、お互いの子どもへマナーの力で楽しい時間をプロデュースしてあげるのはいかがでしょうか。